セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド 第14期運用報告書
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド 第14期運用報告書が出ましたので、ちょっと見てみます。
コスト
- (1)ファンドの実質コスト0.51%(その他コストはほぼゼロ)
- (2)投資先のコスト(0.06%)
- (1)(2)合計の総経費率 0.57%
投資先ファンドのコストが、前期の0.09%から0.06%に下がり、全体としても、前期0.59%→当期0.57%に下がりました。最新のお申し込みメモの説明では、実質的な負担(投資対象先ファンドの運用管理手数料を含む)が 年0.57%±0.02%程度(税込)となってます。
参考指数との比較
合成指数のベンチマークとの比較です。
当ファンドにはベンチマークがないため、投資対象資産の市場動向を説明する代表的な指数のMSCIオールカントリー・ワールド・インデックス(配当込)とブルームバーグ・バークレイズ・グローバル国債:G7インデックスを50%ずつ組み合わせた、委託会社が計算した合成指数を参考指数として記載しております。
例年下回っていたベンチマークを、当期は若干オーバーパフォーム。当ファンドは、日本、米国、欧州、太平洋、新興国をバラバラに組み合わせていますので、参考指数とは微妙に性格が違います。あくまでご参考です。
資産総額
1年前の1943億円から増えて、2302億円。着眼すべきポイントは資金流出入です。これは運用報告書ではわかりませんので、直近の状況をモーニングスターさんから↓
今年もまあまあ堅調でした。コロナショックの3月に資金流入が少なかったのは、長期投資指向の本ファンドとしては、ちょっぴり残念。乗り換え組がここぞとばかり動いたのかしら。
以上、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド 第14期運用報告書を眺めてみるエントリーでした。
雑感
「これ一本でローコストに全世界」を最初に実現したのが、中野社長が立ち上げたセゾン投信。当時の水準としてはローコストの旗手だったこのファンドでした。その功績は大きい。そこを評価してか、Foy2020では、第4位にランクアップしています。
本ファンドの課題は、信託報酬です。いまや、オールカントリー+普通の貯金+リバランスで、同じようなことはできてしまうわけです。ここらで初心に返って、たとえば、節目の純資産総額(3000億とか5000億)で、信託報酬率を漸減するというようなことをして、巻き返して欲しい気がします。
バンガードの名を冠する本ファンド、がんばらないと、低コストの祖、ボーグルさんに雲の上から怒られてしまうのでは?
コメント
私も当ファンドを7年間ほど保有していますが、最近は経費率が気になり出してオールカントリーに乗り換えるか悩んでいるところです。
顔の見えるファンド運用者として顧客第一を掲げ、定率引き落としなど新しい試みにも挑戦してくださっている中野会長を応援したい気持ちは山々なのですが、約5倍の経費ではさすがに辛くなってきています。正直、何とか総経費率0.5%を切って出来れば0.3%程度を目指していただけるとありがたいですね。
今のところ、資金流入は続いているようですが、みなさん私のような考えを抱くようになり、反転、漸減傾向にでもならないか心配しております。
中野会長の「大手のようにはいかない」、「インデックスファンドではない」とおっしゃる言葉はその通りなのでしょうが、ちょっと経費引き下げには消極的なのかなと思ってしまいます。
軽薄な言葉で大変恐縮ですが、損して得取れという言葉もございますので、ここは何とか踏ん張っていただいて、少しずつでも引き下げの姿勢を見せてくださることを期待しております。
投稿: みっく | 2021年2月 7日 (日) 10時46分
>みっく 様
コメントありがとうございます。
お気持ちひしひしと伝わって参ります。その通りです。
中野社長は頑固一徹。その一徹さゆえ、セゾン投信を立ち上げることができたのですが、信託報酬率(セゾン投信の取り分)も頑固一徹(笑)。下がらないと思います。
ただ、おっしゃるように、資金流出が始まってから、信託報酬率を下げても、もう遅いような気はします。
投稿: NightWalker | 2021年2月 7日 (日) 12時40分