円安の今日この頃、ミスター円 榊原英資・元財務官のご見識に学んでみる
はじめに
榊原さん。なつかしいなあー。記事には、1999年当時の榊原さんと黒田さんの2ショット写真があります。ただ者じゃない感満載。
「日本売り」で円安になっているわけではないので、あまり危機感は持ってない
円安の原因ははっきりしていて、アメリカは金融引き締めをやっている、日本は金融緩和ですから、当然「ドル高・円安」
難しいんですよ・・・円安に対する介入ってのは。ドルを売らなきゃならない。しかも持っているドルには限界がある。いま介入することにアメリカが同意する可能性は(も)「ない」
今の円安については心配していないものの、仮に介入するにしてもむずかしいだろうとのことでした。
ちょっと話はそれますが、個人的には、特定の物価だけに着眼した恣意的な、変な対策はしないで、ほっといて欲しいなと思っております。どうしても選挙対策でやりたいなら、減税でお願いしたいです。
さて、我が国の経済環境の変化についてもふれてます。
日本企業が相当、海外に出て、実際に日本から輸出するのではなく、現地で生産することが非常に多くなっています。
かつてロバート・ルービンが「強いドルはアメリカの国益である」と言ったけど、「強い円は日本の国益」・・・そういう状況になってきています。
なるほど(._.)φ。ターニングポイントはリーマンショックでしょうかね。「もう戻ってこないよ」という大手企業経営層の話を、14年くらい前のサラリーマン時代に聞いた記憶があります。戻ってこないのは、すなわち生産拠点。下手すると開発拠点です。20世紀後半の日本の儲け方と今は大きな違いがあるのかもしれません。
今後の日銀についても言及。
少なくとも黒田さんの任期中、来年の3月までは金融緩和は続けるでしょうね
インフレ気味になっているということであれば、金融引き締めやると思います・・・まあ、いずれにせよ。黒田総裁の時期ではなくて、次期総裁の判断ということに委ねられるんだと思いますね。
・・・・・・・
次期総裁・・・、たいへんそうだなあ。
私だったら、そんな役回りになる前に早期リタイアしますねw そんなヘタレの私なんかには到底務まらない仕事をされているみなさんには、頭が下がります。先日、黒田さんが生涯年収11億みたいなことで批判するメディアがありましたが、無能な私からすると、たったの11億円で申し訳ない気すらします。
一流の有識者の一歩退いた見解って、勉強になりますね。
もうすぐ年金世代の私にできるのは、人生の残り時間に見合ったリスクを取り続ける。この一点であります。そんな私は「円安」より、「円高」や過去のインフレ期にもあった株式のオーバーキルに身構えてしまいます。「自分に見合ったリスク」こそが、長期投資で最もむずかしく、かつ重要な課題だとあらためて感じてしまう今日この頃です。
コメント
榊原英資さん 東海財務局長をされていたことを覚えています。
私は近くの建物で仕事をしていましたが、仕事上のつながりは全くありませんでした。
当時からメディアに対して歯切れのいい発言をされていたと思うので、榊原さんの講演・シンポジウム等の機会があったのであれば、参加しておくべきだったなあと思っています。
投稿: トーゴー | 2022年6月19日 (日) 09時54分
> トーゴー様
コメントありがとうございます。
榊原さんの語り口は、気持ちいいですよね。
投稿: NightWalker | 2022年6月19日 (日) 11時48分