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2025年4月17日 (木)

高齢者向けNISAでやらなきゃいけないことは毎月分配型じゃないでしょ


本日現在、Yahoo!Japanニュースさんで全文読める朝日新聞さんの記事↓

金融庁が検討中の改革案?

金融庁が、いくつかNISAの改革案を検討中のようで、整理するとこうなります。

(1)高齢者向けNISAの創設
 ①高齢者限定で毎月分配型投信をNISAで利用可能にする
 ②高齢者限定で1回だけ既存資産から分配型へのスイッチングを認める

(2)「つみたて投資枠」の年齢制限引き下げの検討
 → 現在18歳以上に限定されている対象年齢の見直し

憶測ですが政治や証券業界からの意向かなあ。更に憶測ですが、このニュースを金融庁さんがメディアに正々堂々リークしたのは、世論に真っ当な反応をしてほしいということでしょう。

と勝手に受け止めて、私の意見も上げておきます

その1 高齢者向けに毎月分配型をNISA対象にする必要まるでなし

まず第一に、そもそも論。これまでリスク資産を積み上げてこなかった高齢者があえて新NISAで株式投資をする必要はないということ。理由は明解。20〜30年という長期投資のための時間が足りないためです。運良く右肩上がりの20年になればいいのですが、低迷の20年になるかもしれません。

65歳以上の資産運用の理想型として、リスク資産を運用しながら取り崩していき最後はゼロ、というのがありますが、これは、65歳になるまでに含み益のあるリスク資産を持っていてその分元本割れにマージンがある人の発想と心得ましょう。

その場合もファンドによる分配ではなく、サービスとしての取り崩しがあればこと足りるどころか合理的です。定率ないしは定口、やや合理性には欠けますが定額取り崩しが、王道です。取り崩し世代にとっても毎月分配型ファンドはもはや必要ないのです。

これは、高齢者が必要とする金融知識の中核のひとつです。金融庁が推進すべきはこういった金融リテラシーの国民への浸透だったはず。この検討案はそれといささか矛盾するのではないでしょうか。

毎月分配型への誘導策としてのスイッチング許容の話もなんだかこじつけっぽい。長年リスク資産運用をしてきた人に必要なのは、

 「既存資産から分配型へのスイッチングを認める」

ではなく、

「既存資産(特定口座)からつみたて投資枠対象ファンドへのスイッチングを認める」

でしょう。

毎月分配型投信の問題はいろいろ上げられますが、一番大きいのはコスト。高齢者のお金を当て込んでいる強欲な方々が目に浮かびますよねー。もう、あきらめればいいのに。

その2 18歳未満へのNISA枠付与は賛成。

これは賛成です。投資枠は、月、1万とか2万とかその程度でもいいですが、子どもの権利として認めて欲しいと思ってます。長期投資マインド育成の観点からも望ましい。

以上、私の考えでした。

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