実はそんなにお金がなくても豊かな暮らしはできる
本日のお題はツイッターで先日つぶやいたこちら。
まさにこれ。
— NightWalker (@nwalkerz) November 6, 2021
>FIREをする人の多くは月36万円も生活費に使わない
FIREって、
・実はそんなにお金がなくても豊かな暮らしはできる。
・軽く運用するとそのお金に手が届いてしまう。
という米国のように豊かな資本主義社会におけるある意味「不都合な真実」を活用する生き方。 https://t.co/xbVmSX4lgJ
FIREとは「ガンガン稼いでガンガン消費する」という価値観からの脱却
相互リンク先の夢見父さんの記事「FIREしたいなら宝くじあてるしかない?」で「FIREをする人の多くは月36万円も生活費に使わない 」とするどく指摘されていて、まさにそうだなと思った次第。三井住友DSアセットのマーケットレポート、FIREするためのポートフォリオ戦略では、夫婦二人世帯のゆとりある老後生活の必要資金の平均は月36万円という数字を使っているのですが、これ、実際に早期リタイアを選んじゃうような人間にとってはちょっと違うんですよね。
FIREとは、「お金よりも自由をかなり愛する人が選ぶ普通じゃない人生」だと思うんですよ。そもそも平均で語れる人生の選択肢ではないのです。
米国のように高い経済レベルを持ち資本主義社会が成熟している国では、
- 実はそんなにお金がなくても豊かな暮らしはできる。
- 足るを知り、軽く運用するとそのお金に手が届いてしまう。
という「働かざる者食うべからず」的なイデオロギーからするといささか不都合な真実があって、三井住友DSアセットのマーケットレポートでは「FIREの実現は困難」とありますが、「FIREは比較的容易に実現」できてしまうのです。そして、最果ての国ニッポンでも、それは成立しつつあります。
FIREとは、「ガンガン稼いでガンガン消費する」といういかにも米国的な価値観を捨てる一方、そんなガンガンピープルのパワーを借りつつゆっくり生きる。しかも、それは環境に優しいという意味合いにおいて、持続可能な社会の実現に貢献してしまう。
FIREとは、何かを捨てることで何かを得られる。自由以外に失うモノがない(Freedom's just another word for nothing left to lose 〜Me And Bobby McGee)。ヒッピー・ムーブメントにも似た「変わった生き方」を実現する方法論のひとつなのであります。
普通の価値観を持つ人にとってFIREは、非合理で理解できずあり得ない選択肢、「そりゃ何にもしないで生きていけたら楽だよね」程度。なので、ついつい経済的な非合理性のロジックをメインにして批判してしまう。見識のある人は見識があるがゆえにFIREを肯定はできないものなのです。せいぜい斜に構えて「そういう生き方もあるかもね」になるわけで。
私が、「普通の人にインデックス投資(その先にある経済的自立)はオススメできるが早期リタイアはオススメできない」「他人に相談するくらいなら早期リタイアはやめておけ」といっている所以でもあります。
おっしゃる通り。
— NightWalker (@nwalkerz) November 6, 2021
最近ブログでは書いてませんが、「普通の人にインデックス投資はオススメできるが早期リタイアはオススメできない」「他人に相談するくらいなら早期リタイアはやめておけ」が持論の私です。
実はそんなにお金がなくても豊かな暮らしはできる。
じゃあ、みんなそうすればいいじゃないか、と思うかもしれませんが、人間の欲望エンジンはそんなことでは満足しません。
この関係、インデックス投資家とアクティブ投資家の関係にもちょっと似ています。インデックス投資家はフリーランチだと批判は多いですが、不思議とアクティブ投資家の方がはるかにメジャーです。この世に欲望ある限りアクティブ投資家は不滅。世の中うまくできています。
現代社会は、数百年前であれば貴族でしか手に入れられなかったことを庶民がいとも簡単に得られます。シンデレラはカボチャの馬車に載ってパーティー会場に行きますが、現代は、庶民でも支払えるいくばくかのお金でタクシーに乗ってパーティー会場に向かうことができます。何かあれば、スマホでちょちょいのちょいです。数えだしたら枚挙にいとまがありません。高度化したインフラのおかげで、物質的な満足を得るコスパは過去最高に高いのです。
前出のレポートを書いたガンガンピープルに属する金融マンにとっては、私が考えるようなFIRE生活は「そんな貧乏くさいの耐えられない!」と叫びたくなるような生き方なのかもしれません。ちなみに私としては別にガマンはしてません。ちょっと、派手なところを出歩かないだけですよ(笑)。
また、歳を取るにつれひしひしと感じるのが、「物質的満足以外のファクター」の重要性です。それは
- 時間
- 良い人間関係
後者は必ずしもお金では買えませんが、前者はお金で買えるのです。
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