NISAの抜本的改革に暗雲?
DIAMOND Online 山崎元さん。
はじめに 〜NISAの抜本的改革に暗雲?
”今のところ「新しい資本主義」には、具体的な成果として実現しそうなものがほとんど見当たらない。今や、唯一残った希望がNISAの改革・拡充という趣なのだ。「ショボい!」と言わないでほしい。何もないよりはいいではないか。”
辛口評論の山崎さんをして「ないよりまし」と言わしめるという(笑)・・・いや、やっぱ、辛口なのかw
まずは復習。(令和5年度 税制改正要望項目)
税制改正大綱が年末。もう11月。本来は、主税局との交渉、与党税調での議論が漏れ伝えてこないといけない時期ですが、どうにもあやしい。
山崎先生は、
”国民は「新しい資本主義」という問題設定をほどなく忘れることになるだろう。一方、制度改正を実現すれば、新しいNISAは長く国民の役に立つはずだ。新しいNISAを幻にしてはもったいない。”
とまとめています。
NISA拡充は、将来の日本が貧乏になるかなんとか持ちこたえるかの分水嶺
本件については、東洋経済さんがこんな記事を。
なんで無理筋なのかと言いますと、山崎さんの記事での指摘とも被りますが、
(1)金融機関側のシステム改修に想定以上の時間が掛かる
(2)官邸と金融庁がうまく連携できていない
(3)「非課税期間」ではなく、「口座開設期間」を無期限に延長。
(4)NISA拡充にかわるプランの目玉として、FP権限拡大論。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・なんだよ、それー。
(1)は、「できた金融機関から適用で良し」(のろまはお呼びじゃない。それが資本主義)。(2)は、そんなの国民には関係ない。勝手にやってくれ。(3)と(4)、論点をずらすんじゃありません!
ひと言で言って「姑息」。抵抗勢力は、大方の予想どおり「寝技」に出てきたようであります。ぐだぐだ議論して時間切れ→そうこうしているうちに政権交代→NISA改革はなかったことに… みたいな。まさに「お茶を濁す」。
このままでは、一国の首相が世界に公言した「NISA恒久化」を握りつぶすという事態になりかねません。首相の言葉のあつかいが軽すぎます。長期投資を標榜する当ブログとしては、株が長期的にすら上がりそうもない雰囲気満載の岸田首相を評価していませんが、それにしてもあんまりだなと。
長期投資は、少子高齢化を迎えたニッポンにとってのラストリゾート。今回のNISA拡充は、将来の日本が貧乏になるかなんとか持ちこたえるかの分水嶺なのです。
NISA拡充が納得に行く結果になり、岸田首相が歴史に名前を残すことを願っています。
コメント
>(1)金融機関側のシステム改修に想定以上の時間が掛かる
システム改修が難しい?
株譲渡益非課税化でええよ
源泉なしと同じだからすぐできる
税務処理も簡単になるね
投稿: とおりすがり | 2022年11月17日 (木) 09時59分
>とおりすがり様
コメントありがとうございます。
完全非課税という意味でしたら、もっと無理筋。あくまで少額投資の非課税制度(NISA) の世界の話です。
投稿: NightWalker | 2022年11月17日 (木) 16時41分