MSCI ACWIの長期推移を見てみる 1987/12末〜2021/6末
突然ですが、そういえばMSCI ACWIの長期推移のグラフを描いたことないなー。ということで描いてみました。
MSCI ACWIの長期推移 1987/12末〜
データは、以下のサイトから。
- MSCIのサイト(End of day index data search)
- 為替 日銀:主要時系列統計データ表
MSCI ACWIは、1987年12月末以降のデータが公開されていました。ちょうどバブル崩壊前(バブル崩壊は1989年)なので、都合が良いかなと。ドル建て、円建て(月末の円ドルレートで単純換算)の推移です。ちょっと見づらいですが、ドル円レートも描いてあります。
雑感
ドル建ても円建ても、びっくりするほど右肩上がり。日本のバブル崩壊なんてどこ?みたいなグラフになってます。もちろん、バブル崩壊の数年間にフォーカスしてみると、
それなりのインパクトをACWIにも与えています。しかし、長い時を経て日本の低迷なんて埋もれてしまったのでした。(時価総額分散の効能とも言える)
もしも、当時の日本人に、世界分散投資の智恵とそれを実現する商品と新たなリスクをとる勇気があれば、バブル崩壊しても20年は失われず、日本人はお金持ちになっていたかもしれませんね。当時、マネー敗戦と揶揄されましたが、打つ手は本当はあった、肝心なところで智恵比べに負けてしまった、そんな気もします。
また、長期的に見ると為替の変動は概ね吸収される傾向も見て取れます。こうして数十年を俯瞰してみると、一番厳しかったのは実はリーマンショックの時の円高だったんですね。
世界と戦っている。世界は日本人をお金持ちにしたくないと考えている。個人投資家にもそういう意識がないと、またしてもやられる。そう言う緊張感は必要だなとあらためて思う今日この頃でした。
コメント
いつも有益な記事をありがとうございます。今日も楽しく拝読いたしましたが最後の1文の趣旨を教えていただけませんでしょうか?よろしくお願いいたします。
「世界と戦っている。世界は日本人をお金持ちにしたくないと考えている。個人投資家にもそういう意識がないと、またしてもやられる。」
投稿: taro | 2021年7月12日 (月) 10時07分
>taro様
コメントありがとうございます。
資本主義の競争原理が世界経済や日本経済にどう作用するのか、くらいはインデックス投資家と言えど見てないといけないかな、という趣旨です。
投稿: NightWalker | 2021年7月12日 (月) 10時14分
ご教示ありがとうございました。
まだまだ経済の難しいことは分かりませんが、世界分散インデックスをやっていると、どこの国やどこの企業が勝とうが負けようが中立な気持ちでいられるのはラクだなぁと感じています。
投稿: taro | 2021年7月12日 (月) 18時49分