NISAは長期投資力の高い若者主役の制度
はじめに
新NISAを背景にネット証券が投資信託市場でシェア拡大し20%を突破。一方、対面営業を行う銀行や非ネット証券のシェアは減少しているものの、特に高齢者には対面取引の需要が依然として高い。
ただ、将来的には、ほとんどネットになる可能性があり、従来の販売会社にはビジネスモデルの変革が求められている。そんな内容の記事でした。
”世界的な株価や為替相場の乱高下が起きたが、その後の顧客の行動に「大きく影響を与えるほどではなかったのではないか」と金子氏はみている。背景にはネット購入層に長期投資の考え方が広がっていることがある”
これは体感的にも言えてます。相場の急落があると、えらい勢いで「売るな」「あせって買うな」「長期投資だ」と口角泡を飛ばしていた私ですが、泡を飛ばすこともなくなりました。なんだかみんなわかっているような気が、いやほぼ確信を感じるようになったのでありました。
NISAは長期投資力の高い若者が主役の制度
とはいえ、まだ、ネット証券で投信を買う人は2割程度。もっと行ってるかと思ったらそうでもない。やはり岩盤層≒高齢者層はまだ大きい。しかし、20-30代で投信をネット購入する人の割合は多いそうですから、
"金子氏は公募投信残高は20-30年後には「ひょっとすると8割ぐらいネットでの購入になる可能性がある」"
未来に期待です。
ときどき、長期投資不能になった世代の投資家が「NISAは利益を出さなきゃ意味がない。だからオルカンなんてダメ、個別株で短期投資だ」なんて上から目線で語ることもありますが、そんな言動に惑わされることなく、長期投資道をつら抜いて欲しい。
NISAは利益の絶対額が大きければ大きいほどおトクな制度。その利益の期待値を最大化する最適解のひとつこそが、若い人による40年、50年の長期投資なのです。有り体に言ってしまえば、
NISAは長期投資力の高い若者が主役の制度
です。私も含めて年寄りはおこぼれに預かるのみ。
もちろん、長期投資は「今使えるお金を使わない弊害」「中期的な相場の当たり外れ(絶好調の20年と停滞の20年)」などリスクが大きい側面があります。それでも投資をしなければ(なにがしかのリスクを取らなければ)明日の日本はありません。ゆえにNISA。だからこその優遇制度なのであります。