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2021年11月 3日 (水)

賃上げ政策の弊害に備える 2021

Yahooジャパン、河合薫さん。

はじめに

河合さんの記事では、岸田首相の「令和版所得倍増計画」「分厚い中間層」という方向性に対し警鐘を鳴らしています。

”低所得者層の賃金をあげる策を徹底しないで、「成長と分配の好循環を通じた中間層の所得拡大」を目指せば、より格差が広がるだけだ。

たしかに。

企業からすると、これまでもあった政府からの圧力(賃上げ+定年延長)がさらに強力に迫られ、内部留保を取り崩せば株価は下がるかもしれないし、総枠人件費は限られる中、「はい喜んでー!」と言わざるを得なくなったらどうするか。

  • 利益が出ている企業→アラフィフ以降の世代(特に管理職)のリストラやさらなる外注化で賃上げや定年延長費用を捻出。
  • 利益が出てない企業→賃上げムリ。

特に後者の企業で働く人は、最低賃金層である可能性が高く、ちっとも給料が増えないということになります。河合さんは、

"「分厚い中間層」をつくるには、第一に「最低賃金」をあげること、第二に「非正規雇用」の賃金あげること、というのが、私の結論 「言葉(再配分、所得倍増)の具体的な定義」を、まずはしていただきたい。"

とのご主張です。たしかにそうです。格差をなくそうとして格差が拡がるんじゃ話になりませんから、まずは再配分政策の正しい「指標」が必要です。再配分後のジニ係数って言うんなら、アベノミクス以降は下落傾向にあり、実は再配分の強化策は必要がないと言うことになるので、別の「指標」です。ずばり低所得層の所得水準でもいいのかも。

ただ、儲かってない企業に「最低賃金」を上げろと迫ってもむずかしいかも。また、結果的にコストプッシュのインフレにつながり実質賃金は増えてないみたいになってしまうかも。また、非正規雇用は、値上げもですけどいわゆる「ピンハネ」の規制が必要かも。政治的に低所得層に配分するのであれば、企業へのヘンテコな圧力より所得税を増税してフィードバックするみたいな社会主義的発想が必要になるような気がするんですけど、これはこれでどうなんでしょ・・・あー悩ましい!

いいアイデアがある人はぜひ政府、自民党へご提案下さい(笑)。

賃上げ政策の弊害に備える 2021

てなわけで、「官製賃上げ」は、個人的には期待してません。むしろ弊害があるかもしれません。結局、自己防衛です。当ブログ的に考えるポイントは4つあります。いずれもおなじみのお話し。

(1)適切なリスクを取って資産運用する。

勤労所得が増えないんだったら「金融所得を増やす」。ちょっと前にも書きましたが、政府にはここのところの支援拡充をお願いしたいです。ピケティの法則を否定しないで利用することが、今の日本には必要です。

(2)収入を上げる努力をする。

とは言え収入は大前提。仕事に集中するという意味でも手間のかからないインデックス投資はオススメです。

(3)収入が増えても支出をあんまり増やさない。

節約という名の苦行ではなく「足るを知る」。あと「利用できるモノはなんでも利用する」かな(笑)。

(4)現場力をキープする。

サラリーマン稼業のワナのひとつに「給料を上げるには管理職になる必要があるがその代償に現場力を失う」というのがあります。対策として考えられるのは、リストラやリタイア後を見据えた副業を持つことです。おそらく自社で現場にかじりつく管理職はけむがられるでしょうから外に求める必要があります。

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私の場合は、(3)(4)がダメだったなあ。特に(4)については、タイムマシンがあったら、アラフォーくらいの自分に言ってやりたいです。「それどころじゃない」と、拒否られそうな気はしますけど(^^;)。

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コメント

非正規雇用を職業訓練でスキルアップなりをして正規雇用へ、が望ましいのでは?
既に仕組みはあっても、上手くいっていないのかもしれませんが。
非正規雇用者ばかり人数が増えても分厚い中間層が出来る気がしません。
高齢化もあり、難しいですかね。

日本はデフレ、賃金安。でも海外企業との価格競争では負けるのですよね?安い方を買われる。よくわかりませんが、シェアを失っているのはそういう事でしょうか?過去の貿易摩擦でアメリカにやられた事も打撃と聞きますが。

