為替ヘッジ「お得」? 外国債券への投資について整理してみる 2021
日経田村正之さんの「お金を殖やすツボとドツボ」シリーズをひたすらご紹介する久しぶりのエントリー。第31回のテーマは、こちら。
はじめに
今回のお話は、
- 最近、日米の短期金利差が小さくなっており、短期金利差に依存するヘッジコストも下がっている。
- 一方で、米国の長期金利はそれなりにある。
- ヘッジコストが非常に低い時期はしばらく続くかもしれない。
- 長期債券に投資する、為替ヘッジ付き外国債券クラスも捨てたもじゃないかもしれない。
ただし、
- 債券には、為替リスクだけ出なく、金利変動リスクや株価変動リスク、信用リスクなどがあるんで注意が必要。
というお話でした。
雑談
さて、外国債券クラス、インデックス投資家界隈では、あんまり人気がありません。最近、投資を始めたばかりのみなさまの中には、なんでだろう、とお思いの方も多いと思うので、私の理解をちょっと整理。
山崎元先生が、その昔、「海外の金利が高くてもその分、長期的には為替で相殺されてしまう。外国債券と国内債券の長期的な期待リターンは同じ。リターンが同じなのに為替リスクのある外国債券に投資するのはナンセンス」(意訳してます、念のため)というようなことをおっしゃっていたことに端を発しています。
私が外国債券への投資をためらっている理由は、もうちょい単純で、
- 外国債券の期待リターンは小さい
- そのくせ、為替だの金利だのいろいろめんどう。
というもの。
初心者の方に押さえておいて欲しいのは、「債券価格は金利と逆に動く」ということ。金利が上昇すると、インカムは増えますが、債券価格は下がります。なので、今のように金利が低いと悩ましいというわけなのです。あー、ややこしい。「よくわからないものには投資しない」という鉄則発動です。
あれこれ考えていくと、債券は、ある程度アクティブに投資すべきという気がしてくるのですが、自分でやるのは難しい。かと言って、よさそうなアクティブ債券ファンドを見つける自信が私にはありません。
なので、期待リターンの大きい株式クラスの長期投資だけでいいか、という考えに、現在の私は、至っています。
コメント
恐るべし「ドルコスト平均法」
為替ヘッジコストを払うのは、円安になった時のメリットを放棄する事となるのでバカらしい。2009年12月に米国ETF投資を開始した。その時のドル購入レートは91.67円、毎月定額でドル購入を継続(110円以上は買わない)している。現在のドル購入平均レートは94.96円。米国ETFのインカムを加えて、平均レートを出すと82.74円となる。自分でヘッジするが正解だと思う。
それより、「安全資産」と思われている、日本国債がイエローからレッドゾーンに向かっているのでは?と心配です。2020年度新規国債発行額112兆円、国債発行残高1200兆円。この先どうするのか?
投稿: オークX32 | 2021年1月29日 (金) 11時03分
>オークX32 様
コメントありがとうございます。
いまや、日本だけではなく、世界中が借金だらけ。絶賛金融緩和中です。日本より不安な通貨もたくさんあります。どうなることやら。
一方、2020年9月末で、我が国の家計部門の資産は1900兆円。こちらも、みるみる増えてます。
https://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjexp.pdf
投稿: NightWalker | 2021年1月31日 (日) 02時13分
オークが注目しているのはこの資料の10P(図表6-2)「国債等の保有者内訳」です。2012年黒田総裁就任後、「預金取扱機関」保有額が急激に減り、「中央銀行(日銀)」保有額が急増している事実です。既に発行済国債の半分を保有している。財政法5条で禁止されている、中央銀行の直接国債引き受けを、市中銀行から吸い上げて当座預金にブタ積み、低金利を続けている事です。①国の財政悪化に対する国債市場の警鐘機能を喪失させている。②コントロール出来ないと言われている長期金利が暴騰した時受ける日銀のダメージ。③中央銀行のバランスシートを正常時に戻す事が可能なのか?国債の価値はリーマンショック時に比べたら完全に減価しています。
返信は不要です。
投稿: オークX32 | 2021年1月31日 (日) 14時16分