iDeCoが先か、NISAが先か 2023

新生ウエルスアドバイザーさん。

• ｉＤｅＣｏ２月の新規加入者は４．１万人で１０カ月ぶりに前年同月比割れ、「新しいＮＩＳＡ」に関心移る？

はじめに

2023年2月の「ｉＤｅＣｏの新規加入者数は前年同月比６．７％減」と減少傾向。といってもグラフを見る限りは、横ばいな感じもしますけどね(笑)。

記事では、

• 生活費が上昇して、将来の備えにまで手が回らなくなったのではないか？
• 新しいNISAの大幅拡充が影響したのではないか？

と分析しています。

新しいNISAは、iDeCoに比べると、使い勝手は良いです。

• シンNISAは、元本で1800万円と現時点では充分な枠(普通はこの枠を埋めるのだってけっこうたいへん）。一方のiDeCoは、企業年金のない会社員で年27.6万円。後になってからのキャッチアップは不可能(これはかなり痛いです)。
• シンNISAは、途中で取り崩しも可能。
• シンNISAは会社とは関係なく加入可能。いちいち会社とやりとりしないですむ。

日本のDC制度は、何かの陰謀があるのか、単に制度設計者がアホなのかはわかりませんが、使い勝手が悪いです。最後のはなんとかして欲しいです。ムスコ1号が面倒がってやらないんですよね。

ただ、識者は、それでもiDeCoを優先すべきと説いています。

NISAが大幅拡充されても「iDeCoファースト」を考えるべき理由

トウシル、山崎俊輔さん。

• NISAが大幅拡充されても「iDeCoファースト」を考えるべき理由

理由を3つ挙げています。

• 【iDeCoファーストの理由1】所得税・住民税の非課税という大きな魅力
• 【iDeCoファーストの理由2】少額だからこそむしろ先にiDeCo枠を埋める
• 【iDeCoファーストの理由3】解約しにくいからこそ「老後資金死守枠」と考える

損得の話をすれば、理由その１がメインですね。

退職所得控除と公的年金控除。

大きな会社に入ってる人は、会社の企業年金(退職金)システムに乗っかればそれで終了です。人にもよりますが、この控除枠を使い切るように攻めてくれるはずです。しかし、退職金の少ない中小企業の場合は、ほっとくとこの所得控除を使い損ねちゃうことになりかねないのです。

定年になったとき､生涯年収から控除分を差っ引いて還付すれば良いと思うんですけどね。でも、今のところ、それをリカバリーする方法はiDeCoなどの年金制度しかないのでした。

というわけで、めんどくさいけど、iDeCoが先、と言うのがセオリーではあります。