もうすぐ設定まる15年のセゾン バンガードにみるバランスファンドの意義 2021
モーニングスターさん。
はじめに
記事は、「セゾン バンガード・グローバルバランスファンド」が
- モーニングスターレーティングが21年8月、ふたたび5ツ星ファンドに返り咲いた。
- 直近流入額が増加しており、純資金流入額は21年6月に30億円で設定来最大となった。
と言う内容。妻が2007年からつみたて続ける本ファンド、堅調です。よかった〜。設定来の基準価額と純資産総額の推移を見てみます。
このファンドの良さが、受益者と共にあるのがよくわかります。
最大のポイントは赤丸したところ。リーマンショックやチャイナショックなどの株価下落時に資金が逃げるどころか、堅調に資金流入したことが伺えることです。長期投資家かくあるべし。見習いたい姿勢ですし、実際、私も早期リタイア後の運用方針の根幹です。直近では、コロナショックでこの方針が功を奏しました。
ただ、セゾンバンガードの方は残念ながらコロナショック時にあまり資金が流入しなかったようです。
セゾンバンガードの受益者の体質が変わっているのかなあ。本ファンドを支えた先達の基本スタンスに立ち返って学ぶべきなのかもしれません。私もあらためて肝に銘じたいと思います。
セゾン バンガードにみるバランスファンドの意義
さて、もうひとつ見てみたいのが、他の資産クラスとのパフォーマンス比較。
設定来の基準価額を三井住友トラスト・アセットマネジメントの「外国株式インデックスファンド」「外国債券インデックスファンド」と比較してみます。(セゾンバンガードは低コスト指向のファンドの先駆けであり、旧STAM、旧eMAXISシリーズは当時なかったのです。セゾンバンガードがなければ両シリーズの設定はなかったでしょう。)
日本、新興国を含まないインデックスファンドとの比較ではありますが、
これぞバランスファンド
という推移です。バランスファンドの意義はリスク(変動)の抑制にありますが、まさにそうなっています。リスクすなわち価額の変動は株式に比べ抑えられ、リスクが下がった分、パフォーマンスは株式と債券の中間ぐらいです。
株式クラスだけをひたすら買い、あとは普通の預金との割合で自分でバランスを取るのがいろいろ合理的と考えるようになった私ではありますが、リスク低減を自動的にやってくれるバランスファンドも、ある層(たとえば私の妻)には必要な商品なのかなと考える次第です。
余談
モーニングスターさん、本記事の1昨日にバランスファンドに関して、少し的外れかなと思う論評の記事がありました。
本記事では、バランスファンドの意義として「価格安定機能」を上げ、これを「安定成長」と位置付けているようですが、ちょっと違う。バランスファンドの機能は、あくまで「リスク(変動幅)低減」。価格安定ではなく、変動幅安定です
同記事でバランスファンドにだめ出ししている理由のひとつに「モーニングスターインデックス バランス・バランス型」カテゴリーの成績が振るわないことがあるようです。でも、これはバランスファンドの原理的な問題と言うより、記事に
”バランス型ファンドは、資産配分率を固定的に考えるのか、あるいは、配分比率を市場の状況に応じて変動させるのか、また、投資対象資産を何にするのかによって、性格が異なるファンドになる。”
と書かれているような要因も関係しているかもしれません。
コメント
今はもう持っていないのですが、設定当初から10年ほど。大変お世話になったファンドでした。信託報酬も当時にしては随分安かったなぁと思い返します。初めて買ったファンドがセゾンでした。
投稿: ToshiK | 2021年9月18日 (土) 09時25分
>ToshiK 様
コメントありがとうございます。
想い出のファンドですね!
ニッポンの長期投資黎明期を語る上で外せないファンドであります。
投稿: NightWalker | 2021年9月18日 (土) 15時08分
含み益が沢山あるので、換金せず、少額での積み立てを継続してます。できれば信託報酬を引き下げていただけるとメインファンドに返り咲くのですが・・・。
投稿: ほのぼの | 2021年9月18日 (土) 17時43分
>ほのぼの 様
コメントありがとうございます。
信託報酬はセゾンバンガードだけでも下がって欲しいですよね〜。私の妻のセゾンバンガードはシンプルイズベストと割り切ってもらうことに…というか、本人いまだ信託報酬率について理解してません(笑)。
投稿: NightWalker | 2021年9月18日 (土) 21時36分