« 各資産クラスのパフォーマンス 2022/10 | トップページ | 乖離率が残念な状態に 〜MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信 2022. 10月報 »

2022年11月 4日 (金)

イールド・カーブ・コントロール政策が終わる日

Diamond Online 山崎元さん。今回は、雑談回です。

はじめに

山崎さんは「あの金融政策」、すなわち「イールドカーブコントロールの止め時が来たんじゃないの」とご指摘。

”「邪道」を承知でこの際一つだけ提案してみるが、日銀は長期国債の利回りを抑えつけているイールド・カーブ・コントロール政策(以下「YCC」)を、円安対策として、「いきなり」やめてみるのはどうか。”

山崎さんも、YCCは、「金融緩和政策としての効果が認められるものの、長期債・長期金利の市場機能を損なう弊害が大きい。」としています。

”いくらか苦しい説明になるが、日銀の黒田東彦総裁は「長期債の市場機能を回復しつつ、必要があれば躊躇(ちゅうちょ)なく金融緩和を行うので、金融緩和をやめたわけではない」と言い張ればいい。そして、一、二度、日銀は盛大に長期国債を買って、金利上昇のポジションを取った市場参加者に怖い思いをさせてみてもいい。

(中略)

”円安騒動のどさくさに紛れて、金融緩和政策の実施方法を修正するのは「現実的には」悪い話ではないように思う。”

最後の言い回しには爆笑です。

ふむふむと思ってたら、ホントに黒田さんが、匂わせ発言。

”将来的に2%の物価安定目標の実現が見通せる状況になれば「その前段階でイールドカーブコントロールを柔軟化していくことは一つのオプションとしてあり得る」と語った。”

ちょっと弱いかな。あくまで、微香成分です。どうなっちゃうんでしょうね。FRBはまだまだ金利上げ続けそうですし。マーケットの神さまのみぞ知るです。

年老いた長期投資家としての私は、原則、ポートフォリオを動的に動かすということはしませんが、

  • もし米国の金利が高いままで円高になるのなら、米国債を購入する。
  • 国内の金利が上昇したら、個人向け国債ではなく普通の国債(のインデックスファンド)をポートフォリオに組み込む。

この2点は、検討します。

とは言え、またしても「日本が世界最後発で金利を上げた途端に世界同時株安が訪れる」「ニッポン金利あるある物語」にならないか…。そんな懸念は少しあります。しかし、そうなったとしても「本当の買い時がやってきてしまった」と思ってしまうのが長期投資家なのでありました。我ながら筋金入りだな(^^;)。

余談

冒頭ご紹介の記事で、山崎さんは、

”政治家は、円安を生かすというと「インバウンド需要」くらいしか思い浮かばないようだ”

と政治批判に目を向けていますが、批判すべきは経営者かなあ。円安で儲かるというのなら、そういう事業に思いっきりシフトすればいいわけで。だから日本の株価が上がらないんじゃないのと。

「日本の経営者の国難に対する胆力不足」なのか「それができたら苦労しない」なのか「いやいやいや、お楽しみはこれからだ!」なのか。これまた、マーケットの神さまのみぞ知るであります。

|
follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加
にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ にほんブログ村 投資ブログ 投資でセミリタイア生活へ

« 各資産クラスのパフォーマンス 2022/10 | トップページ | 乖離率が残念な状態に 〜MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信 2022. 10月報 »

コメント

前門のトラ、後門のオオカミ

日銀が進めて来た「YCC」長期国債金利をゼロに抑え込む。少し無理が来たので、0.25%に抑え込む。何故、何処の国の中央銀行も長期採用しない金融政策を取って来たのか?。破綻しかけている国家財政の先延ばしを図る。アベノミクスを支援する。市場原理と自由経済を歪めて、政府プラス日銀による「金融抑圧」と「円の弱体化(希薄化)」を10年続けて来た。アベノミクスを2年やって、「効果が出ない」結果が出ても、その政策は現在も続いている。現段階で日本政府と、日本銀行には、「進む、戻る」どちらも出来ない。掟破りの「財政ファイナンス」は、IMF、世界格付け機関、世界経済から弾き出される運命か?

投稿: | 2022年11月 4日 (金) 09時43分

さっきのコメント 名前入れずに送信してしまいました。

投稿: オークX32 | 2022年11月 4日 (金) 11時06分

>オークX32 様
コメントありがとうございます。
>アベノミクスを2年やって、「効果が出ない」
雇用は改善しましたし、株も上がりました。。これは大きい。もしアベノミクスがなかったら現役世代はもっとひどい事になっていました。まず最初にカットされたのは高齢者の雇用だったでしょう。資産形成もままならなかったはずです。

問題は、日銀の後が続かなかったこと。
(1)大胆な金融政策  ○ 
(2)機動的な財政政策 ×
(3)民間投資を喚起する成長戦略 ×
この政策がいいか悪いか以前。罪が重いのは、(2)。デマンドプルを起こすだけの財政出動をしなかったこと。
>日本銀行には、「進む、戻る」どちらも出来ない。
日銀は、政府の政策を愚直に実行し今もしているだけですよ。会社で言えば、経営層が決めた社運をかけたプロジェクトを愚直に実行しているだけ。一方でそんな重要なプロジェクトで十分な議論もないまま仕事をしたフリをする職場があったわけです。
なぜ仕事をしたフリをするのか? おそらく、それが会社の(国の)ためと考えたからでしょうが、そこが問題です。

