長期投資と短期投資ってなんなの? 2021
日経、積立王子への道 セゾン投信中野会長です。
長期投資と短期投資ってなんなの? 2021
投資を始めたばかりの人が、最初に理解しておいた方が良いのが、長期投資と短期投資ってなんなの?ということです。王子の御言葉から引用しますとこの一文。
”短期売買の投機筋にとっては、日々の価格変動こそがリターンの源泉なんだ。価格が上下するからこそ、もうかりもし損もする。だから躍起になって目先の値動きを当てようとする。他方で長期投資のリターンは投資対象の価値増大、すなわち成長から育まれるものだ。”
株式でお金を増やす方法は、おおむね2つあります。
- 価格の変動に着眼する方法(短期投資)
- 価値の増大に着眼する方法(長期投資)
前者は、機械でしかできないマイクロ秒〜せいぜい数年。一方、後者が標榜するのは20年とか30年。必要とする時間軸のオーダーが違うのです。
私も、20年前、ネット証券に口座を開設し株式投資を始めた頃は、株式投資と「短期投資」は同定義でした。しかし、ネット証券の中にある投資信託なるカテゴリーの商品を眺めているうちに、ハタと気が付いたのが、「長期投資」。おりしも、さわかみファンドの社長が、その呪文を来る日も来る日も唱え始めている頃でもありました。「ああ、そうか「資産形成」。自分が株式投資でやりたかったのは、このことだったのだ」とばかりに開眼し、世界分散型の積立て投資家に徐々に変貌していったのでありました。
長期投資家は、どんな企業に投資すれば良いのか
では、長期投資家は、どんな企業に投資すれば良いのでしょうか。また、王子の御言葉を引用いたしますと、
”投資先企業の事業が人々を喜ばせ社会的評価を得られることによって売り上げが増え、利益が積み上がり、企業価値が大きくなる。すると株価はおのずと実体価値に相応な水準へと長期的に上昇していく。”
とするなら、「世の中を永続的に発展させる企業」に投資することが、重要になります。ここで、2つの考え方がまた登場します。
- その会社を選ぶことができる。自分で選びたい。選ぶ市場の一員になるべき。
- 選ぶことはできない。自分では選ばない。市場が選んでくれるだろう。
何が世のため人のためなのか、どんな企業が社会の永続の役に立つのか。世の中には、「結果論的な必要悪」って言うのもあるわけで。一方、社会の正義と言われる企業がずっと正義であり続けるのか。私にはわかりません。選ぶにしても、投資とは別のところで選べば十分。私は、そんな風に考えるオトナになったのでした。
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