日本株も捨てたもんじゃない、という話
日経田村正之さんの「お金を殖やすツボとドツボ」シリーズをひたすらご紹介する久しぶりのエントリー。第34回のテーマは、こちら。
はじめに
本記事では、田村さんが日本の株価について、長期投資目線でいくつかの視点を提供してくれてます。
- 日経平均もTOPIXも配当込み指数で見るとバブル(1989年末)の最高値を超えている。
- バブル崩壊直後の90年1月から、日経平均配当込み指数に定額積み立てていたら、つみたて原資の2.4倍になっていた。
教訓もいくつか。
- 成績は対象の値動きだけで決まるのではない。配当再投資、長期つみたてなど「投資の仕方」がとても大事
- 株は本来、長期では上がる仕組みをもっている。
- 日本株も、その利益水準から見て、今はまとも。みんなが気にする「日本の低成長」も既に織り込み済み。
- 「市場全体では、たとえPBRが上がらなくても、株価は純資産の拡大に応じて長期的に上昇する傾向がある」(byニッセイ基礎研究所の井出真吾氏)
などなどです。勉強になります。
雑談 日本株も捨てたもんじゃない
「日本株も捨てたもんじゃないけど、世界分散も忘れずにね」であります。田村さんの記事にも出てくる「MSCI世界株指数」位は日本を買ってあげてもいいのではないかと。
これを手っ取り早く解決する方法の大本命が、
をただひたすら積立てること。30年後、50年後、私の命は危ういですが、このファンド、つまり、この指数は生き残るのではないかと。世界株式会社が潰れるときはそう簡単には訪れないでしょうし、もしもそんなことが訪れた時は「とてつもない不幸」か「とてつもない幸福」が人類を待ち受けることになるであろう(予言者モードw)。
それにしても、いつも思うんですが、配当込み日経平均株価指数。けちくさいこと言わないで、フリーで公開して欲しいと思うんですよ。今公開されているのは、月次データで10年分。TOPIX関連もしかり。こういう指数の長期データをさくっと調べることができる環境あってこそ、日本の投資の発展はある、ひいては未来のノーベル経済学賞がある。そんなことを思う今日この頃でした。
コメント
日銀とGPIF の影響
ニッセイ基礎研の井出さんは「もともと相場を押し上げるような買い方はしていない、ほとんど影響は無い」としています。東証一部の時価総額700兆円、その内の日銀持分が51兆円。世界の中央銀行で常時株式を、市場から買っている銀行は無いと記憶しています。日銀保有分とGPIIFの日本株式保有は44兆円、の約95兆円は、バブル時(1990年)には含まれていない。今の株価は政策の意思が働いて事を、岡根さんは避けている気がします。日銀が出口に向かう時の影響はどうなるか?その時の事想定して行動する必要がありそう。
投稿: オークX32 | 2021年4月 8日 (木) 08時51分
>オークX32様
コメントありがとうございます。
>ニッセイ基礎研の井出さんは「もともと相場を押し上げるような買い方はしていない、ほとんど影響は無い」
日銀が、少々偏った指数である日経平均を買っていたことを意味しているのでは?
日銀が出口に向かう件は、いつどう発動するかですが、山崎元さんが、正論としては、
"インフレ率が目標の「2%」を十分上回って、金融緩和の目標が達成された後にインフレが懸念されるようになったとき(つまり金融引き締め政策が適切になったとき)に、資金吸収の手段の一つとして日銀がETFを市場で直接売ること"
だとおっしゃってます。
https://diamond.jp/articles/-/260905?page=7
株価が、企業の利益や保有する純資産に見合ったものになる、だから大丈夫、と言う考え方に問題があるとしたら、日本企業の利益が将来減って行くことを意味しますが、そんな未来、私は願いません。
投稿: NightWalker | 2021年4月 8日 (木) 10時14分