長期投資家は、えらい人に言われなくてもいつも急落リスクに備えている
日経さん。
FRBからのワーニング
FRBからワーニングが出ているようです。
- 「リスクを追い求める動きが加速し、脆弱性は高まっている」
- 「バリュエーション(価値評価)が全般に高い」
- こうした状況を生み出している一因は低金利の長期化
- 金融機関がレバレッジ(てこの原理)を効かせて投資を膨らませている点についても警鐘
- ノンバンクへの銀行貸し出しが急増
- 株式市場に「フロス」(バブルより細かい泡)がある(パウエル議長 4月28日の記者会見)
記事に対する、マネックス証券 専門役員チーフアナリストの大槻奈那さんのコメント。
”Frothという表現が市場を駆け巡ったのは2005年、当時のFRB議長グリーンスパン氏の住宅価格に対する発言でした。その後も2年間住宅価格は上昇を続け、"泡"が"バブル"に育ってからサブプライム問題で弾けました。”
チョイスする事実にセンスと重みを感じます。2005年といえば、私も小泉バブルで浮かれてました(笑)。
長期投資家は、えらい人に言われなくてもいつも急落リスクに備えている
警戒に慣れ、びびらなくなる人たちが一定数いて活動し続けるのが世の常。ちょっとコロナに対する大衆の反応と似ているかも。FRBは、「適切な金融規制や金融機関への監視が重要」だとも訴えておりますが、今、規制を強めれば、大きくこけてしまうわけで。またしても、市場の過熱とのチキンレースになるのかもしれませんね。
でも、長期投資家は心配する必要はないのでした。
それは、暴落に備えたポートフォリオを常日頃から考えていること。暴落したらリバランスすればいいだけだと肝が据わっていること。長期投資家ってえらい人に言われるまでもなくいつも急落リスクに備えているんですよねー。臆病なんですよ・・・
といいつつ、むしろ暴落を手ぐすね引いて待っている人も多いのかも。
余談
まあ、これだけで、理由は十分ではあるのですが、もうひとつあります。それは、FRBのサイン。大暴落1929の前書きに
”市場があやしい雲行きになったときの常套句、すなわち「経済は基本的には健全である」とか「ファンダメンタルズは問題ない」というものだ。この台詞を聞かされたら、何かがうまくいっていないと考える方がいい。”
とありますが、まだ、「ファンダメンタルズは問題ない」とまでは言ってないんですよね。ホントにヤバくなったら、庶民を落ち着かせるためにこういうセリフが出てくるわけですが、それからでは間に合わないのです。そう言う意味でも、上記の大槻さんのコメントは示唆に富むものであります。
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