2025年の年金改正のお話
2025年の年金改正のお話
日本の年金制度の改正について、特に高所得者に影響する変更点をわかりやすくまとめた記事となってます。ポイントは、
- 在職老齢年金(在老)の基準を62万円に緩和。
→支給停止対象者が50万人→30万人に減少 - 高所得者の厚生年金保険料引き上げ
- 標準報酬月額上限65万円→75万円
- 対象者の保険料が月9000円強増加するが、たとえば10年間該当すると厚生年金受給額が約年6万1000円増加。
- 遺族厚生年金の見直し
- 現行の55歳未満は「女性のみ終身受給」を廃止し、男女とも原則5年間の有期制へ。
- 年収850万円未満の要件を撤廃。誰でも受給可能に。
複雑な年金制度ですが少しずつでも持続可能性や公平性を調整しましょう、と理解したいところです。この辺のニュアンスはぜひ田村さんの記事を読んで、各自考察!というところでしょうか。
高所得者層と現役世代の遺族年金以外の人たちの話
このニュース、多くの人にとっては自分に関係ない、というか、ないように見えるというか。
在職老齢年金の恩恵なり影響があるのは一億2000万人のうちのたったの20万人。遺族年金もしかり。現役世代は単身世帯も増えているようですし。
結果、
「自分には恩恵がない」→ 炎上
となりがち。
- 社会保険料がどんどん増えている上に課税テーブルはインフレ前のままだから実質増税
- 物価高で賃金などお金の価値が目減り
のダブルパンチ、いやいや、
- マクロ経済スライドで未来の実質年金減
っていうのもあった。トリプルパンチ。
結果、現役世代の「問題意識」、有り体に言ってしまえば「不満」は、「実質的な手取りがちっとも増えない」「働けどはたらけど」「手取りを増やせ」ってところに向かっているわけです。
その危機感もあっての資産形成でもあります。こちらは当ブログとして思いっきりポジティブ。
こういった年金制度の改正を進めるのは同意です。急に降って湧いた話ではなく以前から言われてたことですしね。
ただ、現役世代に配慮した施策とセットにして進めるとか、現役世代の年金の下支え額がどの程度になるのかといった見せ方とか、「どうにかならないのか厚労省」という気はとってもします。
自民党のリベラル化もあってか、私の周りのあまり政治の話をしない方々ですら「参議院選はまだか」「衆参同日でもいい」とおっしゃることが増えたような?
当ブログは政治は語らないのを旨としてますのでこの話はここまでにしときます。願わくば株式市場に変な影響を与えませんように。とは言っても、オルカンの5%程度ですけどね、日本株。
2024年〜コメント欄は原則廃止しましたが、この記事は、たむりん向けにコメント欄をオープンにしてあります。
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コメント
お取り上げありがとうございます。ここまで長寿になると「資産運用」と「社会保障をよく知って使い倒す」ということにダブルエンジンで取り組むのが大事と思います。
年金は批判されがちですが、それなりにきちんと考えて作られたシステムだと思います。でも複雑すぎるんですよね。
よく現役世代だけに痛みを押し付けるように言われるのですが、マクロ経済スライドは高齢者にもきちんと痛みを負担してもらうシステム。他国のように支給開始年齢の一律引き上げだと一定年齢以下の世代に痛みが偏りますが、日本は現役の受給者も実はかなり痛みを引き受ける仕組みです。日本の制度の方が公平というか。
厚労省も賢明に周知はしてるんですが、仕組みがややこしすぎて全然伝わらず…(/ω\)。
投稿: たむりん | 2025年2月 6日 (木) 02時34分
>たむりん様
コメントありがとうございます!
> 「資産運用」と「社会保障をよく知って使い倒す」
>きちんと考えて作られたシステム
>でも複雑すぎる
>高齢者にもきちんと痛みを負担してもらうシステム
おっしゃる通りですね!
年金制度で突っ込む人はだいたい次の3つと思ってますw
1)年金制度をよく知らない
2)なぜか耳を塞ぐ
→例:年金=長生き保険というと耳を塞ぐ
3)知ってるが主義主張したい
投稿: NightWalker | 2025年2月 6日 (木) 11時09分