危険なほどの差が開く 資産形成の「K字型」 2021
DIAMOND onlineさん。
はじめに
最近流行っているキーワードが「K字型」。
”コロナショックからの回復は一律ではなく、回復する勢力と落ち込むグループへと二極化し、K字を描く。勝ち組と負け組の"格差"が開いていく。
Diamond onlineさんの記事では、
- 今回経済成長率を大きく上方修正した国に共通するのは、コロナのワクチン接種が進んでいること。日本は他国に差をつけられている側の"負け組"。
- コロナという非常事態や社会の激変にうまく対応できたかどうかで、企業にも格差が生じ始めている。業績を修正した企業の約75%が上方修正(ということは、25%は下方修正)
と言った視点を提示しています。
二極化、勝ち組負け組的な視点は、今に始まった話ではなく、2、30年前、私がまだやる気のあるサラリーマンだった頃からあった気はしますし、投資家の立場からするとこの試練をバネにして、全体としての経済が増えればいいのかなと。
今回の「K字型」で、ふと思ったのは、個人の資産形成も同じだな、ということです。
資産形成の「K字型」
リスクを適切に取ったものと、リスクを取らなかった、あるいは、不適切なリスクを取ったものとの格差。いわば資産形成の「K字型」です。
前者は、お金を適度に増やすことができ、後者は、お金を増やすどころか失ってしまう。リスクを取らない人は減らないからいいじゃないかというとそうでもありません。すでにインフレ負けしている可能性は十分にあります。
そして、この資産形成の「K字型」。コロナとは無関係に既に起きていることなのです。
この20年、特にこの世の春だったこの10年。地道に投資した人とそうでなかった人との間には大きな資産格差ができてしまいました。それも、倍半分、それ以上の格差。
- ネット証券に興味を持ったか否か?
- 世界分散投資の意義を知っているか?
- プラスサムゲームであるバイアンドホールド手法を知っているか?
- 投資のコストに興味を持っているか?
正直、これらの視点を持っていない、否定的、理解できないという人は、サラリーマンとしても少々残念な感じすらします。ぜひ、多くの人に、
- 人生の貴重な時間を無駄にしないために、適切なリスクを取るべきであること。
- 本来あたりまえである「自己責任」を親の敵のように否定しないこと
- (資産形成に限らず)リスクを取って成功した人を妬んだりうらやむだけではなく、自分にできることをすべきであること
このあたりまえのことに気が付いて欲しいと願ってみる今日この頃でした。
コメント
国力の「K字型」
我が国に当てはめて、色々考えてみると完全に下降線を辿る?
①少子高齢化の進展による、労働力の低下。
②増え続ける社会保障費による、財政圧迫。
③膨張を続け、返済の目処が立たない国家債務。
④減少を続ける労働者の可処分所得、増加する企業内部留保。
⑤コロナ対策で露呈した、政府 行政の組織弱体。
ここは、個人投資家としての、危険予知能力と判断能力が試されそう。
投稿: オークX32 | 2021年5月12日 (水) 09時08分
>オークX32 様
コメントありがとうございます。
日本の浮沈は、長期投資家としては考えても仕方ないので、放置するしかないでしょうね。オールカントリーのような世界時価総額分散だと、日本に限らず自動的にそうなるわけで。
以下は余談です。
①〜④は個人の自衛策はあります。問題は、⑤。コロナではっきりしたのは、日本の安全保障力の低下。政治に根本原因があります。既存の各省庁には、実効性のあるコンテンジェンシープランなんてなく、定常業務に最適化されているわけですから、いまさらムチでお尻を叩いてもムダです。なぜ、コロナ庁をつくり実務力と他の省庁に対する上位権限を与えないのか。リーダーには、強面の防衛大臣経験者を据える。
せめて年寄りが足を引っ張るのだけは止めにして欲しいですね。
投稿: NightWalker | 2021年5月12日 (水) 11時52分