「老後に必要なお金っていくらで、国民年金だけだといくら足りないの?」という試算
東証マネ部さん。
国民年金だけだった場合の老後資金の試算。
「老後に必要なお金っていくらで、国民年金だけだといくら足りないの?」を試算した記事です。
- ケースA 65歳の平均余命まで生きた場合
夫(85歳まで)・妻(90歳まで) - ケースB 現在65歳の4分の3が亡くなるタイミングまで生きた場合
夫(91歳まで)・妻(96歳まで)
の2つのケースで試算。
- ケースAの場合、3483万7080円
- ケースBの場合、4385万6376円
それぞれ不足する結果となりました。
雑談
えー、やっぱり不足するじゃんってなるわけですが、これはあくまで、国民年金しかなく、繰り下げも付加年金も国民年金基金も小規模企業共済もiDeCoも、何にもやっていなかった場合。
計算根拠たる「ひと月の支出」は、
- 夫婦のみの無職世帯 25万5550円
- 単身無職世帯 14万4687円
でした。ものすごく前向きに数字を捉えるなら、
(1)これ以上の年金をもらえれば、貯金ゼロでも死ぬまで死なない。
(2)これ以下で暮らせることができれば、さらに収支はプラス。
(3)年金の収支プラス分は、生活の余裕となる。
(4)資産があるとさらに余裕ができる。
と考えられます。私はリタイア設計はこの路線。
私の場合は、運用資産は、あくまで、老後の余裕資金の位置付け。老後の不足資金への充当ではありません。資産運用を始めたときから早期リタイアを決断してから一貫して同じです。この位置付けであるからこそ、私のような小心者にも、長期投資などという人生を賭けたギャンブルにベットすることができたわけなのです。
私は、早期リタイア資金(年金受給までの生活費)は、全部キャッシュで運用しています。この点、昨今流行りの(少々の陰りも見られる?)FIRE=4%メソッドとはちょっと違うのでした。4%ルールは老後の余裕資金の捻出の手法として大いに活用させていただこうと思っております。
コメント
老後の余裕資金だとしても、認知力が低下してきたときの資産運用をどうするか問題が気になります。
NightWalkerさんはどのように考えておられるのでしょうか?
家族信託(親⇒子ども)で対応するとしても現在、ネット証券では楽天証券しか信託口口座に対応していないようです。
ブログに記事化していただければ幸いです。
投稿: 匿名君 | 2022年5月15日 (日) 08時51分
>匿名君 様
コメントありがとうございます。
ご参考に山崎元さんの記事。
https://diamond.jp/articles/-/294314
https://diamond.jp/articles/-/302584
私自身は、だれにどう引き継ぐか思案中なので、記事を書くのはもう10年後になるかも(笑)、悪しからず。
投稿: NightWalker | 2022年5月15日 (日) 21時11分
実務的には、認知力が高いうちに子供と「財産管理等委任契約」「任意後見契約」を交わしておく手があるということなのですね。
山崎元先生の情報ありがとうございます。
>数年前に母と私の妹は、母の金融資産の取引に関するあれこれを妹が代理で行う「財産管理等委任契約」と、将来母が認知症になるなどで後見が必要になった場合に妹を後見人に指名する「任意後見契約」を合体した契約書を公証人役場で交わしている(手数料は数万円。将来、法定後見人を付けられるリスクを回避するための措置だ)。
投稿: 匿名君 | 2022年5月16日 (月) 08時39分
>匿名君様
>「財産管理等委任契約」「任意後見契約」を交わしておく
はい。
>法定後見人を付けられるリスクを回避
ここ重要ですね↑
投稿: NightWalker | 2022年5月16日 (月) 18時48分
山崎先生!のご教授、目から鱗です。
もう何年も前、山崎さんが親の相続や認知症に関して、法定後見人の問題や支払う手数料が高い事を書いていまして、覚えています。当時、山崎さんをして「困った事に妙案がない」と。。。
良く見る信託銀行でお世話になるのも多額の手数料、と。
NightWalkerさん、匿名君さん、ありがとうございました。
投稿: ミント | 2022年5月18日 (水) 11時43分
>ミント様
コメントありがとうございます。
>困った事に妙案がない
山崎さんの対策、妙手ですよね。
投稿: NightWalker | 2022年5月18日 (水) 12時11分