個人向け国債変動10年の存在意義はリスクコントロールにあり
日経、田村正之さんの「お金を殖やすツボとドツボ」シリーズをひたすらご紹介するエントリー。第68回のテーマは、こちら。
個人向け国債変動10年の存在意義はリスクコントロールにあり
個人向け国債変動10年、ついに「お金を殖やすツボとドツボ」シリーズで大々的に取り上げられました。先日当ブログでも取り上げましたが※、個人向け国債変動10年の利点をピックアップすると、
- 最近では、利率が良いとされるネット銀行の定期預金よりも利率が高い
- 金利上昇時でも元本割れしない、どころか、利回り向上
- 1年以上持てばいつでも国が1万円単位で元の価格で買い取ってくれる
- 割と手っ取り早いペイオフ対策になる。
※当ブログの関連記事:最近の個人向け国債 変動10年 発行条件の推移 2022−2023/11
0.6%では物価高に追いつかないと言うハナちゃんの声に対しては、個人向け国債は利回りを求めるために使うのではなく、ちょっとだけ利率のおトクなリスクの調整役として使うべしと。資産運用における個人向け国債変動10年の存在意義はリスクコントロールにあり、ということですね。
記事で個人的に印象的だったのはこの一文。
”様々な利点を考えるとかなりお得な商品と言ってよい。機関投資家など多くのプロが「買えるものなら自分たちも買いたい」と言うよ。”
プロもうらやむ個人向け国債変動10年、であります。
ついに来た?個人向け国債の時代
長年のしょぼくれた利率で時に「ネット銀行の定期預金の方がマシ」と揶揄された個人向け国債復権の時代がついに来た感があります。ただし、「全世界株式+個人向け債券」と言う戦略に弱点がないかというと、そうではありません。私が思うにふたつあります。
ひとつは、「全世界株式+個人向け債券」でリスクをコントロールするのが面倒でやってられないという人もいるということ(これについての見解は、田村さんの記事中にあります)。もうひとつは、金利がある程度上昇して、今度は日本債券の復権のときが訪れるかもしれないということです。
記事でぜひ見ていただきたいのが、長期金利、債券価格、変動10年の利回り推移のグラフ。図自体の引用は差し控えますが、ここに来ての個人向け国債の手堅さもさることながら、実は、2006年〜2020年くらいまでは、国内債券価格の推移、捨てたもんじゃなかったこともわかります。今後、伝統的ポートフォリオを再び構築すべきときの参考にしたい。ただ、金利の潮流は数十年単位で続くような気もするので、私が生きてるかどうかが定かではないかも(笑)。
ハナちゃんとの軽妙な会話の裏には安定の田村ロジック。さすが田村さん。説得力のある良記事ですので、ぜひ、お読みくださいませ。
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