相場が軟調な場面で長期投資家的に見ておきたいことって何? 2022
さて今年に入って、市場は軟調。投資を始めたばかりの方にとっては、気の迷いが生じる局面です。
はじめに
いくつかの思考が脳裏を駆け巡ります。
- 今のうちに売って利益確定しておいた方がいいんじゃないか?
- 神資産クラスの米国株が下げてるなんてめったにないチャンス、今買わねば!
こういうシーンでの対処というか考え方は、散々かいてきましたし、これからも書くと思われますが、我ながらいっぱい書いてあります。
長期投資家としての答えは単純明快、「何もしない」「航路を守れ」なのですが、何かしたくなるのも人情。相場が軟調な場面で長期投資家的に見ておきたいことって何なのか?というのが今回のお題です。
それは、
「まずは数字を見る」
ことです。
その1 リスク資産比率を見る
「相場の前にまずリスク」、自分のリスク許容度を超えた投資になっていないのかチェックをしましょう。
そのバロメーターとしては、全資産に占めるリスク資産比率のチェックが私のオススメ。相場が軟調な場面で絶対金額の減少だけを見てしまうと、本来取れるリスクすら取れなくなってしまう人もいるでしょう。リスクは取り過ぎはもちろんダメですが、取らなさすぎもダメなのです。なので、絶対金額の減少は資産配分の設計時に十分配慮し、こういうシーンではそこからの乖離を見るべきと考えます。たいていの場合、たいした出来事ではないことに気が付くはずです。
長期投資家はポートフォリオのモニタリングはたまにすればいい、と言うことになっています。たとえば年に1回とか。ただ、個人的には、相場に変動があって心がざわざわしたときにも見ておいていいと思うんですよね。
その2 月次ではなく年次リターンを見る
個人的には「長期投資家といえど相場はチェックしておく必要がある」と考えます。せっかく投資しているのですから、短期投資のものの見方を勉強しておいて損はありません。ただし、長期投資家として見るのは年次リターン。たとえば、直近はこんな感じ。
米国株式やオールカントリーは、標準偏差のレベル感(だいたい20くらい)と比較してまだまだ高い水準にあることがわかります。
個人的にはこういうシーンではスポット買いはしないです。投資行動をするのは、年次リターンがマイナス1標準偏差、マイナス2標準偏差になったとき。そういうときはリスク資産比率が大きく低下し、リバランスで自ずとリスク資産を買うことになります。
たとえば、オールカントリーは、昨年3月末に年次リターン56.5%のリターンをたたき出しています。この1年リバランスせず、今、心がぞわぞわしている方は、自分の長期投資ルールを分析してみるべきと考えます。
以上、相場が軟調な場面で長期投資家的に見ておきたいことって何?というお話でした。
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