プラチナNISA制度は顧客本位じゃないよーな気がする件
はじめに
記事は、65歳以上?の特別枠と目されるプラチナNISAで解禁になりそうな毎月分配型投信のお話です。論点として次の3つを上げています。
- タコ足分配(資産形成には不向き)
- 毎月利益が出ていると勘違いする
- 投信の定期売却サービスを使えばすむ話
「毎月利益が出ていると勘違いする」ここですよねー。
そもそも論として、「毎月分配投信」につられて必要以上のリスクを取ってはいけません。
一般論としての65歳は、リスクを減らし始める時期なのです。20年、30年必要と言われる長期投資の命脈が尽きようとしているわけですから、これはなかなかの難題です。
運用しながら取り崩すことを目的とする高齢者の場合、取り崩し自体に問題があるわけではありません。定額取り崩しって、まさにタコ足分配。ただ、毎月分配型って、
- ほとんどがアクティブ投信タイプでハズレを引く可能性がけっこう高い
- ほとんどが昨今のインデックス投信に比べてコストがけっこう高い
- 取り崩すんなら、定率や定口の方がオススメ
この辺が問題なのであります。
プラチナNISA制度は顧客本位じゃないよーな気がする件
閑話休題。
個人的に大いに不満なのは、プラチナNISA、顧客本位じゃない(不十分な)ところです。高齢者のみなさまがホントにこういう改正を望んでいらっしゃるんでしょうか。売り手本位になってやしませんかと。そーいえば最近聞かないような気がする「フィデューシャリー・デューティー」という言葉。
新NISAは、思いっきり顧客本位、個人投資家のニーズに寄り添っていたのに。だからこそ大きな支持を集めたわけです。
てなわけで、プラチナNISA、こんな項目があったらいいな、という願望を書くだけ書いておきますね。
- 特定口座からNISA口座へのスイッチング
- NISA口座内のスイッチング
- スイッチング先のファンドは限定でもかまわない(例えばつみたてNISA枠対象ファンド限定)
- スイッチング枠は年1回でもいいが金額は簿価が生涯投資枠を超えなければ無制限
- プラスアルファのプラチナ生涯投資枠
- 相続時の特例控除枠
スイッチングは現役世代でも必須では?リバランスは資産運用の基本中の基本。iDeCoはありなんですからいいじゃないですか。ファンドの繰上償還時の対策にもなりますし。
こんなとこかなあ。私はもうあきらめてますが、若い世代のみなさまが、高齢者になるころにはより良い制度になっていますように。新NISAだって、オルカンだって「願ってたらできた」と思う今日この頃です。