心配しながら投資を続けるのは精神的によくない件
日経さん、イボットソン・アソシエイツ・ジャパン・チーフ・インベストメント・オフィサーの小松原宰明さんのインタビュー記事です。
長期で安定して資産を増やすにはどのように運用すればいいか
…という課題。小松原さんのアドバイスです。
「コア&サテライトの組み合わせで運用するのがいい」
「特に、長期運用では保有中のコストが低い商品を選ぶのがいい」
「運用期間が長くなるほど、資産が平均的に増加し元本割れの確率が低下していくため、リスクを取った高利回り運用がしやすくなる」
記事には、小松原さんによるご参考ポートフォリオ例が出ています。
うわー、マニアック。このブログを始めたばかりの頃の自分を思い出します(笑)。こういうの好きだったんですよ〜。ただ、管理が大変なのでどんどん単純化し、定期預金(個人向け国債含む)+株式+REITという大幅に単純な資産配分管理になったのでした。リスクの取り方としてみると一番左のポートフォリオに近いのかなあ。
Q&Aも3つほどありました。なかなか的を射た質問。
- 疑問① 今はバブル相場の様相。割高だと思っても積み立てを続けるべき?
- 疑問② 投資先を一番上がりそうな米国株だけに絞るのは駄目?
- 疑問③ ビットコインにも投資した方がいい?
答えは、ぜひ記事をご覧下さい。
心配しながら投資を続けるのは精神的によくありません。
面白いなと思ったのは、疑問①に対するお答え。今がバブルかなんてわからない。淡々と積立てを継続するべし、というのが教科書的な答えですが、さすが小松原さん(注:おもしろい方です)、続きがあります。
”心配しながら投資を続けるのは精神的によくありません。
そうした人には、無理せず一部を利益確定する運用法を勧めます。”
すばらしい! どういう方法かというと、例えば「40歳までに1000万円」という計画があったとしたとき、
- 40歳になって1200万円まで増えたなら、200万円分は利益確定
- 相場が急落した時に、利益確定した200万円を再投入
という作戦。一時的に待機資金を増やすという考え方ですね。
私はリスク資産を売却するのは「使うとき」「リバランスするとき」のふたつと考えていますが、小松原さんの精神衛生上よろしそうな作戦は、後者で、同じような効果を得ていることになるのかな。売ったお金をポートフォリオの外数とするか内数として含めるかの違いというか。
長期投資は続けるからこそ長期投資。続けやすい方法論というのは重要と考えます。
小松原さんは、先日の三菱UFJ国際投信さんのブロガーミーティングでも、冒頭の記事にも出てくる「リスク当たりのリターン」の重要性をお話しされていました。
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