投稿: ミント | 2021年11月 5日 (金) 12時02分

ミント 様
コメントありがとうございます。少々長くなりますが、私の妄想をあれこれ。

>非正規雇用を職業訓練でスキルアップ
ほんとうに金になるスキルアップってなんですか?ってことだと思います。多くの場合、スキルアップを商売のネタにするみなさんばかりが儲かるという。

非正規雇用者の賃金を上げるというのはある程度の合理性があります。正社員を雇うより非正規社員の方が割高であれば、正社員が増えるでしょうから。

ただしこの考え方には、二つほど懸念を感じています。
(1)正社員ひとりあたりコストには、現場で働く社員の給料以外にもコストがかかっており、非正規社員の外注費を現場正社員の給料の2〜3倍にしないと均衡しない場合もあるのでは? しかし、そこまでの値上げはかなり困難。
(2)外注費が上がっても、非正規社員の間に入る企業がピンハネして、賃金向上度に直結しない危険性がある。

ほかにもあるかも。

>(日本が)シェアを失っている(理由)
ひとつは、基礎〜生産面に至るまで、日本の技術競争力が低下していること。昨今の日本のノーベル賞は過去の栄光です。低下の背景には、資金不足(バブル崩壊)、競合力が必要とされる技術分野の変化、人材育成(少子化で人が減っている+いわゆる氷河期。若手に安定的な雇用の場を与えられなかった)などがあるのではないでしょうか。

>過去の貿易摩擦でアメリカにやられた事
これはトリガーだったように思います。わかりやすい例が半導体。あと日本が半導体技術を他国にあっさり流出させたこと。IT部門だとOSですかね。真偽のほどは定かではありませんが米国にTRONのブレーキを踏まれたといわれてました。

もうひとつは、意外に思うかもしれませんが「民営化」です。国鉄、電電公社などの民営化自体はよかったんですけど、民間のファンディングが苦手だった日本は、技術ドライバーとして別の分野の「官」を作るべきだった、あるいはたとえば電電公社にも「官」として残すべき研究分野があった、と私は思ってます。たとえば遺伝子工学を背景にした創薬部門。こういう分野は商売になるのは恐ろしく時間がかかり日本ごときの民間の資金力では持ちこたえられません。ここを国防的観点(対生化学兵器)で捉えていれば、今ごろ、米国企業と張り合ってmRNAワクチン開発の先陣くらいは切っていたかもしれません。

日本が復活とまでは行かないまでも、なんとか世界について行くためには、

(1)「官」による需要の大規模な創出(お金をばらまくことではない)
(2)人材育成
そして先立つものの調達方法としての
(3)金融所得の大幅向上
すべてに共通するのは「投資」、そしてそのマインドの醸成です。

まとめると、今の日本の長期低迷は「投資する勇気」を「官」も「民」も失ったことにあるのではと愚考します。欧米列強に負けない志で日本を守っていた明治の偉人から見ればなんともなさけない状況なのかもしれません。

我々庶民にできることは、取れるリスクをちゃんと取ること。当ブログをお読みの方は貢献している方ばかりだと思います。

ただ、どの政党の政治家も叫ぶ賃上げは、人気取り、賃上げによる所得税収や消費税収増、社会保険徴収額増なんてホンネが透けて見え、なんとなく気乗りしない私ではあります。

投稿: NightWalker | 2021年11月 5日 (金) 13時40分

具体的な知見をありがとうございますm(_ _)m!
自分にできる事は取り組んでいきたいです。まがりなりにも投資をしていると、国内外の経済の一端でも知ったり勉強になるのも、投資効果かなと思います。
ところでまたアメリカ株、好調ですね。部品供給不足とか決算でも発表されていますが、「おりこみ済み」になったのかな。

投稿: ミント | 2021年11月 6日 (土) 10時32分

>ミント様
>「おりこみ済み」になった
こと米国株においては、テーパリング、原油高、米中対立によるサプライチェーンの再構築問題、各種バブル崩壊懸念等々、すべて織り込み済みと考えます。私が「危機は明後日の方向からやってくる」といっている所以です。

投稿: NightWalker | 2021年11月 6日 (土) 11時32分

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