楽天証券 vs SBI証券 投信関連サービスの比較 2022
昨日は、楽天銀行の改悪の話でしたが、本日は、楽天証券。
楽天証券 なんと投信保有ポイント廃止
投資信託資産形成ポイントの進呈条件が、2022年4月1日 00:00以降
変更前:「一定の残高を保有している場合」
→変更後:「一定の残高をはじめて達成した場合」
となります。投信保有ポイントは廃止。目を疑ってしまいました。その代わりに出てきたのが、はじめて指定残高を達成したときだけポイント付与というシステム。そのポイント表がこちらなんですけど、
全部合わせても、たったの2090ポイント。率直に言って、あってもなくても良いレベルです。すでに投信保有残高が2000万円を超えている人(つまり本来楽天証券に貢献して下さった大事なお客さま)は今後生涯0ポイントです。たかだか、最大2090ポイントのために税金払っていったん全部売った後、時間をかけて買い戻す、なんて奇特な人はいないでしょう。
SBI証券の逆襲なるか? 投信移管の実質無料サービスの恒久化
さて、こんな楽天グループの体たらくぶりを見て「しめた」と思ったのか、SBI証券さんがすぐさま攻撃。「投信お引越しプログラム」開始のお知らせです。
”これまで期間限定で複数回実施してきた投資信託の移管入庫にかかる手数料を当社が負担するキャンペーンを2022年1月から恒久化し、「投信お引越しプログラム」としてサービスを提供”
すごいのが「恒久化」の文言。もう、キャンペーンじゃないってことなんですけど。信じていいのかしら。あとで「やーめた」だと詐欺ですよ。移管回数や金額に何らかの制限がかかるんでしょうかね。それとも、めんどくさい手続きを頻繁に繰り返す人はいないだろうという読みなのか。
- 楽天証券で投信を持っていてもポイントはないに等しい。
- 2000万円以上、投信を持っている人に至っては、ホントにゼロポイント。
- 移管手数料はうちで持ってあげるから、こっちに移管しない?恒久化したんでいつでもオッケー♪
- 農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね/ひふみプラス/コモンズ30ファンドといった有名どころのファンドは投信マイレージ割増にしといたんで、そこんとこよろしく!
というたいへんわかりやすいメッセージです。
これまで、楽天経済圏戦略に対して他社との提携でしか対抗できなかったSBI証券としては、貴重な敵失です。「楽天経済圏」に衰退の兆しがあるとみるやいなや、すかさず攻撃するあたり、SBI証券の面目躍如。
楽天証券 vs SBI証券 投信関連サービスの比較 2022
話がごちゃごちゃしてきたので、投信関連の気になるサービスを両社で比較してみます。(私の手作りということもあり間違ってたらご容赦下さい)
項目 | 楽天証券 | SBI証券 | |
---|---|---|---|
対応ポイント | 楽天ポイント | Tポイントまたはpontaポイント Vポイント(クレカ積立のみ) |
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カード つみたて |
対応カード | 楽天カード | 三井住友カード |
ポイント | 楽天ポイント | Vポイント | |
付与率 | 1.0% | 0.5%※ ※指定のプラチナカード2.0%、 ゴールドカード1.0% |
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上限金額 | 50,000円/月 つみたてNISAの場合33,333円/月 |
← | |
投信ポイント | 保有ポイント | ×(2022年4月〜) | ○ 投信マイレージ※ ※新設のプレミアムチョイス対象ファンドの場合最大0.25% |
その他 | ・規定の金額を始めて超えた場合に付与。最大で通算2090ポイント
・条件を満たした場合(500pt以上のポイント投資など)楽天SPUで+1倍
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ー | |
投信移管実質無料化 | なし | ○(2022年1月〜) | |
自動売却 | 定額 | ○ | ○ |
定率 | ○ | × | |
期間指定(定口) | ○ | × | |
備考 | NISA口座 対応 | NISA口座 非対応 |
SBI証券の課題は次の2点かなあ。これ個人的には重要ポイントと感じております。特に二番目。
- クレジットカードつみたてが弱い。一般カードでは付与率0.5%だし、付くのは私なんぞはあまりなじみのないVポイント。
- 自動売却サービスが弱い。FIRE支援するなら、定率はぜひ欲しいですし、一般的なじぶん年金なら、期間指定(定口)は欲しい。
<追記>その後、楽天証券から更に改悪のニュースが出てますので,こちらをご参照ください↓
雑感
たとえば、オールカントリーの現在の付与率は、0.0462%。もし、2000万円分を移管したら、年9240ポイントです。楽天証券に資産をたくさん持っている人は、ふらっと来ちゃいますよね。数ベーシスの信託報酬にこだわるインデックス投資家たるものこだわってしかるべき(笑)。
ただ、楽天証券と同じく、SBI証券もいつ手のひらを返すかわかったもんじゃないですし、NISA口座はどうすんの?と言う悩みも出て来るし、現在、楽天証券がメインという方は、微妙にアクションを起こしづらいところです。
一方、現在、SBI証券がメインだという人は、無料の集約パスができたことを喜ぶべきなのかもしれません。たとえば、両者のいいとこ取りをする作戦としてぱっと思いつくのが、
- 1%のポイント目当てで、楽天証券の楽天カード決済で投信を積み立てる。
- 投信マイレージ目当てで、頃合いを見計らってSBI証券に移管。
みたいな作戦。なんだか話がチョロすぎですが、SBI証券メインの私、今現在、楽天カード決済で積み立ててますし、ブロガー魂発揮で投信移管の実体験をしてみようかな、と言う気は若干あります。
とは言え今すぐというわけではなく、これまた様子見であります。
取崩し世代の私として期待したいのは、逆に楽天証券も対抗して「投信お引越しプログラム」を始めてくれないかなということ。そしたら、いくつかのいまいましいファンドを楽天証券に移管し、これまたブロガーの実体験魂で期間指定(定口)で自動売却を開始しちゃうかも。
にわかに第二局面へ突入と相成った楽天証券 vs SBI証券の投信関連サービス対決。その勝敗の行方やいかに。2022年が活気あふれる歳になることを願ってます。
コメント
大変基本的なことをお伺いしますが、投信マイレージってidecoで保有している投信にもつくのでしょうか。いろいろ検索してみたのですが、知りたい情報にたどり着けないので、ダメなのかなと思ってはいますが。今は楽天でidecoをやっていますが、ポイントは気にしていませんでした。
投稿: 若月 | 2022年1月 4日 (火) 20時20分
>若月様
コメントありがとうございます。
SBI証券のサイトを見ても、該当情報が見当たりませんよね。どうやら付かないようですが、気になるのでしたら、直接SBI証券に聞くしかなさそうです。
https://finance.yahoo.co.jp/brokers-hikaku/experts/questions/q11175104421
投稿: NightWalker | 2022年1月 4日 (火) 21時03分
以前、SBI証券で利益のある投信と、楽天証券で損失のある投信を保有しており
損益通算のための確定申告が面倒だったので、SBIから楽天に投信の移管をしたことがあります。
移管自体はA4一枚程度の書類を記入するだけで簡単でした
当時、移管手数料がかかったような記憶はないのですが、
楽天もキャンペーンをやっていた時期があるのかもしれません
投稿: aaa | 2022年1月 9日 (日) 14時56分
>aaa様
コメントありがとうございます。
楽天証券の反撃にも注目しましょう。
投稿: NightWalker | 2022年1月 9日 (日) 21時56分