50代はラストチャンスだから「シンNISA」
シンNISAで、一番、気になっていること。それは、
妙に業界の反応が良いこと
ですw
はじめに
全部合わせて年360万円、特に高コストの商品も売れる成長投資枠、年240万円はデカい。金融機関は、手ぐすね引いて待ってますよね。手ぐすね引かないようではサラリーマンとして問題ですw 先日も記事を書きましたけど、セールスの狙い目は50代ですね。
60代以上の高齢者層への勧誘は、年々厳しくなる当局の監視もあって派手なことはしづらい。あらかた掘り尽くした、というのもあるでしょう。その点、50代は20〜30代に比べて収入や貯金もあるし、子育て卒業して少し余裕が出てくるタイミングでもあります。おいしそうw
てなわけで「オーバー50歳、こういうススメられ方をしたら要注意」っていうのをいくつか考えてみようというのが今回のお題。
先に書いておくと、これらの勧誘理由そのものは、決して間違っていないと言うことです。
その1 50代はラストチャンスだから「シンNISA」
長期投資には、20年〜30年かかります。50歳から投資を始めて、成果を70歳、80歳に求めるならば、成功の可能性は高い。その覚悟はありますか、と。
その2 インフレ待ったなし!だから「シンNISA」
直近のインフレに対して、私個人の投資は耐えられそうな感じがしていますけど(すでに織り込まれている可能性あり)、それは、おそらく、円安、値上げになる前に投資を始めていたからです。長期投資がインフレに耐えるかどうかは、20年、30年経たないとわかりません。
その3 預金じゃ増えないから「シンNISA」
預金じゃ増えませんが、投資したからといって増えるとは限りません。
また、その2とも関連しますが、インフレになって金利が上がれば、貯金でも増えます。戦後の大インフレ時代を多くの庶民は、労働と郵便貯金と持ち家で乗り切っていたわけです。
まとめ
まとめると、「シンNISAになってもオーバー50歳が抱える長期投資のリスクはなくならない」「余命が短い分、なかなか厳しいことに変わりなし」となります。
直近の成功譚にも同じ観点で要注意です。いわく「私も55歳からはじめたんだけど、やっておいて良かったと思う(65歳男性)」みたいなケース。いや、今、この10年くらいの好相場で語られても(^^;)。
シンNISAは、年間360万円の非課税投資が可能にはなります。これから追いかけようという、オーバー50歳には、とてもありがたい話です。ただし、あくまでそれは「もともと年360万円の投資が可能なリスク許容度のオーバー50歳にとってありがたい」という話です。
以上、シンNISAができたから50代が急にあわてる必要ができたわけではないので、シンNISAを餌に釣ろうとする方々にはご注意下さい、と言うお話でした。
シンNISAは、長期投資のための時間がたくさんある一方で、より厳しい未来が想定される20代〜30代の方の利便性をまず第一に考えるべき制度なのです。
コメント
今日の記事には多少の違和感を感じます
50だろうが60だろうが70だろうがインデックスファンドを買うのは勝手だし、買って良かったと発信するのは良いでしょう?
というのも、私はむしろ、この10数年の好パフォーマンスを見て(まさに見て)インデックス投資に乗り出し、たかだか数年のキャリア程度で「インデックス投資家」を名乗り(名乗るのは構いませんが)、更にはTwitterやブログで「インデックス投資は最適解」だの「インデックス投資は再現性がある」だのと、悟りすましてまるで「メンター」ヅラして発信しまくっている人に対して、極めて強烈な違和感を感じています
本人が信じて行動しているものを発信することで自分の信念を満たしているのでしょう
まるで「新興宗教」の未熟な「教祖」と、取り巻きの「その信者」を感じさせます
一方、私は私の資産をインデックス投資によって作ったわけではありませんが、今も毎日オルカンを買い続けています
買い続ける理由は、(生きてるかどうかは知りませんが)80を過ぎても経済的視点を持ち続けたい、途中死んで残したとしても世代を超えて踏襲していくという考えがあるからです
確かにこの10数年のパフォーマンスは出来過ぎだったと思います
それ故に、その出来過ぎを受けて、今やインデックス投資が極めて華やかな時代なんだと感じますが、私の世界観、人生観では「世の中そんな甘くはない」というのが本音です
そういう意味でNightWalkerさんの「長期投資的思考」には賛同しています
投稿: 汚れた英雄 | 2023年3月24日 (金) 19時59分
>汚れた英雄 様
コメントありがとうございます。
もちろん成功譚を語るのは、自由です。
ただ、それを聞いた人が、「じゃあ俺も私も」と単純に飛びつくのはいささか危険。
汚れた英雄さんのお言葉をお借りすると、
「世の中そんな甘くはない」
ということですね。
基本のルール(20年30年経たないとプラスになると言いきれない)を押さえた上で、長期投資というゲームに参戦するのは、何歳であろうと、もちろん「あり」です。
投稿: NightWalker | 2023年3月24日 (金) 21時17分