出口戦略に迷いがある人必読! 〜カンチュンドさんの新著「つみたて投資の終わり方」
カンチュンドさんの新著(Kindle書籍)、「つみたて投資の終わり方 100年生きても大丈夫!」をポチッ。ご紹介です。
カンチュンドさんの新著、「つみたて投資の終わり方 100年生きても大丈夫!」
資産形成の出口が近い人必読の一冊
でした。
たとえば、定年が4〜5年後に迫っている人。私のように自分で決めたストーリーですでに走っている人。出口はもうちょい先だけど、なんとなく将来が心配な人、ご両親が出口の人、などなど・・・・つまり、ほぼ、全世代にオススメできます。
内容は申し分なし!お値段も手ごろ!おまけ動画もある!(巻末に動画のURL)・・・と、3拍子揃っていてすばらしすぎるので、本稿ではその他のオススメポイントを2つほど。
オススメポイント その1 痛快感すら感じる構成で頭に入りやすい。
こういう本って、身の上話から始まって、そもそも投資とは・・・、とまあ、言い方悪いですがだらだらと話が続くんですけど(私の本もそうだったりするんですけど)、
”結論を先に述べましょう。本書でお勧めするのは、全資産からの「定率」取り崩しです。年に1度「手動」で資産を取り崩します。
(中略)
本書が謳うリタイア後の資産管理とは?
1.老後にふさわしい安全比率:リスク資産の「比率」を決定
2.年に1度その「比率」を復元する(リ・バランスといいます)
3。2.を実施しながら年に1度「定率」で全資産から取り崩しを行う
てな具合で、いきなり本題。いきなり答えです。すっきり。しかも、引用した部分は、アマゾンの試し読みで読めてしまいます。太っ腹〜。この結論を軸に、具体的にどうやるのか?どうするのがオススメなのか?という興味深い話が、まるまる一冊わかりやすく展開していきます。
オススメポイント その2 爽快感を覚えるほどに読みやすい。
本書は、「横書き」。ブログに慣れたわたしには、かえって読みやすいことにハタと気が付きました。私、文章を読むときは、順に追って行くのではなく、面単位でバンと読んだり(画像認識型)してるのですが、これ、横書きの方がやりやすいんですよね。慣れですかね。あっという間に情報をインプットすることができて爽快感を覚えつつ読めました。
そんな本書。適切なフォントサイズで、スマホで読むか、パソコンの場合は1段組で読むことをオススメします 。
雑談
お金は使うためにある。資産運用に成功している人ほど、肝に銘じたい。人間、お金が増えたと自慢している場合ではない状態にいつかなります。亡者とは、必要以上のお金に執着する人のことであります。
カンさんは、定年の5年前くらいからは準備期間。徐々に、取り崩し期にふさわしいレベルにリスクを下げていきましょうと助言します。私の場合は、早期リタイア時に急減速。単に、リストラされたときの割増退職金を住宅ローンの返済に割り当てたもの以外をそのまま現金や個人向け国債として持ってただけですけど。
また「リタイア時に果たして積立を止められるか」とあります。ぐさっ(笑)。
私、早期リタイアしても止めてないんですよね〜。しばらく休んで復活しました。「早期リタイア時に固めに見積もったので(リスクが低くなりすぎたので)、リスク資産比率を徐々に調整する」というのがその目的。ただ、その目的も、ほぼ、終焉に近付いてきました。
まさに、カンさんの本に書かれているような「終わり方」を考えていた私としては、カンさんの本を大いに参考にさせていただきつつ、いよいよ、以下について、詰めていこうと思っています。
(1)リスク資産の取り崩し開始時期の見極め(年金の繰り下げ受給との見合い)
(2)保有商品の整理の手順(オールカントリーへの一本化)
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出口戦略に特化した投資本は他に類を見ないものだと思います。カンさんの長年にわたるコンサル経験、他ならぬご自身のリタイア後の人生に対する深い考察がバックボーンにあり、納得度も高い、オススメの一冊です。
コメント
カンさん日々進化されてるような?それとも以前からこの様なお考えだったのか?さすがは独立系FPを生業にされていらしゃるだけに納得できる内容でした。NightWalkerさんも同じようなお考えとは・・積立投資ブログを長年書かれてる方たちの奥深さをかいまみるようです。
20~30年の積立投信をしてこなかった者にはため息ばかりです、貯蓄のみだけでは・・カンさんの新著を拝読させていただいてひとつ閃いたんですが、貯蓄だけの場合、取り崩し期5年前ぐらいから拡大積立を実施し安全資産:リスク資産の「比率」を決定し著書の内容を参考にしつつ20~30年かけ取り崩しをするのは高齢になってからではリスク高すぎですか?
投稿: ラキーオヤジ | 2022年9月 8日 (木) 10時17分
> ラキーオヤジ様
コメントありがとうございます。
>20~30年かけ取り崩し
これだけリードタイムが取れ適切なリスク許容度であれば、ありだと思います。
ただし、「お金を増やそう、儲けよう」ではなく、「インフレに耐えられる程度にはしとこう」とか「遺産をリスク資産でも残そう」くらいのリスク資産比率がちょうど良いのではないかと愚考します。同じ取り崩し開始時の1千万円でも、含み益がたっぷりあるのとない場合では、感じ方がまるで違いますしね。
投資手法などよりリスク許容度こそがキモで、個別の経済的事情が大きくからみます。お迷いでしたら、FPさんの、それこそカンさんのアドバイスを受けるべきかもしれません。
投稿: NightWalker | 2022年9月 8日 (木) 10時39分
ご紹介ありがとうございます。
ご指摘の「序章」の文章が書けたのは、NightWalkerさんのおかげです!
文章は簡潔に。
冗舌な文章は読者の時間を奪っている。
この二つの教えを旨に今回頑張って書きました(^^)
投稿: カン・チュンド | 2022年9月 8日 (木) 11時18分
>カン・チュンド様
ありがたいコメント、恐縮至極です。いえいえ、まごう事なきカンさん節。
「実際のコンサルもこんな感じなんだろうなー」
などと想像しながら、読んでました♪
すばらしい一冊、ありがとうございました!
投稿: NightWalker | 2022年9月 8日 (木) 11時31分