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2021年9月29日 (水)

ついにオールカントリーがセゾンバンガードの純資産総額に追いつく 2021/9

私のオススメファンド、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の純資産総額が、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドを超えました。

ついにオールカントリーがセゾンバンガードの純資産総額に追いつく 2021/9

直近の純資産総額を表にしますと、、、

年月日 セゾンバンガード オールカントリー
2021/9/24 2797.03億円 2812.52億円
2021/9/27 2819.63億円 2814.63億円
2021/9/28 2815.32億円 2829.46億円

9/24 オールカントリーが純資産総額2800億円を突破してセゾンバンガードをキャッチアップ。9/27にはセゾンがふんばるも、本日、9/28、オールカントリーが再度追い抜きました。そんな両ファンドの設定来の推移のグラフはこちら。

20210929

こうしてあらためてみるとオールカントリーの伸びのすごさを実感します。セゾンバンガードの純資産総額推移が減速したというわけではないのですが、一気に追いつきました。

雑感

なぜ、株式ファンドとバランスファンドを比べるのかというと、両者は、「全世界時価総額分散投資」を一本で実現するツールという意味で、私のおつむの中でつながっているからです。

思えば、セゾンバンガードが登場した2007年当時、多くのインデックス投資家が、橘玲さんの著書に書かれていた「全世界の株式に時価総額分散」する方法論にあれこれ思いを巡らせていました。

いかにカンタンかつ低コストで世界時価総額分散を実現するか。

たしか海外ETFを購入できるようになったころですが、これは少々めんどくさいし、積立て投資ができない(このため、今考えるとバカげている、リレー投資なんてのもありましたっけ)。一方で日本のインデックスファンドは安いモノでも中央三井外国株式インデックスファンドの信託報酬率 税抜0.8%。当時、既に0.2%になっていた米国の経費率とは大きな差がありましたし、一本で、全世界に投資できるツールは存在しなかったのです。

そんなとき、突如現れたのが、中野さん率いるセゾン投信のセゾンバンガードでした。発表当時で年率実質0.78%程度でしたが、なにしろ投資先は、世界のバンガードのファンド、資産増大に伴って信託報酬の逓減が見込めるのではないかという期待もありました。とにかく一本ですむのが魅力でした。

とは言え、当時から弱点を指摘されていました。大きく二つ。

  • FOF方式なのでファミリーファンド方式に比べるとコスト面で不利
  • 外国債券クラスは必要ない。(リスク許容度はひとそれぞれ。各自調整すれば良い)

特にコストは少々残念な結果になってます。その後逓減して今は年0.57% ± 0.02% 程度(税込)になったものの、現在のモーニングスターのフィーレベルでは「平均的」。セゾンバンガードのサイトでの説明も「(ファンド自体が)低コスト」ではなく、「低コストのインデックスファンドに投資」。たしかにウソはついてませんが、人のふんどし状態です。

それを一気に解決したのが、オールカントリー。MSCIジャパン指数のマザーがないことを理由に出し渋っていたMSCI ACWI連動のインデックスファンドです。一部のインデックス投資家たちの願いは、セゾンバンガードが世に出てから10年以上の時を経て、ようやく叶うことになったのでした。つみたてNISA、それに連なるある種のムーブメントが運用会社さんの背中を押したような気はします。金融庁さんの功績は大きい。

今は、「セゾンバンガードを月1万円積み立てるなら、オールカントリーを月5千円、残りの5千円は普通に貯金。最初はひたすら積立て。資産規模が大きくなったら全金融資産に占めるオールカントリーの比率を調整(リバランス)しながら育てなさい」みたいなことをムスコたちには言っている自分がいます。時の流れの大きさを感じる今日この頃であります。

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コメント

セゾンバンバードの年0.6%という信託報酬は、ビジネスとして成り立たせるにはこれくらいは必要な信託報酬でしょう。オールカントリーの0.11%だと資産残高が3000億円でも収入は3.3億円。ビジネスとして成り立つ収入ではないので、オールカントリーが異常なだけだと思いますね。
セゾンは昔からコストをかけてセミナーや顧客サポートをやっていますが、三菱UFJ国際投信株式会社はやっているのでしょうか?

また、リバランスにしても初心者が簡単にできる代物ではありません。それよりもセゾンのようにバランスファンドにして自動でやってあげる方が親切設計だと思います。

オールカントリーのようなハイリスク商品は本来、投資上級者でないと取り扱うべきではありませんが、つみたてNISAの登場によって、ハイリターン商品のみが脚光を浴びてしまい、バランスファンドが日陰に追いやられてしまった感があります。
つみたてNISA以前はもっとバランスファンドもメインステージに立っていたと思いますね。
最近の投資ブームで、リスクを全く理解しないままにオールカントリーを買っている投資家がどれだけ激増していることか。

セゾンバンガードは初心者~中級者向けのまっとうな投資商品だと思います。

投稿: AKI | 2021年9月29日 (水) 21時39分

長年の感想まとめです
長年の感想まとめです
セゾンバンガードは発売された直後に検討しましたが、fofは非効率というな記事をなにかで見て御尤もと思い踏みとどまりました
slimのオールカントリーは株式のみとしては優秀と思いますが、バランスが8資産均等というのは乱暴な気がします
foyは非常にありがたい情報ですが、毎年ランキングが変わり積み立て商品がばらけて参っています

色々仕方がない事と思いますが、記事で言わんとしていることが私の考えていることに近いのでつい反応してしまいました
愚痴で失礼

投稿: | 2021年9月29日 (水) 22時30分

みなさまコメントありがとうございます。
>AKI様
>セゾンバンガードは初心者~中級者向けのまっとうな投資商品
おっしゃる通りです。狙っている顧客層が違うということかと。私の妻は相変わらずセゾンバンガード一直線ですし、それでいいと私は思ってます。オールカントリーは、現金比率で調整すれば良いだけとは言え、自分でリスクコントロールするという作業が必要になりますね。
「リスクを全く理解しないまま××」は、おそらく、投資全般、セゾンバンガードでもアウトだと思ってます。

>?様
長年やってるとモヤモヤすることもありますよね。
Slimのバランスファンドは、株式と債券だけの基本的なのがあっても良いのかなと言う気はしてます。

投稿: NightWalker | 2021年9月30日 (木) 02時17分

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