若者のFIRE願望の本質は「早期リタイアじゃない」件
元ネタはBUSINESS INSIDER JAPAN 、りょかちさん。
若者のFIRE願望の本質は「早期リタイアじゃない」件
今、若い人の間でFIRE願望が広まっているのは、字義通りの「早期リタイア」ではないのでは、という流行の本質を突く良記事です。
- 人生で仕事を辞めるという選択肢を持ちたい
- (できた時間を)"人生の夏休みの宿題" を取り組むために使う
- 罪悪感を感じつつも経済的事情で、本当に時間をかけて取り組みたいことを、後回しにしている人も多いのではないだろうか。
ここでいうところの早期リタイアは、必ずしも「はやく仕事を辞めて遊び呆けたい」ではなく、「目を背け続けてきた夢を叶えられる方法」として、FIRE願望が表出しているのではないだろうか、と。早期リタイアしちゃった若くはない私ではありますが、大いに共感しました。
「罪悪感を感じつつ」という言葉のチョイスにぐっときます。
罪悪感を「早期リタイアして働かない自分」に感じるのか「不本意なことで時間を失っている自分」に感じるのか。「罪悪感」という言葉に、なんだか甘酸っぱい切ないものすら感じてしまいます。
目的がある場合のFIREは、いつ実現するかが重要
「FIRE」を字義通り捉えるなら、
(1)経済的自立 Financial Independence
(2)早期リタイア Retire Early
の2つの概念をあわせたものです。しかし、なにごともドンピシャにはいきません。人間とは曖昧な存在。(1)に重きを置く考え方の人、(2)に重きを置く考え方の人。ひとそれぞれです。「早期リタイア」後に何をするのか? 大げさに言うと「自分は何をする人なのか」という人生の課題そのものに向き合うわけで、実際やってることは単純でも実は深い。
時折「30代、40代で早期リタイアしなければFIREではない」というような発言を見かけ、「FIREってそこまで厳密に定義してる言葉だっけ」と少々違和感を感じていた私ですが、「目を背けてきた夢を叶える手段」であるとするなら、うなずけます。50代の半ばでちょっとだけ早くリタイアした私が、いきなりの会社卒業後にやることを考えたときにひしひしと感じたのは、若い頃の夢を叶えるには少しばかり遅すぎた、ということでした。
目的がある場合のFIREは、どうやって実現するか以上に、いつ実現するかが重要なんですね。
ちなみに、早期リタイア後に遊んで暮らす。これについては、私は大いに賛成。遊びだって仕事です。残念ながら、それに罪悪感を感じない程度には、オトナになってしまいました(笑)。
コメント
「どうやって実現するか以上に、いつ実現するかが重要」
「遊びだって仕事」
大変共感致しました。
投稿: higurashitan | 2021年9月24日 (金) 08時10分
>higurashitan 様
コメントありがとうございます。
今の日本のFIREムーブメントの裏にあるホンネみたいなものを見誤ると、FIREに対する批評は単なる年寄りのお説教になっちゃうよね、と年寄りの私ですら感じます(笑)。
投稿: NightWalker | 2021年9月24日 (金) 08時35分