SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド1月31日(月)に設定!
さて、年末にいろいろニュースが飛び込んでます。そのひとつがこちら↓
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
- FTSE Global All Cap連動(円換算ベース)連動
- バンガードが運用する「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」が実質的な投資対象
- 実質的な負担 年 0.1438%程度
- 設定日:2022年1月31日(月)
SBI証券 Vシリーズのサイトはこちら。
FTSE Global All Cap連動のインデックスファンドの比較
要は、楽天VT同様、バンガードのVTを買うだけのファンドです。以下、SBI VTと略します。これでFTSE Global All Capに連動するインデックスファンドは3本になりました。
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))( 楽天投信投資顧問)
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式)) (SBIアセットマネジメント)
- SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全世界株式)
上記3ファンドを比較してみます。
2021/12 | 楽天VT | SBI雪だるま | SBI VT |
---|---|---|---|
1年リターン | ★31.97% | 31.32% | ? |
3年リターン | ★80.76% | 79.14% | ? |
実質的な負担(税込) | 0.212%程度 | 0.1102%程度 | 0.1438%程度 |
投資先 | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT) | (1)バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(2)SPDR ポートフォリオ・ディベロップド・ワールド(除く米国)ETF(3)SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツ ETF 以上3ETFの組合せで指数に連動 |
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT) |
わずかな信託報酬率の差は、運用の巧拙で吹っ飛ぶ時代
さて、新設のSBI VT。信託報酬率(実質的な負担)が0.1438%程度と、楽天VTの0.212%程度を下回っています。ということは、きっと楽天VTよりも優れているに違いない、と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。
拙ブログの「全世界株式型インデックスファンドの比較」シリーズで継続的にやっている、楽天VTとSBI雪だるまの年次リターンの差の推移を図にしたのがこちら↓ 上側に飛び出しているところが「楽天VT優位だった」となります。
本来、コストの安いSBI雪だるまの方が優勢となるはずなのに、総じて、楽天VTの方がパフォーマンスがいいんですよ。3本のETFを組み合わせているがゆえの構造的問題なのか、SBIアセットマネジメントの運用がまずいのか。本当のホントのところは我々トーシローの受益者にわかろうはずもありませんが、結果はウソをつきません。
「信託報酬」や運用報告書に開示される「その他コスト」が限界まで小さくなった今、運用の巧拙の影響が相対的に大きくなり、もはやパフォーマンスを比較しないと優劣がわからなくなっているのです。これは、SBI雪だるまとSBI VTとの比較でも言えることと思います。
というわけで、すばらしきチャレンジャー、SBI VTではありますが、当面は様子見であります。その真価がわかるのは1年以上先になりそうです。
雑感
これでSBIアセットマネジメントはFTSE Global All Cap連動のインデックスファンドを2本設定したことになります。VシリーズのVT版を出したい。かと言って雪だるまは見捨てられない。雪だるまの中身をVTにしちゃうと信託報酬率が上がってしまう。しょうがないので2本作っちゃえと。これを一物二価と切り捨ててしまうと、投信業界にチャレンジがなくなるので私は目を瞑ります(笑)。
また、これら3本のFTSE Global All Cap連動ファンドはいずれもFOF(FOE)で、コスト二重構造。もしもFTSE Global All Capに連動するマザーを立ち上げてファミリーファンドとして売る真面目な運用会社が現れたら一発で負ける、ような予感がします。それを考えると、よほどFTSE指数やバンガードVTにこだわりがあるのでなければ、すでにファミリーファンドであるMSCI ACWI連動のオールカントリーの方が悩みがなくていいのかな、と。
そんな真面目な運用会社があるかどうかはわかりません。ただ、FTSEの方が指数のライセンスフィーが安いと聞きますし、そんな真面目な運用会社が現れたら、私も「より幅広く分散している」FTSE派に変わるかもしれません。
以上、期待の新鋭、SBI VTのファーストインプレッション記事でした。
パフォーマンス比較が楽しみです。
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドの実質的負担は0.1438%程度。これで同じく年0.212%(税込)程度の楽天VTにパフォーマンスで負けたら、いくらスペック磨いても運用がダメ、ということ。結果で判断するしかない。ホントの意味で実力がわかるのは設定1年後以上先かな。SBIAMのお手並み拝見。
— NightWalker (@nwalkerz) December 28, 2021
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