米国株式インデックスファンドの比較 2021/10

モーニングスターさん。

• 投信のコスト比較の新次元、「隠れコスト」も含めた「総経費率」で確認を

はじめに

冒頭ご紹介の記事は、

• 投資信託には信託報酬以外にも運用報告書を見ないとわからないコストがかかっている
• モーニングスターでは、総経費率を見るとわかる

という、いわゆる「実質コスト」の話となっており、試しにeMAXIS Slim　S&P500とSBI・V・S&P500を見比べてみたら、SBIの勝ちになりました、と。

ただ、個人的には、単に目に見える（隠れコストと呼んでいるものも運用報告書を見れば見える）コストだけでなく、運用技術などを含めて評価するべきであり、同じ指数のファンドのパフォーマンスで見比べるのが一番いい方法なのかなと考えるようになってます。

• 変わるインデックスファンド評価の視点

SBIアセットマネジメントは、モーニングスターの子会社なので持ち上げたい気持ちはわかりますが(笑)、別の角度で比較してみようということで、ふと思い立ち、主立った米国株式インデックスファンドのパフォーマンスを毎月やってる「全世界株式型インデックスファンドの比較」と同じようにチェックしてみました。

比較対象

＜S&P500　連動＞ 

• eMAXIS Slim米国株式(S&P500)（三菱UFJ国際投信 ）
• SBI・V・S&P500インデックス・ファンド（SBIアセットマネジメント ）
• iFreeS&P500インデックス（大和アセットマネジメント）
• Smart-i S&P500インデックス（りそなアセットマネジメント）

＜CRSP USトータル・マーケット・インデックス連動＞

• 楽天・全米株式インデックス･ファンド（ 楽天投信投資顧問）
• SBI・V・全米株式インデックス・ファンド（SBIアセットマネジメント）

2021/10の比較

スマホで見る時は横画面にしてくださいませ↓

指数→	S&P500				CRSP USトータル・マーケット・インデックス
2021/10	eMAXIS Slim	SBIV S&P500	iFree	Smart-i	楽天VTI	SBIV VTI
１ヶ月	★7.15%	7.11%	7.13%	7.13%	★7.01%	6.99%
３ヶ月	★8.26%	8.23%	8.22%	8.11%	★7.95%	7.94%
６ヶ月	★14.51%	14.43%	14.42%	14.16%	★13.41%	-
１年	★52.73%	52.49%	52.48%	51.66%	★53.84%	-
３年	★79.46%	-	78.94%	-	★80.26%	-
参考：信託報酬率(税込)または実質的な負担(税込)	0.0968%	0.0938％程度	0.2475%	0.2420%	0.162%程度	0.0938%程度
純資産総額(百万円)	739,401	363,371	39,012	1,866	429,183	40,872

★は同一指数内で高いもの

• リターンは月末基準価額から、私が単純計算。
• コストと純資産総額は，当該月の月報または該当情報から転写。

チェックポイント1　パフォーマンス

＜S&P500 連動型＞

eMAXIS Slim S&P500強し。

＜CRSP USトータル・マーケット・インデックス連動型＞

僅差で楽天VTI強し。

チェックポイント２ 純資産総額

eMAXIS Slim S&P500がダブルスコアで圧勝。楽天VTIとSBIV S&P500が続き、この３本で純資産総額1.5兆円越え。米国株式インデックスファンド市場を占拠している格好です。

雑感

とまあ、SBIVシリーズは、実質コストの低さを今のところは生かし切れていないようです。本来、コスト分有利なはずなのに、信託報酬が若干高いiFreeと１年リターンがトントンですからね。FOF構造が嫌いな私は、やっぱり、Slimを選んじゃうかな。とは言え、どのファンドもコストは安いですし「細かいことは気にすんな」と思ったりもします(笑)。かつての信託報酬率１％時代、そもそも欲しい指数のインデックスファンドがない時代に比べれば、今は、幸福な時代なのであります。

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全世界株式(日本含む)推しの当ブログとしては、米国株インデックスファンドは積極的に取りあげては来ませんでしたが、昨日の記事でご紹介したように、山崎さんに米国株単独は「ギリギリA」の評点もいただいてますし、ニーズがあればこれからも定期的にチェックしようと思います。

＜ご参考＞

• 変わるインデックスファンド評価の視点