新入社員のみなさまへ 2021
全国の新入社員のみなさまおめでとうございます。毎年恒例、当ブログ的、新社会人心得の条の2021アップデートです。
その1 給与明細を理解する
ポイントは、何が、給料から引かれるか。
- 所得税(源泉徴収)
- 住民税(初年度は引かれませんが、翌年から前年分がかかるようになります)
- 厚生年金
- 健康保険・介護保険
特に厚生年金と健康保険は要チェックです。ニッポンのサラリーマンは、民間の保険に入る以前に、それなりの保険料を払って実にしっかりした保険に入っているのです。
その2 貯金習慣を身に付ける
貯金する、すなわち収入より少ない支出で生活する、この習慣を身に付けましょう。収入の1割〜2割、親元同居の人はプラス浮いた住居費くらいをメドに支出をコントロールしましょう。何も考えずできる人もいれば、考えてもあったらあっただけ使ってしまう人もいます。ここが後々効いてくるのです。
その3 確定拠出年金に入る
確定拠出年金に入りますか?と会社に聞かれたら、迷わずイエスです。厚生年金だけで企業年金がない会社であれば、迷わずiDeCo。この制度を利用することで、社会保険の仕組みのみならず、資本主義社会の掟を体感、勉強することもできます。自分のお金が絡むと知識が身につきます。新人と言えどビジネスマン。仕事でのスキル向上にも役立つこと間違いなし。
その4 つみたてNISAを知る
余裕があれば、証券口座を開いて、つみたてNISAでつみたて投資をしてもいいかもしれません。つみたてNISAのいいところは、iDeCoと違って、口座管理手数料がかからないことと本当にいざとなったら使えることです。確定拠出年金制度と同様、経済の知識の吸収の場にもなります。
その5 生命保険は要りません
いきなり結婚して子どもができちゃったという場合などを除き、あえて生命保険も医療保険も入る必要はありません。厚生年金、健康保険の機能だけで当面どころか一生大丈夫なくらい。その分、いっぱい払ってます。
ただし、車を持っているなどの場合、損保は必須です。
その6 ローンはやめましょう
消費者金融はもちろんですが、カードのリボルビング払いももってのほか。クレジットカードは、翌月一括払いのみ。
その7 新入社員になったら作るべき口座
- メインバンク 都市銀行か有力地銀 給与振り込み、公共料金等の引落し、税金関係等、ネット銀行が対応してないケースにも多いので、対応できる銀行をひとつ選びましょう。
- ネット銀行 楽天銀行がオススメです。楽天証券と連携すると普通預金の金利が高くなります。
- ネット証券 楽天証券がオススメです。楽天ポイントで投信が買える上に、楽天カードで積み立てるとポイントが付くという他社が追随できていない特典があるほか、将来の自動取崩しの機能も充実しています。
以上、お金にまつわるお話でした。
おわりに FIREについて
わたしは、50代半ばに会社から早期退職勧奨を受け、そのまま早期リタイアしたという人生の道のりをたどってきました。最近は早期リタイアを最初から目指している人もいるかと思いますが、まず第一に申し上げておきたいことは、
私が早期リタイアできたのは会社で稼ぐことができたから
ということです。私に「You're fired!(解雇)」を言い渡した会社のおかげで、私はプチFIRE(Financial Independence, Retire Early)を果たすことができたのです。これは皮肉なように見えて、実はとても合理的な理由のあることなのです。
それを理解するためのキーワードのひとつが「お金に対する感性」。お金の知識、感性は仕事に役立ちます(ました)。
世は大変な状況ですが、若いみなさんには、無限大の可能性があります。自らの意思で必死にやったことやコツコツ積み上げたことは必ずや報われます。新社会人のみなさまのこれからの人生がすばらしいものになりますように祈念しております。
参考文献
新社会人が金融リテラシーをさくっと理解する上で、オススメの一冊です。
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