投資未経験者も知っておきたい「投資者保護」の仕組み 〜日本投資者保護基金の補償実績は2回だった。
東証マネ部さん。良記事です。
はじめに
分別管理に関する、詳細な説明記事となってます。こんなに詳しく書かれている記事はめったに見ません。是非ご一読ください。
投資家保護の仕組みをざっくり説明すると、
- 証券会社に預けた金銭や有価証券は、分別管理されている。
- 一カ所が破綻したとしても資産は全額守られる。
これが基本。そして、「破綻した証券会社が何らかの事情で顧客に資産を返還できない」となった場合は、
- 日本投資者保護基金が顧客1人あたり上限1000万円まで補償する。
これって、どういうケースなのか、前からちょっと疑問だったのですが、時差で分別処理が間に合わなかったケースなどがあるそうです。
〜日本投資者保護基金の補償実績は2回だった。
ただ、これが発動するのは、極めて稀で、
1998年に日本投資者保護基金が設立してからこれまで、実際に顧客に対して補償を行ったのは2件。
だそうです。
- 2000年度 南証券 補償金総額約35億円
- 2012年度 丸大証券 補償金総額約1億7200万円
両方とも、「株式の持ち逃げや粉飾決算を行って顧客資産を流用するといった悪意のある行為」だったそうな…。おっさん的説明でいうところの、「事故ではなく事件だった」ってやつでしょうか。
これが心配で、複数の証券会社に口座開設する意味はないと思われます。そのくらい稀。というか、複数持つとかえって棒に当たりやすくなるのか?(笑)。
複数証券会社を持つ意味があるのは、頻繁にトレーディングしている人がシステムダウンに備えるくらいでしょうね。
ほぼまったく心配したことがない脳天気な私でしたが、やはりこの仕組みの存在は全国民が知っておくべきなんでしょうね。高校の金融教育なんかでも説明してるといいな〜。
<追記>
元記事に書かれているように、個人投資家が使うレベルではほとんどのケースは保護対象ですが、例外もあります。割と使うことがあるケースとしては、貸株。貸株は分別管理や投資者保護基金の保護対象外です。
コメント
貸株の話がないだと
投稿: とおりすがり | 2023年2月22日 (水) 06時02分
>とおりすがり様
コメントありがとうございます。
おっしゃるように、貸株は、分別管理や投資者保護基金の保護対象外ですね〜。
投稿: NightWalker | 2023年2月22日 (水) 16時15分