脱・S&P500一点張りのポートフォリオ & 暴落が来たときの心構え
トウシルさん。三菱UFJ国際投信・代田秀雄さんと楽天証券経済研究所・山崎元さんのスペシャル対談です。
脱・S&P500一点張りのポートフォリオ
一応、PR企画ですが、例によっていつもの山崎節が炸裂。日経平均は為替リスクのある海外株式なみで「分散状態のまずいポートフォリオ」とばっさりとか。もう無理ですよね。PRだからといって話を変えるの(笑)。
後編は、中編の「米国株のパフォーマンスは過去30年ぐらい好調だったが、過去のリターンがそのまま将来の期待リターンになることはない」「複数の国を広く取り込んでいくほうが、分散投資の観点では優れている」「米国ですら、S&P500一辺倒とは言わなくなっている時代」といった議論の流れを受けて、米国一極集中じゃないポートフォリオとして、
- 全世界株式ファンド(MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス)
- 先進国株式とTOPIXと新興国株式の3地域分散型
- 外国株と日本株の比率 6:4
といった毎度おなじみの例が紹介されています。ちなみに山崎さんとしては、
”もし、代田さんが「eMAXIS Slim」のファンドのどれかを私にプレゼントしてくれるというなら、「eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)」をリクエストしますね(笑)。”
おっと、これは微妙にPRか(笑)。3地域均等分散派。「へそまがり投資」的にはちょっとおもしろいとのこと。
私はもちろんオールカントリー推しです。わざわざこのためだけにMSCIジャパンマザーを起こしてオールカントリーを設定したこと自体が、高評価。三菱UFJ国際投信さん、えらい。同社において、一物多価じゃないメジャーな指数連動のインデックスファンドでもあります。
暴落が来たときの心構え
でもまあ「全世界株式への投資が90点だとしたらS&P500への投資は80点から85点」だそうですから、米国オンリーでもリスク分散としては合格点ではないでしょうか。
日本やその他の国に投資しないことでストレスがなくなって長期投資を続けやすい、暴落時にも耐えられるというなら、それはそれでいいんじゃないかと思います。目的は「長期投資」によるリスクプレミアム収集活動です。それができるならポートフォリオの組み方次第では日本株中心という選択肢もあってもいいのかもしれません。
長期投資家のホールド力が試されるのは「暴落」です。特に株価低迷がある程度の期間続いたり、自分の保有資産クラスや銘柄に限ってアンダーパフォームな場合。記事には、いくつか助言が出ています。
- 相場の上げにも下げにも全部付き合う。
- その資産が今後3分の1まで下がっても耐えられるか。
- 損しても、お金で済むことだからいいじゃないかという、割り切りを持つ。
個人的には、3分の1は厳しいかなあ。2分の1くらいで考えています。最後に、一足お先にリタイアしてしまった私の視点を2点ほど。
- リタイア前後までに資産が半分になっても含み益が残るポートフォリオを作る。
- 継続的な資金投入がそんなポートフォリオ育成のカギ。できるまで働く。
これは、収入がなくなったときにわかった私の実感です。
コメント
NightWalkerさま
こんにちは。いつも尽きないテーマでブログ更新ありがとうございます。
米国株一択に対してのご意見おっしゃるとおりだと思います。
今後米国が世界の覇権を握っている限りは今の傾向はつづくと思われます。
米国株が暴落するとおそらく米国株以上に全世界株も暴落するでしょう。
その時ドルがどう動くかですが、新興国通貨は深い調整になると思います。
私が思うに全世界株が米国株よりも高いパフォーマンスになる時も一時的にはあると思いますが、現体制が崩れない限り5年10年では米国株が有利だと思います。
標準偏差も低いですし...
私は米国株も日本株も全世界株も積み上げています。投資はギャンブルではないので成長する過程を楽しむのもありかということで。
投稿: aoba | 2021年10月17日 (日) 11時14分
>aoba 様
コメントありがとうございます。
全世界にどう配分するかの最適解はありませんが、分散は正義。これは言えると思います。
>米国株も日本株も全世界株も積み上げて
全株式資産に占める米国株比率、日本株比率などをざっくり把握しておくといいかもしれませんね。
投稿: NightWalker | 2021年10月18日 (月) 00時17分