大人気のeMAXIS Slimシリーズに死角があるとしたら、どんな商品か?
純資産総額三兆円超え。大人気のeMAXIS Slimシリーズ。今回は妄想エントリー。そんなSlimシリーズにもしも死角があるとしたら、どんな商品か?というお題です。
はじめに
Slimは、超低コストでベーシックなインデックスファンドがコンセプトですから、あくまで、ベーシックな領域でどこかスキマがないかという観点です。なので、SOMPO123みたいな低コストアクティブのカテゴリーは、ちょっと違うと言うことで除外しときます。
その1 全先進国株式
MSCI World※に連動。「新興国には投資しなくても良い」「新興国は先進国になってから(欧米人から見た新興国の位置付けを考えるとその可能性はかなり低いとは思うが)で十分だ」「先進国だけで世界の9割近くをカバーできてるんだからそれでいいじゃん」とお考えの方もけっこういらっしゃるのではないでしょうか。
※リンク先にあるように、日本を含む主要国=先進国の株式を対象とする指数です。現在あるSlim先進国株式は、日本を含まないMSCIコクサイ指数に連動しています。
その2 全世界債券
オールカントリーの債券版です。
その3 伝統的資産によるバランスファンド
全世界株式と全世界債券を組み合わせただけのバランスファンド。比率は、株式70債券30、株式50債券50 株式30債券70。昔からあるバランスファンド基本3点セットですが、Slimシリーズにはないんですよね。
2番目のは、もろ、セゾングローバルバランスと被りますね(^^;)
山崎元さんが、外債否定、バランスファンド否定派なので、この界隈では賛同が得られないかもしれませんが、一定のニーズはあるような気がします。お客さまの現実的なリスク許容度をよくご存じのカンチュンドさんは、バランスファンド肯定派です。
基本アイテムとしてみるとこんなところでしょうか。おまけとして上げるなら、
全世界民主主義ファンド
こんな指数はありません(たぶん)。やるとしたら独自指数ですけど、資本主義と独裁主義は結びつくべきではない。格差を広げるベクトルを持つ資本主義は、格差を縮小するベクトルを持つ民主主義との組合せが必須。そんな風に考える人もいらっしゃるわけで。新興国に投資しなければいいじゃんという気もしますが、新興国にも投資したい国もあるのでそこは切りたくない、みたいな。・・・・これは、もはやアクティブかな。
他社のみなさんは、Slimに真っ向勝負するような商品を作るより、上記のようなスキマをねらった商品を作るべきじゃないでしょうか。あとはあきらめて何もしないか(^^;)。
やるなら、もちろん、自前のマザーファンドで。ETFを買うだけファンドは、私は好きではありません。コストの二重構造は、どうしても許せないのであります。
今回のタイトルは、「Slimシリーズの死角」としましたが、別にSlimシリーズがこの穴を埋めてもいいわけなんで攻撃するならお早めに、という妄想エントリーでした。
コメント
その1って「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」ではないんでしょうか?
投稿: とおりすがり | 2022年9月12日 (月) 07時20分
>とおりすがり様
「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」は日本を含まない先進国の指数、MSCI コクサイ指数に連動するファンドです。
ここでとりあげたのは、MSCI World連動、すなわち日本を含む主要国の株式を対象とする指数です。
念のため追記しておきますね。
投稿: NightWalker | 2022年9月12日 (月) 09時39分
アメリカを除く先進国みたいなのがあるといいなと思っています。SCHFみたいな商品です。
投稿: salamann | 2022年9月13日 (火) 17時09分
>salamann 様
コメントありがとうございます。
たしかに、アメリカを除く先進国、あるいは、日米を除く先進国というのがあると、資産配分の選択肢は拡がりますね。
投稿: NightWalker | 2022年9月13日 (火) 19時42分