バイ・アンド・ホールドの時代ばかりではない 2021
長期投資家として肝に銘じて置くべき相場の流れがあるというお話。早期リタイア後のシニア世代としての所感も交えて、2021年アップデート。前回はこちら↓
長期投資家が抑えておくべき相場の流れ
中長期視野で見たときの相場には、次の2つがあります。
(1)長期上昇期(バイ・アンド・ホールドの時代)
(2)長期低迷期(バイ・アンド・ホールド不利の時代)
わかりやすい例が先日アップデートしたニューヨークダウの長期推移。縦軸は対数。(ご参考エントリー:1928-2021 ダウ平均 の長期推移)
リーマンショック後のこの10年は、途中、チャイナショック、コロナショックはあったものの、おおむね(1)の時代でした。ある意味、余計なことさえしなければ多くの投資手法が勝利した時代。ですので、こういう時代の投資の成功譚は注意して聞いておいた方が良さそうです。
常に有利な投資法はない
とまあ、過去が(1)の時代なのか(2)の時代なのかはわかりますが、肝心のこれからの10年20年が、どっちの時代なるのかはわかりません。1年半前のコロナショックにしても、(2)の始まりを告げていたかと思いきや(1)の続きみたいな流れになってます。
私の場合、この予想できない流れの変化を乗り切る手法は、以下のようなありふれたもの。
- 分散投資
- つみたて投資
- キャッシュポジション(リスクコントロール)
- リバランス
この作戦の欠点は、「バイ・アンド・ホールドの時代にはリターンを低下させてしまう」ことですが、私は、それを容認してます。常に有利な投資法はないのであります。
早期リタイアしちゃったシニア世代の私の悩みは?
この相場トレンド問題、資産形成期の場合はさしたる問題ではありません。「(2)長期低迷期」にコツコツ買い仕込み、「(1)長期上昇期」にその恩恵を享受しつつも調子乗りすぎないようにリスクコントロールする。「長期投資の旅は長い」と唱えつつ、これを繰り返しておけば良いわけですから。
ただ、私のようなシニア世代、残りの人生の時間が少なくなって、長期投資家の醍醐味でもある「中長期的な相場循環」を下手するとあと1回、多くても2〜3回くらいしか味わえないわけでして。さみしいなあ。以下2つの「ほどほど」が今のところの私の対策。
(1)老後の資産は、ほどほどにする。
(2)老後のリスク資産比率は、ほどほどにする。
というか、私の場合は資産形成時代からほどほどでした。ほどほど投資法(笑)。
あたりまえですが、10年後には人生の砂時計の残りがさらに10年減るわけで。その時どういう心境になっているのかしら。10年後もブログを続けていたら書きますね。
コメント
「ほどほど投資法」いいですね!
ほどほど投資法をお続けになれるのは、
長きに渡ってセルフコントロールする尊い知恵を体得されているからこそだと思います。
投稿: higurashitan | 2021年8月12日 (木) 07時07分
>higurashitan 様
コメントありがとうございます。
庶民にとっての投資はイチゼロじゃないですもんね。
投稿: NightWalker | 2021年8月12日 (木) 11時35分
アップデートされたわけですね。
リターンの低下は、わたしも容認します。
それにしても
(1)の意味が良く理解できません。
ほどほど、というのが一口に言えないのは当然と思っています。
投稿: かもねぎシニア | 2021年8月12日 (木) 23時20分
>かもねぎシニア様
コメントありがとうございます。
(1)は金額の話。そんなに多くの資産は必要ない、という程度の意味です。失礼しました。
投稿: NightWalker | 2021年8月13日 (金) 00時30分