令和6(2024)年財政検証結果
はじめに
その元ネタになるのが、厚労省が5年に一度実施している、公的年金の財政検証↓
概要資料のシート5↓
1.(厚生年金の)被用者保険の更なる適用拡大
①:被用者保険の適用対象となる企業規模要件の廃止と5人以上個人事業所に係る非適用業種の解消を行う場合(約90万人)
②:①に加え、短時間労働者の賃金要件の撤廃又は最低賃金の引上げにより同等の効果が得られる場合(約200万人)
③:②に加え、 5人未満の個人事業所も適用事業所とする場合(約270万人)
④:所定労働時間が週10時間以上の全ての被用者を適用する場合(約860万人)
2.基礎年金の拠出期間延長・給付増額
基礎年金の保険料拠出期間を現行の40年(20~59歳)から45年(20~64歳)に延長し、拠出期間が伸びた分に合わせて
基礎年金が増額する仕組みとした場合
3.マクロ経済スライドの調整期間の一致
基礎年金(1階)と報酬比例部分(2階)に係るマクロ経済スライドの調整期間を一致させた場合
4.在職老齢年金制度(の見直し)
就労し、一定以上の賃金を得ている65歳以上の老齢厚生年金受給者を対象に、当該老齢厚生年金の一部または全部の
支給を停止する仕組み(在職老齢年金制度)の見直しを行った場合
5.標準報酬月額の上限(アップ)
厚生年金の標準報酬月額の上限(現行65万円)の見直しを行った場合
で、効果の大小はあるが、どの施策も所得代替率の見通し改善の役に立つようです。最終的には政治判断なんでしょうけれども、つまりは全部、実施するんだろうなと(覚悟します)。
<7/9 追記>
ヘタレたようです。
メディアも反対反対ばかり唱えず、この負担はどこへ行くのかという問題意識を持って欲しい。ホント老害。そもそも70歳支給開始への策動って…。70歳支給開始になんか政府はしませんよ。マクロ経済スライドで物価が上がると実質年金が下がるだけ。それがイヤなら自分で70歳なり75歳なりの受給にしてくださいねーと。自己責任自己判断の時代がすでに到来しているのです。
ありゃ、ヘタレちゃったか…後ろ送りにすればするほど負担がどこに行くのか?という議論はどこ?
— NightWalker (@nwalkerz) July 8, 2024
岸田政権が国民年金「保険料納付5年延長」を見送り それでも消えない「年金70歳支給開始」への策動(マネーポストWEB)#Yahooニュース
https://t.co/lDz8399VrW
雑感
この中で、特に文句が出そうな(すでに出ている)のは、「厚生年金の適用拡大」と「拠出期間の5年延長」でしょうか。拠出が増えるわけですからね。
ただし、これによってもらえる年金は増えます。年金が増えたら増えたで、社会保険料がその分増えるだろ、とかいう文句も出るでしょうが、納付も受給も個人個人の選択肢がそれなりにあります。調整は可能。そもそも、これらの項目は降ってわいた話でもないですし。
こういうのが出ると「政府は何かを隠そうとしている論」が跋扈するわけですが、淡々と受け止めるのが吉と私は考えております。「外国人ならデモをするような事案だ」なんてご意見も情報空間に流れますが、そう考えるならば合法的にやればいいわけで。
さて、年金で生活費のベースロードをまかない、資産で余裕分や不慮の事態をまかなおうと考えている私として大事なのは(切実なのは)、実質年金の手取り額。
もう年齢的にタイムリミットが近い私が気になるのは、「基礎年金の拠出期間延長・給付増額」を後付けで選べるのかどうかでしょうか。
まあ、まずは制度がどうなるかです。決まったらまた考えます。でも、きっと、また、田村さんや深田晶恵さんあたりが解説記事を書いてくださるでしょうから、それを楽しみに待つことにします。それにしても複雑な昨今の年金事情ではあります。
2024年〜コメント欄は原則廃止しましたが、本エントリーはたむりん向けにオープンにします。
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コメント
今回の財政検証で出色なのは、将来、女性の厚生年金加入率が上がるにつれて、マクロ経済スライドにもかかわらず女性の平均年金は増加する見通しが示されたこと。結果的に平均的な夫婦の年金額も上向きます。ただこれはあくまで平均。自分がいかに高い報酬で長く厚生年金に入り続けるかが大事ですね~♡
投稿: たむりん | 2024年7月20日 (土) 17時08分
>たむりん様
コメントありがとうございます。
>自分がいかに高い報酬で長く厚生年金に入り続けるか
「自分が」ですよね。女性の平均年金が上がったのも、女性の報酬や厚生年金加入率が「平均値として」増えたことに起因しているわけで
投稿: NightWalker | 2024年7月21日 (日) 09時28分