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2022年12月15日 (木)

当ブログ的 買ってよさそうなファンド 2022/12 〜つみたてNISAのファンドをスクリーニングしてみる

いよいよ、新しいNISAも大詰め。漏れ聞こえる今回の拡充案で、私が「ヤバいなー」と思っているのは、一般NISA枠(成長投資枠)の方が、ファンドが厳選されているつみたてNISA枠より大きく設定されているらしいこと。

はじめに

現在投資していない人を投資に誘導するための施策として見てどうなのよと。

年間投資枠も大きく設定されており、年間投資枠が仮に年360万円で生涯投資枠が仮に1800万円だったとすると5年で枠を埋めちゃうことができます。これは、投資に出遅れたオーバー50歳世代にとってはありがたいことであると同時に、大きなワナが待ち受けているということでもあります。

「インデックス投資だけでは面白みがないですよね〜」「ご一緒に、こちらのESGファンドなんかいかがですか」「環境にいい会社に投資するファンドなんです。(ホントはコストが高くて販売会社に都合がいいファンドなんだけど)」「幸い、今度オススメの非課税制度ができて、こういったファンドにも投資できる枠の方が金額が大きいんですよ〜」「これを利用しない手はないですよね〜」

みたいな・・・てなわけで、当ブログとしては、対面証券会社や銀行に投資の相談をすることはオススメしていません。

となると、投資初心者といえど自力で投資信託を選ぶことになります。今回は、どうやって選ぶかのご参考に、当ブログ的な条件でのスクリーニングをしてみました。

スクリーニング条件

  • モーニングスターの「つみたてNISA対象ファンド一覧」から選択
  • 単一指数(株式型) から選択(バランス型は、今回除外)
  • 信託報酬率 税込年0.2%以下
  • 一物多価(同じ指数に連動する同じ運用会社の商品なのに信託報酬率が高いもの)は除外
  • 純資産総額 100億円以上
  • 特定の証券会社でしか買えないファンドは除外(SBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社すべてで購入可能なファンドを選択)

「なぜ、つみたてNISA対象ファンドなのか?」「なぜ、バランス型を除外したのか?」「なぜ、低コストなのか?」「一物多価ファンドってそもそも何」「なぜ、純資産総額に着眼するのか?」。この辺の説明は、長くなるので今回は省略。

当ブログ的 買ってよさそうなファンド 2022/12

ファンド名 指定指数名称
1 eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)-三菱UFJ国際 MSCI ACWI Index
2 楽天・全世界株式インデックス・ファンド-楽天 FTSE Global All Cap Index
3 SBI・全世界株式インデックス・ファンド-SBI FTSE Global All Cap Index
4 eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)-三菱UFJ国際 MSCI ACWI Index (Ex Japan)
5 ニッセイ 外国株式インデックスファンド-ニッセイ MSCI コクサイ・インデックス
6 eMAXIS Slim先進国株式インデックス-三菱UFJ国際 MSCI コクサイ・インデックス
7 たわらノーロード先進国株式アセマネOne MSCI コクサイ・インデックス
8 SBI・先進国株式インデックス・ファンド-SBI FTSE Developed All Cap Index
9 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)-三菱UFJ国際 S&P500
10 iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド-ブラックロック S&P500
11 楽天・全米株式インデックス・ファンド-楽天 CRSP U.S. Total Market Index
12 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスF-三井住友DS TOPIX
13 eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)-三菱UFJ国際 TOPIX
14 ニッセイ TOPIXインデックスF-ニッセイ TOPIX
15 たわらノーロード日経225アセマネ-One 日経平均株価
16 ニッセイ 日経平均インデックスファンド-ニッセイ 日経平均株価
17 iFree日経225インデックス-大和 日経平均株価
18 eMAXIS Slim国内株式(日経平均)-三菱UFJ国際 日経平均株価
19 野村 つみたて日本株投信-野村 日経平均株価
20 eMAXIS Slim新興国株式インデックス-三菱UFJ国際 MSCI Emerging Markets Index
21 SBI・新興国株式インデックス・ファンド-SBI FTSE Emerging Index

何千もある投資信託が、たった21ファンドになります。ちなみに純資産総額のしきい値を500億円にすると14ファンドになります。

今回、「SBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社すべてで購入可能なファンド」という条件が厳しく、たとえば、

  • 野村 スリーゼロ先進国株式投信-野村
  • SBI・V・S&P500インデックス・ファンド-SBI
  • SBI・V・全米株式インデックス・ファンド-SBI
  • SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド-SBI

といったファンドが脱落しています。

また、今回はここでスクリーニングをやめましたが、更に詰める場合は、次の観点があります。

(1)より広い投資先に投資するべき(一本ですむファンドもあるが、複数を組み合わせるべきものもある)
(2)同一指数に連動するファンド同士では、なるべく長期間のパフォーマンス比較をする(成績の良いものがトータルコストが小さい可能性が高い)

以上、「当ブログ的 買ってよさそうなファンド 2022/12」でした。

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コメント

いつも楽しく勉強させていただいております。
新しいNISAの全容が大体見えてきましたね。
私は、うじうじしながらも未だにセゾングローバルバランスファンドで積立てNISAを運用中です。
今回の改正を機に思いっ切ってNISA口座の変更を試みようかとも考えています。正直、信託報酬に不満はあるもののファンドの中身はまずまず気に入っており、迷いが続きそうですが1年かけてゆっくり考えようと思います。
でも、今回の改正は独立系の投信運用会社にとってどうなんでしょうか?
資金流入が今まで通りに続くのか若干心配をしております。

投稿: みっく | 2022年12月16日 (金) 14時15分

>みっく様
コメントありがとうございます。
セゾングローバルバランスファンドは、今や、SBI証券でも楽天証券でも買えますから、NISA口座をそちらに切り換えるという方は増えるかもしれませんね。SBIなら投信マイレージがつく、楽天なら定率自動解約ができるなど、利便性が向上しますから。

普通に考えればNISAに肯定的な独立系投信にとっては、今回の改正は追い風と思います。ただ、これを機会に「オールカントリーにしよう」と思う方もいるかもしれず、こればっかりはわからないですね。

投稿: NightWalker | 2022年12月16日 (金) 15時10分

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