Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)第1期 運用報告書(全体版) が出たのでオルカンと比べてみた
トレカン対オルカン コストの比較
手っ取り早く、興味のあるとこだけ見てみます。それはもちろんオルカンの最新運用報告書との比較です。
比較するに当たって、2点、補正しました。
- トレカンの運用期間は、2023年4月26日~2024年5月16日と1年より長い。このため信託報酬率が0.61%とスペックの0.05775%より多くなっている。この分を按分して補正。
- オルカン6期は途中で信託報酬率を値下げしたため、運用報告では0.076%となっている。ここをもしも7期もどきだったらで、0.05775%に補正
その他の来期以降変わりそうな項目は無視しています。悪しからずm(__)m 数値は小数点3位まで。
項目 | トレカン 補正 |
オルカン 補正 |
トレカン 補正前 (参考) |
オルカン 補正前 (参考) |
---|---|---|---|---|
信託報酬率 | 0.058% | 0.058% | 0.061% | 0.076% |
売買委託手数料率 | 0.005% | 0.006% | 0.005% | 0.006% |
有価証券取引税 | 0.005% | 0.019% | 0.005% | 0.019% |
その他費用 | 0.072% | 0.030% | 0.076% | 0.030% |
コスト合計 | 0.139% | 0.113% | 0.147% | 0.131% |
トレカン対オルカン パフォーマンスの比較
- | トレカン | オルカン |
---|---|---|
年次リターン (2024年6月末) |
★34.53% | 34.39% |
まとめ
- 単純な最新のコスト対決(オルカン補正前vsトレカン補正)ではほぼ同等
- 来期は信託報酬率値下げの効果でオルカンがまた逆転?
- ただし、直近のパフォーマンスではトレカンの勝ち(理由はわかりませんが、ベンチマークとの差異の項目には何やらいろいろ難しいこと※が書いてあり、トータルではプラスに作用したってことなんでしょうか?)
※トレカン;ベンチマークとの差異要因
<プラス要因>
・現物株式の組入れに基づく要因。
・株式先物証拠金金利の受取り。
<マイナス要因>
・株式先物の組入れに基づく要因。
・海外カストディ・フィーや売買手数料などの諸費用。
結局、トレカンはライセンスフィー分がその他費用に乗っかっててオルカンの方がコスト構造は優秀なんでしょうか?一方で直近の成績を見るとトレカンなかなかやるじゃん、という結果。うーんどっちだろ?
とは言え、トレカン売れてません。ライセンスフィーを信託報酬の方に入れてその他コストでがんばってる姿を見せるか、信託報酬をライセンスフィー相当分値下げするか? ここでわかりやすい説明がないと売れないんじゃないかなあ。(あくまでも個人的な見解です)
以上、トレカン第1期 運用報告書(全体版) が出たのでオルカンと比べてみた件でした。