年金だけで経済的自立はできるのか? 2021
東証マネ部さん。リタイア生活6年の私の実感も踏まえて、あれこれ。
年金だけで経済的自立はできるのか?
記事には、「年金収入のみで生活ができている世帯は全体の48.4%でした」とあります。ソースは、厚労省の「国民生活基礎調査 II 各種世帯の所得等の状況」。「公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯」は 48.4%。
また、同じく厚労省の国民生活基礎調査「世帯主の年齢階級別にみた貯蓄の増減状況」によると、65歳以上の場合、以下の表の通り、増減不詳を除けば、半分くらいは、赤字家計になってません。
貯蓄が増えた | 5.3% |
変わらない | 36.4% |
貯蓄が減った |
43.4% |
増減状況不詳 | 14.9% |
どうやら、年金だけで経済的自立ができないわけではなさそうです。ちなみに我が家も、年金だけでベースの家計を支え、運用資産は、多少のゆとりと、最終的には介護予備費として割り当てる予定です。
自分の場合で考える
年金問題は、人によって違います。平均で考えてもあんまり意味がありません。
ずっと会社員なのか私のように途中で自営業のカテゴリーになるかわかりませんし、生活費だってまちまち。そもそも、厚生年金は、現役時代の給料次第。ある程度の年齢にならないと、見通しが立てられません。
配偶者が死んだあとのことを考えておく
注意すべきは、夫婦の世帯が、どちらかが先になくなった場合の受給額を考えておくこと。
記事の表では、会社員+専業主婦・主夫のケースでは、約21万8千円ですけれど、配偶者の死後は、遺族年金(このケースは、配偶者の厚生年金分の75%)+自分の年金になります。夫の基礎年金が58、866円だったとすると、13万3千円。ここで、経済的自立が途絶えてしまうケースも考えられます。
介護施設の利用費を年金でまかなう
介護は、施設の利用を前提に考えておく必要があります。認知症になった場合、在宅介護は実質不可能、主介護人に対する負担が大きすぎます。実感です。初期費用は蓄財でなんとかするとしても、どのくらい続くかわからない施設利用期間のキャッシュフローを年金で支えられるとぐっとラクになります。
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早期リタイアした私がいうのもなんですけど、原則はワークロンガーが第一。また、長生き保険としての公的年金にフル活用すべく、年金を繰下げ受給し、介護時のキャッシュフローに備えるべきではないかと考えております。
- ご参考エントリー:年金の繰り下げは損得で考えても答えは出ない
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