「eMAXIS Slim全世界株式」通称・オルカンは何がすごいのか?
マネーポスト、藤川里絵さん。「さあ、投資を始めよう!」
「eMAXIS Slim全世界株式」通称・オルカン
誰が呼んだか、すっかり「オルカン」。記事ではオルカンの良さを以下のようにまとめています。
- 世界を丸ごと買う"投資信託なので、世界経済の成長を取りこぼすことなく恩恵を享受できる
- コスト面を見ても、文句なしの低さ
- (同じカテゴリーの指数の他のファンドと比べて)トータルリターンでもしっかりと実績を残している
まさに。一方、弱点は、
成績がマイナスになることもある
・・・・っておいwww これは、弱点ではないような(笑)。株式資産はそんなもんです。また、もうひとつの弱点として、
投資対象に成長性の低い国も含まれる
うーん、
- 経済成長性と株価は必ずしも連動しない
- どこの国の株が上がるかはわからない
わけですから、弱点と言うには苦しいかなあ。
オルカンの良いところ、惜しいところを、1つずつ上げてみると?
さて、”人気の投資信託「eMAXIS Slim全世界株式」通称・オルカンは何がすごいのか?”と言うお題。私だったらなんと答えるかちょいと考えて見ました。良いところと惜しいところをひとつずつ。
まず、良いところ。
これ一本で一生やっていけそう。
です。
20年前、私が投資を始めた頃になぜこのファンドがなかったのか。当時から、世界への時価総額分散が合理的であるというのはわかってたはず。ただし、複数のファンドをかき集めないとそういうポートフォリオは組めませんでした。その後も、コストが下がる度に新しいファンドになってしまい・・・。私の保有するファンドは大きく変遷しました。今度こそ一生付き合えますかね。
惜しいところは、なんでしょ。
最近コスト引き下げのニュースがないこと
でしょうか。
惜しいというか寂しいというか。せっかく、純資産総額が増えたのにねー。いくら、他が付いて来られそうにないからって言ってもねー。ここらでもう一押しして欲しい気も致します。
コメント
オルカンの欠点は、新興国を中心として非民主国家、市場未成熟国家、株主権利軽視国家の株式が紛れ込んでしまうことだと思います。
保有額が小さいうちはまだいいですが、数千万・億を超えてきた時に、やっぱり株主権利が守られない国を含む新興国カテゴリーは外したいと思っても操作の仕様がありません。
全世界投資が良いとして、手間や効率性を犠牲にしても、先進国+日本+新興国の3本立てが望ましいと思います。
いつ、どの国に狂気の指導者が現れ、民主的な選挙でも排除できない事態が到来するかは予想できません。
現状のロシア、現在進行形の中国を見るにつけ全世界一本ファンドが投資の最適解とは言い切れなくなってきたと考えます。
インドもロシアから安い原油を買って、市場で転売して稼いでいますね。
どいつもこいつもという印象です。
分散を極めれば極めるほど良し、オルカンは楽チンでサイコーというのは手間と思考を惜しみすぎだと感じます。
投稿: ぽんすけ | 2022年9月 9日 (金) 10時33分
>ぽんすけ様
コメントありがとうございます。
時価総額分散は、市場は正しい。株価が上がる国は良い国だとする論理。その「良い国」の中には安全保障上敵対する国家も含まれ、この点に納得感がないですよね。ロシアは指数からはずれましたが、今後、ロシアから武器や原油を買って支援している国がどうなるか。
私もいっそ新興国は外してしまおうと考えることもありましたし、そうしているインデックス投資家さんもたくさんいらっしゃいます。
最近の私は、この点についても市場は反応し、指数にいずれ反映されるだろう、という考え方で納得することにしてます。たとえば、経済安保。サプライチェーンの再構築などの動きがちゃんと進めば、中国のプレゼンスは小さくなるでしょう。米国の本気度が試されています。もちろん、あきらかに軍事的に敵対する行動に出ればロシアのように指数からはずれます。
ちなみに、中国がなぜか民主化してしまいついでに覇権主義を止めると、実は、その方が米国にとっては脅威。中国の勢いを止められなくなります。その場合は、中国持ってて良かった、となるかも。こちらのシナリオの可能性は低いかな(笑)。
投稿: NightWalker | 2022年9月 9日 (金) 11時19分
・気に入らない企業、ふざけた企業
・気に入らない国、ふざけた国
これらにも「応分に」投資してしまうのがダメ、というのは、オルカンというより、インデックスファンド=時価総額分散の問題として指摘されることがけっこうありますね。
投稿: NightWalker | 2022年9月 9日 (金) 11時37分
世界経済の成長を取りこぼさず享受、そんな全部を取り込みたいかな?
でもアメリカ一辺倒にして万が一コケたら泣くし。
かと言って人道にもとるような政府の国を買いたくないし。
投資対象国を調べて投資したらいいか。せめて地球儀で場所を指せるくらいには知って買うかな。
投稿: はてな | 2022年9月 9日 (金) 12時48分
>はてな様
コメントありがとうございます。
>世界経済の成長を取りこぼさず享受
銘柄選択のリスクを減少させ、全体としての成長くらいは享受する方法ってことなんでしょうね。
個人的には、「自らの予想や希望で、投資先を決めるなんておこがましい」という考え方の究極形です。さんざん外してきましたから(笑)。もちろん、ちゃんと考えて行動する方々がたくさんいるので成立する考え方ではありますが、私はあくまで、投資以外の世界でその選択をしようと考えております。
投稿: NightWalker | 2022年9月 9日 (金) 13時06分