全世界株式型インデックスファンドの比較 2021/2
今月の全世界時価総額分散型インデックスファンドのパフォーマンスと時価総額の比較です 。
比較対象
<MSCI ACWI 連動>
- 全世界株式インデックス・ファンド (STATE STREET)
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(三菱UFJ国際投信)
- たわらノーロード 全世界株式 (アセットマネジメントOne)
<FTSE Global All Cap 連動>
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))( 楽天投信投資顧問)
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式)) (SBIアセットマネジメント)
2021/2の比較
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指数→ | MSCI ACWI連動 | FTSE Global All Cap連動 | |||
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2021/2 | SS全世界 | eMAXIS Slimオールカントリー | たわら全世界 | 楽天VT | SBI雪だるま |
1ヶ月 | 3.40% | 3.45% | 3.43% | 3.18% | 3.25% |
3ヶ月 | 9.19% | 9.27% | 9.22% | 9.47% | 9.59% |
6ヶ月 | 14.60% | 14.76% | 14.65% | 15.87% | 16.37% |
1年 | 25.56% | 25.85% | 25.56% | 27.05% | 26.98% |
3年 | 32.03% | - | - | 31.84% | 31.58% |
参考:信託報酬率(税込)または実質的な負担(税込) | 0.5280% | 0.1144% | 0.1296% | 0.212%程度 | 0.1102%程度 |
純資産総額(百万円) | 3,064 | 109,443 | 505 | 74,244 | 16,439 |
参考:前月純資産総額(百万円) | 2,868 | 92,435 | 467 | 68,779 | 14,761 |
純資産総額前月差分(百万円) | 196 | 17,008 | 38 | 5,465 | 1,678 |
- リターンは月末基準価額から、私が単純計算。
- コストと純資産総額は,当該月の月報または該当情報から転写。
チェックポイント1 パフォーマンス
年次リターンを見ます。運用力、見えにくいコスト含めて、同じ指数に連動するインデックスファンド同士であればパフォーマンスに反映されるという考え方です。
<MSCI ACWI連動型>
eMAXIS Slimオールカントリーが相変わらずリード。
<FTSE Global All Cap連動型>
今月は、楽天VT、若干優勢。ただし、ここ数ヶ月、ほぼ同レベルです。また、直近半年を見ていると、素直に信託報酬率が低い分なのか、運用の安定と相まってなのかはわかりませんが、雪だるまが、優勢の状況です。
チェックポイント2 純資産総額
MSCI ACWIは、オールカントリーの一人勝ち。FTSEは楽天VT優勢ですが、伸び率では今月もSBI雪だるまが、若干上回っています。
今月の雑談
今月は、比較対象5ファンドの純資産総額の総計が、2000億円を突破しました。うち、オールカントリーが半分、オールカントリーと楽天VTでおよそ9割を占める状況になってます。
勝因は、もちろん、商品投入のタイミングとコスト、およびそれに付帯する運用力と思われます。
しかし、結果論とは言え、ステートストリートは、本当におしい。楽天VTが出たときに信託報酬を下げ、オールカントリーが出たときに更に下げていたら、この2021年2月現在、2000億円市場の勝者になっていた気がします。0.48%(税抜)×30億円=0.144億円。0.10%(税抜)×1,100億円(仮に今のオールカントリ並みとして)=1.1億円。どっちが収益額が大きくなっていたか。
受益者だけにリスクをとらせて運用会社は確実にコストを回収、ではなく、運用会社も経営リスクをとって、受益者と実りを共有。損して得取る。でも、外資勢から見れば、日本のファンド市場は、経営リスクをとるにはうまみが米国と桁違いに低いし、日本人のためにリスクをとる気なんてさらさらなかった。そういうことなのかもしれません。結局良い環境を手に入れるには、日本人自身の自助努力が大事なのであります。
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さて、足下のマーケットは、いたって快調。しかし、こういう時こそ、リスクチェックをきちんとやっていきたいですね。
資産形成を始めたばかりの人は、まだリスクテイクの量が少ないでしょうから、焦って売らない。資産形成がある程度進んだベテラン勢はリスク過剰に気をつけ、調子に乗りすぎない。愚直に「自分にとって適切なリスクを取り続けること」「市場に居続けること」を肝に銘じましょう。
広く分散された全世界株式と言えど、ポイントは、リスク資産と無リスク資産の比率です。
繰り返しますが、注視すべきは、相場の価格変動ではなく自分にとって適切なリスク。この「カンタンなのにカンタンではないこと」こそがすべてなのです。大先達の教えの通り、「航路を守れ」。この格言は、毎月唱え続ける予定です。
<ご参考>
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