確定拠出年金のことも忘れないでおこう、という話。
はじめに
記事では、最近、確定拠出年金の預貯金の運用の割合が減っていることを指摘しています。
「外国株式型」と「バランス型」の投資信託が伸び、「国内株式型」と「国内債券型」は弱含んだ横ばいだそうです。
この変化が、国民の投資に対する健全な理解が進んだからなのか、コロナリバウンドでの米国株の躍進を見て焦った人が増えたのか(伸びたのがコロナショック以降なのでその可能性も高い気がする)、インフレに対する警戒心がようやく国民に芽生えたのか。
どういった要因かはわかりませんが、リスク資産運用が増えていると言うことは、ある意味喜ばしいことであります。
と言っても、やっぱり、預貯金がトップです。もう一声です。
雑談
最近は、NISA拡充の話が盛り上がっていて、すっかり忘れられていますが、確定拠出年金、実は、資産所得倍増計画の第二の柱なんですよね(^^;)。
ただ、サラリーマンにとって、もはや、その非課税枠はあまりに小さい。掛け金ベースで考えると 月2万3000円×38年として、1048.8万円。シンNISAの方が総枠が大きくなるのかも。しかも、ちまちま積み上げても、受給時には、退職金控除分以上の分は課税されます。38年勤めたとして、退職金控除額は、800万円 + 70万円 × (38年 - 20年) = 2060万円。
私の理解では、確定拠出年金は、退職金の少ない人が、じぶん退職金を作って退職金控除分+年金控除分※くらいは節税するための制度なんですよね。※(追記)
DCの問題点をあげつらってみますと、
- 入るのにハードルがある。(めんどくさい)
- 転職するときには、会社毎の制度の違いでわけがわからなくなる。
- ふと見ると、自分の会社の企業型DCで買えるファンドに、山崎元さんもオススメのオールカントリーがない。
- 退職金控除のことを考えると出口が悩ましい。
めんどくさいから、NISA+普通の特定口座や貯金で蓄財しとこう。
となっちゃうわけです。
この辺がもう少しすっきりする太っ腹なDC改革案が欲しかったですね。資産形成庁でもつくって、NISAとDCをセットで考えられるようにするべきなんだろうな、と思います。
以上、確定拠出年金のことも忘れないでおこう、という話でした。
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コメント
> 私の理解では、確定拠出年金は、退職金の少ない人が、じぶん退職金を作って退職金控除分くらいは節税するための制度なんですよね。
65歳で厚生年金受給するとして、60万円×5でプラス300万円
70歳では300万円+110万円×5=850万円
基礎控除その他も使えるならもっと増えますよ
65歳で退職金なら、5年ルールで退職金控除が別になるので、もっと有利になりますね
投稿: とおりすがり | 2022年12月16日 (金) 06時43分
>とおりすがり様
コメントありがとうございます。
一時金と年金の併用が確定拠出年金のベストプラクティスのひとつですね。
おっしゃるように、たとえば、
60歳 退職金控除額までDCを一時金で受給
60歳〜70歳 DC+企業年金を年金受給
(年金控除 65歳まで:年60万円、65歳以上:年110万円)
65歳 退職金を一時金受給
70歳から 公的年金受給
65歳退職金のケースは私の周りでは聞かないです。60でもらって再雇用。これから増えてくるんでしょうか。
投稿: NightWalker | 2022年12月16日 (金) 11時12分