経済的自立のレベルについてつらつら考える 2021
FIREは、FI(経済的自立)とRE(早期リタイア)のふたつからなります。今回は、「経済的自立」がお題。
経済的自立のレベルについてつらつら考える
先日ふと気付いたのは、「経済的自立」って実際はいくつかの段階に分かれているなというあたりまえのこと。まずは私の頭の中の整理です。
レベル0
誰かに経済的に依存しないと食べていけない、つまり自立できていない状態。コドモや高齢者の一部、専業主婦・主夫など。
レベル1
働いていて(生活レベルはともかく)食べていける状態。一般に自立と言ったらこの状態のことで、往々にして社会人になることと同義でもありますが、親元同居の場合は微妙。(家賃食費が浮いてる分貯金してるって言うなら、まあギリギリ自立か)
レベル2
働かなくても一生食べていけるが、年金などの社会保障が前提となってる状態。思いついた順でレベル2にしましたが、年金が賦課方式であることを考えると親ではなく社会に養ってもらっている状態と言えるわけでレベル0に近いと感じる人もいらっしゃるかも。
レベル3
年金や労働など当てにしなくても自分のお金だけで一生生きていける状態。早期リタイア脳の私が固定観念的に考えてたのはここ。多少は社会からの便益を得ているわけですが、そこは消費税くらいの対価は支払っていると言うことで。
自立しなくても早期リタイアはできるが…
表にするとこうなります。
生きていくために |
誰かのお金 | 自分の収入 (労働) |
社会のお金 (年金など) |
自分のお金 |
---|---|---|---|---|
レベル0 | ○ | ○ | ○ | |
レベル1 | ○ | ○ | ○ | |
レベル2 | ○ | ○ | ||
レベル3 | ○ |
私があげたのは4状態ですが、あてにしているお金の組み合わせで、全部で16状態あることになります(追記:ただしオールゼロ、誰のお金にもまったく依存しない真性仙人みたいな生き方は存在しないとすると15状態w)。
私はどれかって言うと、いまはレベル3で、年金生活者になったらレベル2。「誰かのお金」と「自分の収入(労働)」は一応△ということで。
働かないで一生生きていく(広い意味での早期リタイアの)ための方法論は、いろいろあるな、ということにもハタと気が付きます。極論すれば、自立しなくても早期リタイアはできる。
たとえば、ものすごく頼りがいのあるパトロンを見つけて一生レベル0とか、お金持ちの王族の第十王子くらいに生まれて一生安泰とか(笑)。そこまで幻想的な話ではなくても、専業主婦・主夫で走りきるという人生はごく普通にあるわけで(その場合も最後はレベル2にはなる)。
経済的合理性よりも大切なもの
最近、知人の話を見聞きしていて思うのは、リタイアするような歳になってレベル0からレベル1に移行する場合(せざるを得ない場合)もけっこうあるな、ということ。たとえば、パートナーに耐えきれずする熟年離婚。会社に依存した人生からの自立である早期リタイアと似ているような気もするのです。
残りの限られた人生。本人にとっては耐えがたいほどの不自由な一生がいいのかといわれると決してそうではないでしょう。人間には経済的合理性よりも大切なものがあり、そのひとつが自由ではないかと。しかし自由になるにはお金がいります。
「お金は自由になるために必要」と考える方が「老後のために必要」と考えるより私は好きです。「経済的自立」ではなく「経済的自由」と表現する場合は、そんな想いが込められているのかもしれません。
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コメント
最後の『お金は自由になるために必要』
これ本当夫が今実感してる状態ですね。
「金がない。それだけで喧嘩とか争いごとが増えんねん。心もすさむ」
夫は30半ばまで親が原因でお金で苦労してきた人で
そこから脱出して今のDINKSで貯蓄も投資もしながら
贅沢するわけじゃないレベルで好きな時に好きなものを買える今が一番幸せなんだそうです。
レベル1だけど夫は今自由を満喫しています(笑)
各レベル同じ人でも幸福度は人それぞれかもしれないなあとこのブログを読んで思いました。
投稿: ももんが | 2021年12月 5日 (日) 08時06分
>ももんが様
コメントありがとうございます。レベル1でも自由って、私もよくわかります。アラサーサラリーマンだった頃の私がそうでした。自由にお金は必要だけどそれだけではない、ってことですかね。
投稿: NightWalker | 2021年12月 5日 (日) 09時59分