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2022年12月18日 (日)

ブラボーNISA2024爆誕!新しいNISAがすばらしすぎる!〜金融庁開催のブロガー座談会に参加してきました。12/23にオンライン説明会も開催。#ブラボーNISA

金融庁開催の「祝NISA恒久化、ブロガー座談会」に不肖私も参加して参りました。与党の税制改正大綱はこちら↓

金融庁開催の「祝NISA恒久化、ブロガー座談会」に参加

12月16日 税制改正大綱が公表されNISA拡充案が(残り政府の閣議決定もあるが)ほぼ確定。それを受けて、金融庁さんにてブロガー座談会が行われ、不肖私も参加して参りました。水瀬さんが、速報記事をあげてます↓

また、来る12月23日に金融庁によるオンライン説明会も開催されます。こちらは虫とりアニキのブログで↓

ブラボーNISA2024爆誕!金融庁 かいしんのいちげき!

気になる中身はこちら↓ 金融庁の座談会資料を転写しました。原文の公表はしばらくお待ちくださいとのことです。

  つみたて投資枠 成長投資枠(仮称)
年間投資枠 120万円 240万円
非課税保有期間(注1) 無期限 無期限
非課税保有限度額(総枠)(注2)  1800万円※簿価残高方式で管理(枠の再利用が可能) 
  1200万円(内数)
口座開設期間 恒久化 恒久化
投資対象商品 つみたて/分散投資に適した一定の投資信託(現行のつみたてNISA対象商品と同様)

上場株式・投資信託等(注3)
上場株式等→整理・監理銘柄を除外
公募投信・ETF等→①信託期間20年未満②高レバレッジ型③毎月分配型を除外

対象年齢 18歳以上 18歳以上
現行制度との関係 2023年末までに現行の一般NISA及びつみたてNISA制度において投資した商品は、新しい制度の外枠で、現行制度における非課税措置を適用※現行制度から新しい制度へのロールオーバーは不可
(注1)非課税保有期間の無期限化に伴い、現行のつみたてNISAと同様、定期的に利用者の住所等を確認し、制度の適正な運用を担保
(注2)利用者それぞれの非課税保有限度額については、金融機関から一定のクラウドを利用して提供された情報を国税庁において管理
(注3)金融機関による「成長投資枠」を使った回転売買への勧誘行為に対し、金融庁が監督指針を改正し、法令に基づき監督及びモニタリングを実施
(注4)2023年末までにジュニアNISAにおいて投資した商品は、5年間の非課税期間が終了しても、所定の手続きを経ることで、18歳になるまでは非課税措置が受けられることとなっているが、今回、その手続きを省略することとし、利用者の利便性向上を手当て

つみたて投資枠と成長投資枠(仮称)は、併用可能。

当初の案で実現できなかったのは、「ゼロ歳から加入」と「スイッチング」くらい。ほぼ満額回答です。

今回のNISA制度拡充をひと言で言えばどうかと誰かが担当官に伺うと、ひとこと、

 ブラボー!

金融庁にとっても、金融庁、かいしんのいちげき!だったのです。

新しい制度は、超シンプル!

ざっくり、説明しますと、

  • 買付ベースで、年360万円、総枠1800万円まで、ずっと非課税。(米国株含めていろいろ買える「成長投資枠」は年間240万円、総枠1200万円まで。)
  • ロールオーバーはなくなるというか、不要になる。
  • 売ったらその分の総枠は、翌年復活する。総枠内で永久に使い回せる。

以上なんですよね。超シンプル。座談会の会話も質問というより確認に近い感じでした。

今回の非課税無期限化の要である非課税枠の復活は、たとえば、

  • あるとき100万円分投資信託を買って、数年後150万円になった。
  • お金が必要となり、その150万円の投資信託を売った。
  • 翌年買付額の100万の枠が復活する。(150万円ではないことに注意)

こんなことができるわけです。すばらしい!この機能なくして無期限化はムリ。

すでに保有しているNISA口座はほっといても、2024年から2枠ある新しいNISA口座になるそうです。

旧NISAは期限が来たら自然消滅というかっこうですが、つまり、これまでNISAを活用していた人は、その分+新NISAということになります。注意点は一般NISAは、年間枠は大きいが、5年で終了でロールオーバーはできないことです。

英国ISA(約 335 万円) を上回る規模が実現

今回、何がイチバンすごかったかと言われると、年間投資枠が360万円になったこと。税制大綱には、

”年間投資上限額の合計は 360 万円となり、英国ISA(約 335 万円)を上回る規模が実現”

