株式インデックス投資、何が良いか-先進国株、新興国株、米国株と日本株、どれを選ぶ?
ニッセイ基礎研究所さん。
はじめに
本記事は、一月前の記事の続編という位置付けの内容になっています。
結論を箇条書きにしてみると、
- 辛抱強く持ち続け、価格上昇を待つ長期投資が良い。
- 老後が近くなった段階では、十分満足できる資産が形成できたら、躊躇なく売却することもとても重要
- 株式インデックスとしては、米国株式や先進国株式などをはじめ、収益力、成長力が期待できるインデックスが良い。
- コストが安いものを選ぶべき
- 最近の傾向として各種株式インデックスの値動きの連動性が高まってきており分散投資のメリットは小さくなっている。
- 国内債券投資は利回りが低すぎるため、投資するメリットは小さい。
- 長期的な資産形成のための資金であれば、株式インデックス投資をメインに投資するのが良い。
- 税制上の優遇措置がある「確定拠出年金(企業型や個人型のiDeCo)」や「つみたてNISA」を利用すべき
個人的に気になったのは「老後が近くなった段階」かな。これって、つまり「価格上昇を待つ長期投資」をするには人生の残り時間が少なくなったときのことを指していると思われます。先日の小松原さんのお話によると、元本割れリスクがなくなるメドは20年くらいですから、すでにその段階に首を突っ込んでいる私としては出口戦略の発動時期を見計らっている今日この頃であります。
雑談
今回のレポートで目を引くのがこちらの表です。
いい表・・・・と思ったあなたはインデックス投資マニア(笑)。ちなみに。現代ポートフォリオ理論、CAPMで語られるところのインデックスは、原則「時価総額加重」。「市場の縮小コピー」という言い方もよくされます。
MSCI ACWIは、7320兆円もあるんですね。そしてS&P500が4066兆円。米国最強。日本もその10分の1と言いつつも、いまだに世界第2位の市場であることも忘れてはなりません。(ご参考:My Indexさん)
ただし、前回の記事の紹介の時(株式インデックスに積立投資をしたら、どれくらい増えるのか 2021)にも書きましたが、せいぜい数十年の過去の成績が良かったから「米国株式や先進国株式などをはじめ、収益力、成長力が期待できるインデックスが良い」という考え方には賛同できません。
- 全世界の全投資家の総和である全世界分散が、株式投資のニュートラルであり最も分散されたポートフォリオ。
- それに準ずるカバレッジの先進国株式や米国株式投資もオススメできる。
- 日本株オンリーはカバレッジが低すぎて分散投資の考え方からオススメできない。
というのが私の考えです。あくまで分散の度合い。最も重要と思うのが「その市場に参加している全投資家の総和=インデックス」という概念です。ここ大事です。
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