オルカン一本の投資に向いていない人
Finasee、篠田尚子さんの記事。
オルカンの問題点
オルカンの問題点として、次の3つを上げています。
(1)米国に大きく偏っている。
(2)時価総額の大きい、大型株の値動きに左右されやすい
(3)近年の急速な円安進行がもたらす「錯覚」
(1)と(2)は、時価総額分散なんだからあたりまえ。(3)は海外に投資していれば別にオルカンじゃなくても当然起こりうる問題です。日本に投資していたとしても、日本の企業の業績と為替は関係はあります。
まあ、時価総額分散で良いのか悪いのか?っていうことなのかな?
オルカン一本の投資に向いていない人
オルカン一本に向いていない人と言うのは、時価総額分散に飽き足らない人。つまりは、広い意味でのアクティブ投資家です。
- 米国の方が効率的でリターンが大きいに違いない。
- いいや、インドが伸びるに決まってる。
- 日本はダメなんで投資したくない。
- いや日本の市場は歪んでるのだから勝機がある。
- 私は為替の先行きを読める。
- 短期で儲けたい
たとえばこんな風に考える方には、向いてないんでしょうね。
そもそも、インデックスとはなんなのか?って言うことなんですけど、捉え方はいくつかあります。
① 市場のコピー
② 全銘柄の時価総額分散
③ 全アクティブ投資家の総和
どれも正しいのですが、私は、③の考え方。アクティブ投資家なくしてインデックスなし。ただ、勝つアクティブ投資家もいれば負けるアクティブ投資家もいる。私はその闘いには参加したくないなと、長年あれこれ投資しているうちに思うようになったのでした。
時々、オルカンは「初心者に向いている」という人がいますけど、私の場合は逆で「そしてオルカンが残った」です。(実際は、その過程です)
コメント
オルカンに向いている人は金融を虚業だと考える人だと思います。ジョン・ボーグル自身がそうですし。そして低コストのインデックスに行き着きます。後は心の何処かにアンチアメリカ思想があるとオルカンを、アメリカ最強思想があるとS&P500を選んでおくと後々一貫性を保ちやすいと思います。
投稿: ワッショイ | 2023年12月24日 (日) 03時42分
最近の話題が取り上げられたので、コメントさせていただきます。私は、60歳代で、投資歴、約30年です。いろいろなブログ等で、新NISAはオルカン1本でOKなどとなっています。自分のリスク許容度を考慮することは言うまでもありませんが、イデコ、ニーサなどの税制なども制度、投資信託などの種類や仕組みなど、今後も変化していくと思います。オルカン1本で、新ニーサの制度が、20-30年続くとは思えません。今後もいろいろな制度変更、新しい商品、が当然出てくると思います。絶えず情報をアップデートして、必要に応じて対応していくことが必要だと思います。
投稿: としくん | 2023年12月24日 (日) 13時47分
GDP比率(中身は時価総額比率)での全世界投資に対しては、どのようにお考えでしょうか?
新興国比率が高すぎたり、中身が時価総額比なので実際はGDP比率ではないなどの意見も他ブログでみたことがあります。
私としては、細かいことを気にしなければ、経済規模をざっくりとキャッチアップできる、もう一つの全世界株への投資方法と考えています。
(GDP比率に基づきリバランスしてくれるのも、時価総額比率とは別の特徴と思います)
Night wakesさんの意見を聞かせていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
投稿: ポッケ | 2023年12月24日 (日) 21時35分
みなさまコメントありがとうございます。
>ワッショイ様
どんな産業にも虚実がありますよね。基本は実業部分を活用していくと。
>としくん様
オルカンはインデックス投資家の最終形態に割と近いです。橘玲さんが世界市場ポートフォリオだけ買えって言ってから20年近くたってます。当時は、売ってなかったし、セゾングロバラの株式部分だけ欲しいと言っていたりしたんですが、なかなか出なかったため、バラ買いしてた人が多かったように思います。
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投稿: NightWalker | 2023年12月24日 (日) 23時40分
>ポッケ 様
>GDP比率(中身は時価総額比率)での全世界投資
ポンと書いてしまうと、個人的には、ネガティブです。理由をいくつか挙げると、
1)GDP比指数はメジャーな指標とは言いがたく、トラッキングエラー等を評価しようがない。
2)<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)くらいしか同コンセプトのファンドが見当たらず、競争原理が働かない。同ファンドは、かれこれ設定3年経つが純資産総額は20億円に満たず、積極的に購入しづらい。
https://www.nam.co.jp/fundinfo/nskfgb/outline.html
3)同ファンドの投資比率は新興国株式が多すぎるように感じる。成長のワナにハマる可能性がある。(そもそもGDP比が合理的という考え方自体が成長のワナにはまってるとも言える)
市場のコピーである時価総額型があくまで基準であり、それに対する超過利益を求めているのだとするなら、それはアクティブ投資の考え方です。本稿でいうところの「オルカン一本の投資に向いていない人」になります。
ただ、どの道を選ぶにせよ、必ず勝つ投資法はありません。投資は自己責任ですから、ご自身が信じる道を選択すべきと考えます。
投稿: NightWalker | 2023年12月25日 (月) 00時07分
Night walker様
率直な感想、ありがとうございます。
Night walker様のおっしゃる通り、自分を俯瞰して見てみると「オルカン一本の投資に向かない人」なのかもしれません。
ですが自分の考えを否定してしまうと、長期投資(長期ホールド)は出来ないとも考えています。
私は、2015年頃から自作でGDP比率になるよう投資してきました。
今となっては残念な純資産額ですが、ニッセイGDP(略称)が発表された時は、自身の投資理念にピッタリな投資信託の登場に、大変喜んだ記憶があります。
これからもNightwalker様のブログを拝見しながら、長期投資を続けていきたいと思います。
ご感想いただき、ありがとうございました。
投稿: ポッケ | 2023年12月25日 (月) 21時41分
>ポッケ様
>俯瞰して見てみる
これが大事ですよね。
>自分の考えを否定してしまうと、長期投資(長期ホールド)は出来ない
これも大事です。
ご自身のポートフォリオを俯瞰するためのリファレンスとしてオルカンを活用されてはいかがでしょうか?(購入する必要はまったくなく、あくまでリファレンスとして)
投稿: NightWalker | 2023年12月25日 (月) 23時24分