と誇らしげに書かれています。英国ISAに勝った(笑)。

そのための絶妙な仕掛けが成長投資枠。一般NISA後継として業界を納得させるのにも一役買っていますが、担当官に伺ってみると、ここには、

  キャッチアップ枠

という狙いがあるとのこと。人生いろいろ。1800万円の埋め方もいろいろです。

  • 全力で360万円×5年

と言う人もいるでしょうけれども、

  • いままでのつみたてを継続して40万円×45年

とお考えの人もいるでしょう。はたまた、出世払いで、

  • 今は1万円くらいでつみたてて、余裕ができたら加速して、最後は退職金。

これなんか現実的ですよね。そしてさらには、

  • 途中で使っちゃってもリバランスで売っても、枠が復活するのでオッケー

なのです。もちろん総枠を使い切らなくても全然オッケー。

自由度大。非常にスカッとした答えになりました。

制度改善はこれからも続く。カギは国民自身の成長。

これだけ制度が自由になると、悪用する輩が出て来るかもしれません。あるいは知識不足によりに失敗する方々も母数の増大に伴って増えてくるのかも。これらについては、金融庁もいろいろな施策を展開するものと思います。

来年はNISAで盛り上がりそうです。ひさしぶりにNISAフェスやらないかなー。

非課税保有限度額を英国並みに無制限にしてはというご意見もありますが、私は今の日本では、まだ時期尚早と思ってます。国民がその考えについて行けてないと思うんですよねー。そういう意味でも今回は、絶妙の落としどころ、それもプラスに振れたそれでした。

お金儲けや株式投資を憎悪する人たちが少なくなれば、自ずとそういう改正があるでしょう。制度というのは、国民と共にあります。政府は、一歩先ではなくその半歩先にいるのがベストです。

以上、とってもブラボーな新しいNISAのお話でした。

余談

新しいNISA。岸田NISAと呼ぶ人がいるそうです。たしかに政治の決断があっての大改革でしたが、税制改正大綱全体を見てしまうと、なんかそう呼びたくなくなります。この結果は、金融庁の最初の妙案があってのこと。しばらくはブラボーNISAと呼ぶことにします。

ちなみに当ブログでは、シン・NISA(仮称)と呼ぶこともありました。私のブログでの初出は今年の5月。「インベスト・イン・キシダ」を受けてのこのエントリー。もちろん単なる思い付きです。

私の願望としての今後のNISAは、以下。

  • NISA口座への拠出額をドカンと大きくして、シン・NISA(仮称)に統合する。
  • すでに保有している株式資産を簿価で編入可能にする。
  • インデックスファンドの一物多価は、この機会に排除する。
  • 一方で、個別株は「あり」。アクティブファンドも条件を緩和する。
  • インデックスファンド限定で、NISA口座内でのスイッチングを非課税にする。
  • 単年度で、NISA枠を全て使うことも可能にする。

・・・ムリかな(笑)。

本稿の余談で妄想をあれこれ書き並べていますが、願いは少しくらいは叶う、書いてみるもんだな、と思ってしまった今日この頃です。

さらに時を遡り、昨年10月の私のツイート↓ このころの彼の君は、金融所得に懲罰的な姿勢。その後、風向きが変わり、今に至るです。少しは話を聞いてくれたようです(笑)。

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コメント

シンNISA、皆さんの評判は良いようですが、私は70点くらいの出来だと感じています。

やはり成長投資枠が多すぎます。
回転売買や高コスト投資信託を売りつける金融機関はたくさん出てくることでしょう。

他にも年間投資枠360万円は金持ち優遇です。
夫婦で年720万円非課税投資できる!やったー!!
というツイートを見て何だかなぁという気持ちになりました。

360万円×5年と40万円×45年
元本の金額は同じですが、40年後の投資結果にどれだけの差がでるかはNightWalkerさんならご存じのはずです。

年間投資枠は120万円くらいにして、迷うことなくまっとうな投資法にアクセスできて、高所得者も一般人も平等に恩恵を受けられる制度にして欲しかったと思います。

投稿: AKI | 2022年12月18日 (日) 02時08分

年間投資枠360万円なんて高所得者優遇、金持ち優遇だ、という主張をする人もいるが、それは失われた30年やデフレ脳に冒された思考。
将来、日本がインフレ新時代に入れば賃金も上がり数十年後には360万円水準なんて低すぎるという感覚になる。
未来がある若者世代、これから生まれいづる世代のためには、天井(生涯投資枠1800万円)は不要どころか有害であるが、今すでに持てる者(資産の多い高齢者層)を優遇したくないという当局の考え方も一定理解できる。
1800万円はいずれ増額されるだろう。
英国ISAのように制限なし(米国も同様)とするには一億総中流意識の強い日本では難しい。
そもそも高所得者、金持ちが投資額を増やしてくれれば、低所得者が買うリスク資産も上がって恩恵を受ける。
高所得者、金持ちは特定口座でも高額の取引を行って手数料や税金を払い、非課税枠でしか投資しない人の分まで制度の運営コストや税を負担してくれていることを忘れてはならない。
格差拡大だと批判する人もいるが、つまりは自分自身が努力して年間360万なんて楽に投入できるくらい収入を増やせばいいこと、が正論。
自分は努力もせず、コストや税をろくに負担もせず、ただただ360万投入できる人を羨んでいるだけの人が多いが、そういうやるせない気持ちも理解はできる。

投稿: | 2022年12月18日 (日) 05時29分

枠の再利用可能というのも確実なんですね!
ここだけまだ確定じゃないのかと思ってみてました。
ありがとうございます!