山崎さんのご意見は、「それにしてもやり方にまずいところもあったわけだから、意固地にならずそこは修正したら?」と言うことだと思います。

投稿: NightWalker | 2022年11月 4日 (金) 17時50分

「中央銀行の独立性」
中央銀行は政府から独立しており、金融に関して独自の判断をするという位置づけを与えられている。政府から独立した存在であることが求められるのは、政府が通貨価値の保持を怠り、目先の諸問題に対応することを避けるためである。中央銀行は通常は一つの通貨に対して一つ存在する。中央銀行はこの通貨量を調整する権限を持つため大きな影響力を持つ。(Wikipediaより)

山崎元氏の記事から抜粋
なお、こうした政策(無限金融緩和)を採るとした場合に、保有する国債の値下がりなどを通じて日銀が会計上、債務超過に陥ることを問題視する向きがあるが、これは大した問題ではない。騒ぐこと自体が子どもじみている。国が日銀を破綻させることは現実的に得にならないし(破綻させたら別の中銀を作るのだろうが、それならつぶさない方が低コストだ)、つぶさない方法は簡単だ。政府が日銀の債務を保証してもいいし、日銀に増資してもいいし、公的資金を入れてもいい。故・安倍晋三氏が言っていた「日銀は政府の子会社だ」という実質が明らかになるだけだ。

この論調は、「未知への挑戦」何処の国も経験した事のない、MMTを進める破滅への道だ。日銀は政府の子会社(政府出資55%)国の発行した莫大な借金を引き受ける。政府は財源関係無しに、ドンドン国債を発行する。その借金は膨らむ一方だ。約1300兆の借金は「誰が」「何時」「どの様に」返すのか?山崎先生に訊いてみたい。

返信は結構です。

投稿: オークX32 | 2022年11月 4日 (金) 22時16分

たしかに、これ以上の円安を止めるために、長短金利のフラット化を行うイールドカーブ・コントロール(YCC)はやめても良いかもしれません。
辞めるまではいかなくても、ある程度の勾配を容認する必要はあるかもしれません。

ただ、よくわかっていないのが、YCCをやめて、短期金利のみを0%近辺でキープすることは可能なのか?です。
可能であれば、5年以内程度の短期金利のみを0%にすれば、日本経済への金利上昇の影響が限りなくないのではないかと思うためです。
ただ、今度は仮に可能だとして、長期金利のみ、金利上昇を容認しただけで、円安を止めることはできるのか?だと思います。

投稿: ヨッシー | 2022年11月 4日 (金) 22時53分

そして、記事中にあるように、すぐにYCCをやめない、異次元の量的質的金融緩和を完全にやめないとしても、そろそろ、市場参加者に出口戦略、時期を意識させるようなメッセージを発信、YCCの柔軟化を含むあらゆる出口戦略、プランを考えてますよとそろそろ、発信するときに来ているのかもしれません。

とは言っても、これまで、黒田日銀総裁が苦しくもあり、そして、頑なに「インフレ目標(コアコアCPI?)である2%を持続的に達成できると判断できない限り、現状の金融緩和をやめない」というメッセージは正しいと私は考えてますので、どのように出口戦略及びその時期を打ち出すのかは、非常に難しいと思います・・・

投稿: ヨッシー | 2022年11月 4日 (金) 22時55分

持続的なインフレマインド醸成にマイナス影響を及ぼす消費増税を行ってきたこと、そして、金融緩和とセットで行うべきだった成長戦略、成長戦略に必要な規制緩和の実施がされなかったこと、経済特区制度がうまく機能していなかったことは、黒田さんが出口戦略を取れなくなり、悩みのタネとなったと私は考えており、 NightWalkerさんの途中の発言に同意です。

投稿: ヨッシー | 2022年11月 4日 (金) 23時01分

>オークX32 様

・アベノミクスがなければ日本はもっと貧乏になっていた。
・日銀の政策目的は「物価の安定」のため。あくまで独立性を持って行動している。それが結果としてアベノミクスと合致している。
https://www.boj.or.jp/mopo/outline/index.htm/
・国は借金を返す必要はないが、もし返すとするなら、家計と企業は貧乏になるが国は借金がないという状態になる。(戦後と同様、インフレ(=預貯金資産の実質価値喪失)と増税。しかしその結果なのか冷戦下での特殊要因なのか、奇跡と呼ばれた高度成長をその後の日本はなしえたのだから皮肉と言えば皮肉)
・「何処の国も経験した事のない」からと言ってMMTを否定していいのか?リスクなくしてリターンなし。むしろ、日本の経済学者は必死でMMTを研究すべき。ひょっとすると日本初のノーベル経済学賞の受賞者が出るかもしれない。

以上は、私の考え方。
山崎さんのお考えをお聞きになりたいのであれば、こんなところでつぶやかず、Twitterをフォローされてはいかがですか?

投稿: NightWalker | 2022年11月 5日 (土) 01時38分

>ヨッシー様
コメントありがとうございます。
>YCCをやめて、短期金利のみを0%近辺でキープすることは可能なのか?
通常の状態がそれでは?(^^;)。短期金利のみを誘導し、長期金利は市場にまかせる。現時点では逆イールドになる可能性は低いようには感じます。
長期金利が上がれば、円安に歯止めがかかるかどうかは、たしかにわかりません。
>黒田さんが出口戦略を取れなくなり、悩みのタネとなった
結局、政府の有力部隊が、デフレも少子化も悪い事だと本気では思っていない。むしろ、需要を喚起することはいけないことだ、贅沢は敵だ、この国土に日本人は多すぎるので減らした方がいいとでも思っているのでは? と半ば本気で私は思ってます。

投稿: NightWalker | 2022年11月 5日 (土) 01時50分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 各資産クラスのパフォーマンス 2022/10 | トップページ | 乖離率が残念な状態に 〜MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信 2022. 10月報 »

 
 
Copyright © 2005 - 2021 NightWalker's Investment Blog All Rights Reserved.