老後資金3000万円という金融資産の価値
LIMO(LIFE&MONEY)、齊藤 慧さん。
はじめに
記事は、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」、ソニー生命「家計防衛に関する調査2022」などをもとに
- 60代「貯蓄保有世帯」の平均は3000万円超
- 60代の貯蓄「ゼロ」「3000万円以上」ともに約2割
と大きな開きがある点を指摘。
年金支給や親からの相続に頼る部分もあるかもしれませんが、コツコツと貯蓄してきた人の成果が老後に表れるのでしょう。
ただ、30年前にはなかったNISAやiDeCoなど、運用益が非課税になる制度もあります。こうした仕組みを活用して、早めに資産形成をはじめることを検討してみるのも重要です。
とまとめています。
老後資金3000万円という金融資産の価値
このグラフを見て、私が率直に思ったのは、3000万円を是が非でも貯めないと行けないということではなく、
貯金ゼロでもなんとかなるかも
ということですが、これは、少々ひねくれたものの見方です(笑)。全体の平均は2427万、中央値は810万。この辺は、狙っていきたいし、狙うべきなんでしょうね。老後の金融資産額は「それまでどんな生き方をしてきたか」という人生の総決算を冷たく評価する手段。偉人や天才は、ここを超越したところに存在しますけど、凡人は、真面目に積み上げるしかありません。
3000万円という金融資産の価値を語る場合、いろんなファクターが絡んできます。
- 持ち家の有無(普通は編入しないが、比較する上では持ち家なしの状態で見た方がいい)
- 年金の資産価値をどう見るか(普通は編入しないが、年金200万円と300万円の人では、3000万円の意味合いが違ってくる)
- 退職金(人によっては、退職金だけで3000万円をクリアできる。
- 相殺される借金
- その他(相続など)
これらは、人によって大きく違います。
資産形成の努力は、当然、どんなケースにも有効ですが、その前提として「年金=生涯年収」「退職金」「持ち家の資産価値」などなど。世帯としてきちんと把握しておくことが重要です。このへんがしっかりしていると、資産形成分は、ベリーエレガントな生活に役立てることができますよね。
コメント
この手の統計は金融資産ということで、不動産が入っていないのでリタイアできるかの判断に役に立たないような
投稿: とおりすがり | 2022年8月 7日 (日) 08時54分
>とおりすがり 様
コメントありがとうございます。
ですね。少なくとも「持ち家の帰属家賃」を無視してリタイア資金の議論はできないと思います。
投稿: NightWalker | 2022年8月 7日 (日) 10時39分
生活の実情を把握できないこの統計結果だけでは、「貯金ゼロでもなんとかなるかも」なんて到底言えませんよね
何を根拠にそんな無責任なことを言っているのという感じです
投稿: 通行人A | 2022年8月 7日 (日) 15時30分
はじめまして。
ねむと申します。
オールカントリーほか様々な角度から検証されたデータや記事が一次資料と共に紹介されていて
NightWalkerさんのユーモアがある感想や持論が心地よく、
いつも拝見させていただいています。
2018年つみたてNISAの口座を作った後、積立設定でつまづいて放置していた
ノットエレガント! な私ですが、
今年からオールカントリーでインデックス投資をやっと始めました。
老後もHAPPY×FAMILYでいられるように自分なりに資産形成したいと思います。
それでは、これからもブログ楽しみにしています。
投稿: ねむ | 2022年8月 7日 (日) 21時43分
>通行人A様
コメントありがとうございます。
お金のことは自己責任とはいえ、たしかにどういうケースがあるかまでは思いが及んでいませんでした。大変失礼しました。
投稿: NightWalker | 2022年8月 7日 (日) 22時16分
>ねむ様
コメントありがとうございます。
>ユーモアがある感想や持論が心地よく
ありがとうございます。お察しのように毒が強すぎるのか、ときどき伝わらない方がいらっしゃるのは、私の不徳といたすところであります。
>やっと始めました。
資産形成の最初の一歩は、今日が一番早い日ですよね。ねむさんの未来が、HAPPY×FAMILYでありますよう、及ばずながら祈念しております!
投稿: NightWalker | 2022年8月 7日 (日) 22時21分
> 貯金ゼロでもなんとかなるかも
約半数の世帯が金融資産1000万以下なわけで、この人達が困窮するような状況になると選挙に影響する>何らかの救済策が用意される
という理屈になりそうですね。
ただその財源は?と考えると、罪務省が幅を利かせている限り国債発行ではなく勤労・子育て世代からの搾取・支援削減しかないわけで、当該世代としては暗澹とした気持ちになります。
というか過去30年行われてきたことがまさにこれですよねぇ。
投稿: 40代 | 2022年8月 9日 (火) 12時00分
>40代 様
コメントありがとうございます。
> 貯金ゼロでもなんとかなるかも
なんとかなる要因は、いくつか考えられます(実際は不明)。年金でなんとか暮らしている、自営業などで収入がある、貯金はないが家はあるなど。そして、子供の世話になっている。
おっしゃるような救済策は、最後のを社会的にやっているわけですが、少子化でバランスを崩しつつありますね。(正しくはマクロ経済スライドなどでバランスを取ろうとしているのですが、遅延している)
投稿: NightWalker | 2022年8月 9日 (火) 23時12分
六十歳代 金融資産
19.0%が、金融資産ゼロ!
33.6%が、300万円未満
これを見ればお金がなくともなんとか生きているんだと分かりますね。
投稿: 団塊 | 2022年8月24日 (水) 17時15分
全世代が
2割は、金融資産ゼロ!
3分の1は、300万円未満(上記2割を含む)
こういう統計では、三十歳以上とか四十歳以上の三百万円未満は金融資産ゼロとされてますね。
日本人のどの世代も2割とか三割は、稼いだお金は全部使ってしまって、いつしか六十歳となっても預貯金ゼロ。
そのまま六十歳を過ぎても金融資産ゼロのまま生きていけるんだ!との発想には驚きました。
投稿: 団塊 | 2022年8月24日 (水) 18時55分
>団塊様
コメントありがとうございます。
日本はその程度の余裕はあると見るべきなのか、富の集中の問題と見るべきなのか、わかりませんが、不思議ではあります。
投稿: NightWalker | 2022年8月24日 (水) 19時37分
年収1000万でも貯金ゼロ(全部使ってしまう)の者がいれば
低収入でも毎月積立預金をして預貯金が七桁八桁の者もいる。
性格というか生きざまというか生い立ちというか個人しだいなんでしょうね、金融資産がゼロか、ン千万か、億り人かは。
体験上、カードを使いだすと金遣いが荒くなる→金は貯まらない。
まあ、お金は貯めるぞと覚悟しなければ貯まらない。
給料貰って普通に買い物をしていたら預貯金ゼロは当たり前。
給料日最初にすることは信用金庫に行って積立預金(給料の4分の1)。
ボーナスは全額定期預金!
と本多静六博士の著作にありました。
なお、毎月の積み立てはできれば天引きの財形貯蓄が最強!
投稿: 団塊 | 2022年8月25日 (木) 20時01分
>団塊様
>個人しだいなんでしょうね
おっしゃる通りと思います。
投稿: NightWalker | 2022年8月26日 (金) 00時23分