投稿: 名無し | 2022年12月18日 (日) 09時41分

>AKI 様
コメントありがとうございます。
>360万円×5年と40万円×45年
45年後なら、360万円×5年の方が増える確率が高いですね。そういう意味では金持ち有利。
まあ、たくさん買える人は往々にして人生の残り時間が少ないとも言えますし、人生の前半でたくさん稼ぐ収入スタンスの人にとってはありがたい話でもあります。痛し痒し。
ご指摘のように問題はこっちです↓
>回転売買や高コスト投資信託を売りつける金融機関はたくさん出てくる
金融庁としては2024年1月から監督指針を決め、監視を強化するようです。
個人的には、こういったことは自己責任。「日本幼年期の終わり」。経済面でも防衛面でも日本もオトナにならないとダメな時代になったという受け止め方をしています。

投稿: NightWalker | 2022年12月18日 (日) 10時37分

>?様
コメントありがとうございます。
>1800万円はいずれ増額されるだろう。
私もそう思います。次回改正のタイミングは5年後、あるいはその先でしょうか。ポイントは、インフレと、記事にも書いた国民自身の成長、いわば「国民の投資許容度」と思ってます。

投稿: NightWalker | 2022年12月18日 (日) 10時41分

>名無し様
コメントありがとうございます。
金融庁担当官に直接伺いました。モロモロ含めほぼ確定。政府閣議決定でひっくり返される可能性は低いと思われます。

投稿: NightWalker | 2022年12月18日 (日) 10時45分

お返事ありがとうございます。
確度高い情報なんですね!
新規拠出分で足りない分は特定口座の投信を売って捻出してでも枠埋める方がやっぱり良さげですね!!

投稿: 名無し | 2022年12月18日 (日) 11時50分

お金持ち優遇との声もあるでしょうが、マル優(少額貯蓄非課税制度)があった大昔(昭和の話です(笑))は、国民だれでも(0歳から!)元本1人900万円(マル優、郵貯マル優、特別マル優の各300万円×3)の非課税貯蓄ができたんです。しかも年利8%なんて時もあったし。
当時の貨幣価値を思えば、今回の限度額も驚く程でもないかと。
とにかく、スッキリした枠ができたことがうれしいですネ。

投稿: ひさご | 2022年12月18日 (日) 12時28分

今までの一般NISAはロールオーバーなしですか!初めて知りました。来年は景気減退期に入ろうかといううわさもある中、ロールオーバー中のものも含めていったん現金化(あるいは総合口座に移すか)しなければいけないとは・・・結構キツイです。
 外貨建ての株なので、為替の変動も含めて来年頭を悩ませそうです。

投稿: クロツメクサ | 2022年12月18日 (日) 12時36分

みなさまコメントありがとうございます。
>名無し様
>特定口座の投信を売って捻出してでも枠埋める方がやっぱり良さげ
もう少し腹オチするまで考えますが、おそらくそうじゃないかと。

>ひさご様
NISAはマル優の株式投資版という言い方もありましたが、もはや、みんなマル優を知らないという(笑)。バブル崩壊後、日本のお金に対する意識は下振れしているかもしれません。

>クロツメクサ様
いままでの一般NISAは期限が来たら払い出して終了です。残念ながら新しいNISAに入れることはできません。
でも、年間枠が360万円もあるのでその範囲であれば手動でつなげることもできますし、この際だからということでファンドも変更できます。前向きに考えることにしてます。

投稿: NightWalker | 2022年12月18日 (日) 15時38分

クロツメクサさん同様に、ロールオーバーなし!は知りませんでした。
期限が来たらNISA口座から追い出されてw特定口座に移動させられる(で合っていますか?払い出し?)ので、期限内に売却するなりしないといけませんね、利益が出ていれば。課税されるので。
来年2023年は、NISAでの買い方を少し考えます。

詳しい記事をありがとうございました。

投稿: ミント | 2022年12月26日 (月) 14時59分

>ミント様
コメントありがとうございます。
一般NISAもつみたてNISAもロールオーバーなしです。次で終了。旧一般NISAは利益が出ていれば早い段階で手動で新しいNISA口座に入れるつもりです。
あと、2023年は、つみたてNISAにすることにしました。
http://nightwalker.cocolog-nifty.com/money/2022/12/post-5c3f84.html

投稿: NightWalker | 2022年12月26日 (月) 15時57分

ロールオーバー無しで特定口座に払い出される
払い出された時点の時価を簿価とみなす(含み益、含み損は関係なし)
なので、別に現金化したりNISAの5年が終わる前に売り払ったりする必要はないはず

投稿: | 2022年12月28日 (水) 21時02分

>?様
コメントありがとうございます。
現NISA払い出し後、特定口座のままで良ければ、おっしゃる通りです。
悩ましいのは、その資産相当分を新しいNISAに入れる場合。

投稿: NightWalker | 2022年12月28日 (水) 22時21分

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