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2020年11月19日 (木)

楽天VTからeMAXIS Slimオールカントリーに乗り換えてみたい件について

nanaさんから、ご質問をいただきました。ご質問にはいくつかの興味深い観点が含まれています。多少一般的な話に拡げて回答してみたいと思います。

同じ属性の銘柄の変更時について悩んでいます。例えば。。。楽天VT(古い形式)とオールカントリ(新しい形式)など同じ属性(全世界)を持ってるとしたときその上げ相場で古い形式を売って新しい形式に付け替えようかとも考えています。付け替えなため最終的な比率は変わりません。付け替えをどのような概念で考えればよいか悩んでいます。


観点1 そもそも乗り換えるファンドを売る必要があるか?

ご質問中の「付け替え」はしっくりこなかったので「乗り換え」という言葉に代えさせていただきます。

さて、ご相談は、乗り換え前のファンド(楽天VT)を売って、乗り換え後のファンド(eMAXIS Slimオールカントリー)を同金額分買うというケースです・・・

・・・・が、果たしてそもそも乗り換えるファンドを売る必要があるでしょうか?

  • 楽天VTとeMAXIS Slimオールカントリーの保有コストは大差はない。
  • 楽天VTを売ってしまうと、譲渡益課税がかかってしまう。
  • もし、楽天VTが「つみたてNISA」の口座にあるのなら、せっかくの長期非課税枠を放棄してしまうのはもったいない。

もし、nanaさんが、積立て投資で取り組んでおられるのなら、これまで買った分の楽天VTはそのままホールドし、積立てファンドをeMAXIS Slimオールカントリーに変えれば良いだけと思われます。

それに、今後も、よりよいと思えるファンドが出現することがあるかもしれません。そのたびにコストを支払いたくはないですよね。

例外があるとすると、楽天VTの購入額がきわめて少ないなどの理由で譲渡益課税や非課税枠の放棄はもったいなくない。それよりも、ファンド数を少なくすると言う自己の美学を追究したい、という話であれば、乗り換えは「あり」です。

投資とは、自己責任と引き替えに得られる自由なのですもんね。

観点2 上げ相場で乗り換えるべきか?

儲かったところで利益確定、心機一点、新しいファンドで再出発。

明日下がったらなんか損したような気がする。だったら今のうちに・・・。この気持ちよくわかります。

でも、ちょっと待ってください。儲かったところで売っちゃうと、その1で書いたように譲渡益税を支払わなくてはなりません。あるいは非課税枠を放棄することになります。

一般NISAをリバランス枠と割り切って利用しようと考えている場合は別ですけど、これはあくまで応用編。

なので、ファンドを乗り換えるのであれば、儲かっているときではなく損が出ているときの方が良いのですね。

応用編としては、損益通算という考え方があります。乗り換え対象以外のファンドや株で損しているものがあったら、それとセットで利益の出ている乗り換え対象ファンドを売って、その年のトータルの損益をプラスマイナスゼロくらいにする方法です。ただし、この方法、NISA枠ではできません。あー、めんどくさい。

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もうひとつ、ポートフォリオの性格が変わらないか?と言う観点があり、これについては範囲を拡げて書こうとしたら、長くなりそうなので、ひさびさに明日に続きます。

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