なぜ、計画的に老後のお金を使って取り崩せないか? ちょっと考えてみる
はじめに
”2024年2月にフィンウェル研究所が実施した「60代6000人の声」アンケートには、資産の取り崩しに関する設問を初めて盛り込み、その実態を探ってみました。”
で、分析してみるに「計画的にお金を使って取り崩している人って少ないよね」と。
”資産の取り崩しには定額が良いのか、定率が良いのかといった視点を、この連載のなかでもよく取り上げてきました。実態はそれ以前に課題があるように思われます。”
ですよねー。やはり、老後のキャッシュフローの設計がキモなのかしら?
てなわけで、なぜ、計画的に老後のお金を使って取り崩せないか?というのが今回のお題です。
なぜ、計画的に老後のお金を使って取り崩せないか?
寿命が尽きる等の運命的要因は除くと、私のようにストロングホールド型の長期投資家の場合、大きく次の要因に分かれます。
(1)リスク資産を売れない
(2)お金を使わない(お金が減らない)
(1)は、身に染みついた習性みたいなのが大きいかなあ。今のところの計画としては、後期高齢者になったあたりで、定口(期間指定)10年でリスク資産を機械的に取り崩してしまうというプログラムが有力候補。
(2)は、更にふたつに分かれます。
ひとつは、運用成績が想定以上にうまく行ってしまったケース。私が9年前に早期リタイアしてからこれまでがそうでした。これは、これまでの相場が上振れしただけで、今後は平準化されるだろうと言うことでノーカウント、保留としておきます。
もうひとつは、純粋に使わないケース。老後のお金の使い途は、これまた大きくふたつあります。
① 年金では不足する生活費(余裕分含む)の補填
② まとまったお金が必要なケースに備える
今、考え中なのが、②。これ、なかなかに予測不能です。住居のメインテナンス費なんていうのはコントロールできそうな気もしますが、難しいのが介護費。ピンキリなんですよね。このへん、母の介護をしていてすごく勉強になったのですが、このノウハウが活かせるかっていうと、今度は介護される側だし、未来の制度もわからない。
結局、マージン分、残すことが、正しい道なのかもしれません。