相場好調の今考えたいことは「勝つ」ではなく「負けない」という視点 2021/6
勝ち組投資家の5つの特徴
”日経マネーが毎年実施している「個人投資家調査」。今年は4月15日~5月7日にかけてウェブで実施し、2万5544人の回答を得た。今回は調査結果から「勝ち組投資家」の運用の特徴を分析する。”
記事では、勝ち組の特徴を5つ上げています。
- 勝ち組は海外資産の保有が多い
- 長期投資が勝ちやすい
- 銘柄分散を心がける
- 銘柄選びは「成長」「配当」「割安」
- 相場急落時は買い向かう
本記事は、2018~21年の4年間(21年は1~3月)のリスク資産の運用成績での分析。必ずしも長期投資家と言う視点での分析ではありませんが、長期投資家も納得の特徴が並びます。
長期投資家の場合は、これらの要素が仕掛けとしてビルトインされています。
- 国際分散投資
- つみたて投資
- リバランス
特にリバランス。相場急落時に「買い向かう」というのとは微妙に違います。相場急落時にルールが発動して「思わず買ってしまう」。これこそが長期投資家の真骨頂なのであります。
相場好調の今考えたいことは「勝つ」ではなく「負けない」という視点
記事は、ここ数年勝った要因の分析でした。ただ、相場好調の今考えたいことは、「勝つ」ではなく「負けない」という視点。
たとえば、仮にPER=16倍くらいが平均だとすると、その逆数で年6.25%くらいが株式市場の長期的な期待リターン。一方で、この10年の年率換算のリターンをeMAXISシリーズのファンドのリターンからいくつか拾ってみますと、
- eMAXIS 先進国株式インデックス 13.69%
- eMAXIS 全世界株式インデックス※ 12.79%
- eMAXIS TOPIXインデックス 10.60%
- eMAXIS 新興国株式インデックス 6.58%
※日本を除く
とまあ、ちょいと高めなんですよねー。
なので、この10年くらいの相場を見て「あー、こんなカンタンなことだったら私もやっておけば良かった」的な発想で始めたとたん、もしも軟調な相場が続いて、いやになって止めちゃうみたいな展開は避けなければいけません。
常に勝ち続ける戦略はなく、それを理解した上で苦しいときも負けないで続けた人にささやかな恵みがあるのが長期投資。長期的視野に立って続けること、適切なリスクを取ること、不必要なコストを支払わないこと。今一度、肝に銘じたいと思います。
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