144年にわたる日本の株価指数 〜日本でも長期投資は有効だった
インベストライフ、FIWA®協会理事長 岡本 和久さん
埋もれていたデータが発掘の結果わかった144年間の日本の株価推移!
記事は、日本の超長期株価の推移に関するもの。これまで、このような基本的な研究をした例はなく、日経225で戦後の株価推移を見るくらいしかできませんでした。
”いつも不思議に思っていたのが「なぜ、日本には戦後の株価指数しかないのだろう」ということでした。日本で株式取引所が創設されたのは1878年(明治11年)なのに・・・。明治11年といえば西南戦争の翌年、まだ日銀も設立(1882年)されていません。大日本帝国憲法が制定されたのが1889年。それに先だって株式取引所ができた、「一体なぜそんなに早く?」そんな疑問がいつもありました。
確かに部分的には戦前の株価指数も少しは散在します。しかし、統一されたものは存在しない。「これっておかしくない?」そんな疑問を長年、尊敬する友人である明治大学商学部教授の三和裕美子さんにぶつけたのが2016年”
というようなきっかけで、144年にわたる日本の株価指数が完成。
「指数をつくる作業は想像を絶するもの」だったとのこと。明治時代の日本に指数会社があるわけじゃないですからね。
本件、ななしさんも取り上げていますが、ホント、スゴイのひと言です。三和裕美子さん偉い。すばらしすぎです。
日本株でも長期投資の旅はやっぱり長い。
私が特に重要だと思うのは、岡本さんが3つ上げているうちの1番目。「時々、しかも、かなり長い年月、株価が低迷する時期もある。しかし長期的に見ると市場全体の株価は上昇する。」というご指摘です。これこそが、長期投資最大の課題。
長期投資家のよりどころであるこの特性、米国ではそうだったんですが、日本でもそうだったのであります。
ただ、上記の図に私が赤丸したのですが、日本株の場合だと、低迷期が30年くらい軽くあるんですよね。ここは米国株より長め? 30年って、「社会人になって一人前の仕事ができるようになってから定年になるまで」とか、「定年になってから死ぬまで」に匹敵する長さなんですよね。
歴史イベントとの相関では、「戦争」がやはり大きいんでしょうか。図には書いてませんけど「冷戦中」と「冷戦後」も重要な視点ではないかと。
低迷期に見えるバブル崩壊後も、世界株への分散投資、積立投資、リバランスなどが有効だったことをあらためて肝に銘じたい。
以上、日本株だって長期投資は有効だったとわかる、お話でした。
ところで、岡本さんの記事冒頭。「一体なぜそんなに早く」株式取引所ができたのか。これには、ちょっぴり歴史ロマンを感じてしまった私でした。なんでなんでしょうね。
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